登山でサングラスが必要な理由は”紫外線対策”
標高が高くなるほどに紫外線は強くなり、登山者は紫外線の影響をより受けやすくなります。強い紫外線を目に受けてしまうと角膜の表面が傷つき、目が真っ赤に充血する「雪目」という症状が出るケースがあります。そのため、長時間にわたって日を浴びることもある登山では、紫外線対策としてサングラスをかけることが望ましいのです。
サングラスを選ぶときのポイント5つ
サングラスにはいろいろな種類があります。山の環境や用途によって、最適なサングラスは異なるでしょう。ここでは、登山用のサングラスの選び方について、5つのポイントを踏まえて解説します。
UV(紫外線)カット率
紫外線対策のためのサングラスなので、UV(紫外線)カット率が高いサングラスを選びましょう。だいたいはUVカットがついていますが、おしゃれ用のサングラスにはついていない場合があるので注意が必要です。
フィット感
自分の顔にフィットするサングラスを選ぶことが大事です。登山で歩いているときにズレると、その隙間から紫外線が入ってしまいます。そのため、サングラスは試着してフィット感を確認しましょう。
携帯性
登山では、できるかぎり荷物を小さくまとめておきたいところ。サングラスも折りたたみができるタイプだと、コンパクトに持ち歩けます。また、休憩時などサングラスを外しておきたいシーンがあると思うので、首元にかけるストラップなど携帯性も考えるとよいでしょう。
レンズの機能
レンズの機能として、主に3つの種類があります。
①ミラーレンズ
特徴:レンズに当たる光を反射し、まぶしい光を効果的にカットする
得意なシーン:山頂や稜線などのひらけた場所
備考:樹林帯など反射光が多いする場所では裏映りして見えづらくなる
②偏光レンズ
特徴:反射光をカットし、凹凸を見やすくする
得意なシーン:雪面や水面のある場所、樹林帯
備考:スマートフォンなどの画面がみづらくなる
③調光レンズ
特徴:フィールドの状況に応じてレンズの色濃度が変化する
得意なシーン:刻々と状況が変化する長い山行
備考:色濃度が変化するのに、一般的に数十秒かかる
それぞれに用途があり、得意なシーンがあります。登山といっても、どんな状況で使うのかを考えて選ぶとよいでしょう。
レンズのカラー
レンズのカラーによって、可視光線透過率(レンズが光を通す割合)が変わります。たとえば、黒のような濃い色ほど可視光線透過率が低く、暗く見える。反対に黄色やオレンジなどの薄い色は可視光線透過率が高く、明るく見えます。
そのため、濃い色のレンズは日中の明るい時間帯や晴れの日向けです。薄い色のレンズは早朝や夕方、曇りの日向けです。登山では天候が変わりやすいので、幅広く対応できる濃淡のライトグレーやライトブラウンの色が無難でしょう。
レンズのカラー | 濃い色のレンズ(黒や茶色) | 薄い色のレンズ(黄色やオレンジ) |
可視光線透過率 | 高い(光が通りにくい) | 低い(光が通りやすい) |
得意な時間帯や天候 | 日中・晴れの日 | 早朝や夕方、曇りの日 |
【こだわり別】おすすめサングラス4選
たくさん種類のあるサングラスの中で、どのモデルを選べばいいか迷う方も多いはず。そんな方向けに、重視するポイントを絞って、厳選したおすすめのサングラスについてご紹介します。
天候によって使い分けできる【モンベル|フォールディングトレールグラスPL】
汎用性の高いサングラスがよいという方は、モンベルの「フォールディングトレールグラスPL」がおすすめです。偏光レンズとノーマルレンズが付属しているので、天候によって使い分けられます。
たとえば、晴れた日や残雪の照り返しでまぶしいときに、偏光レンズを使用する。淡い色のノーマルレンズは、曇天時や樹林帯の直射日光が少ないときに使用すると視認性が増します。
長い山行におすすめの調光レンズ【モンベル|ストリームグラス BC 】
状況によっていちいちレンズを付け替えるのが手間だという方は、モンベルの「ストリームグラスBC」がおすすめです。とくに長い山行だと、登山道の環境や天候が刻々と変化します。しかし、調光レンズは自然にレンズの濃淡が変わり、フィールドの環境の変化に対応してくれるのです。
クリアな視界を楽しむ【オークリー|フロッグスキン】
登山の美しい景色をそのまま楽しみたいという方は、オークリーの「フロッグスキン」がおすすめです。オークリーのサングラスの一番の特徴は、視認性の高さにあります。レンズのゆがみが少なく、色のコントラストがハッキリ見えるのです。
そのため、裸眼よりも景色がキレイに見られます。
メガネの上からかけられるサングラス【スワンズ|オーバーグラス】
普段メガネをかけている方におすすめなのが、スワンズの「オーバーグラス」です。眼鏡フレームにかぶせるように装着でき、サイドにフレームがついていることで光の侵入を防げます。
登山用サングラスの選び方のポイント5つ、そして、こだわり別おすすめサングラス4選についてご紹介しました。サングラスもいろいろな種類があるので、どんな点を重視するのか、どんな状況で使いたいのかを考えて選ぶことが大事になります。ご自身に合うサングラスを選び、登山をより楽しんでいきましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。