今回歩いてきたのは、大山の北、東丹沢にある三峰山(みつみねやま)。ミツマタの群生地で知られる不動尻の奥にある山で、静かな尾根歩きが楽しめる穴場の登山コースです。筆者が歩いた3月後半には、山の斜面に黄色いミツマタの花が咲き乱れていました。甘い香りに包まれながら歩く登山道は、この時期ならではの特別な景色です。体験をとおして、コースの様子や見どころを紹介します。

三峰山の魅力|花も登山も楽しめる穴場ルート

三峰山 登山

実際に歩いてみて感じた三峰山は、コンパクトながらさまざまな楽しさが詰まった山でした。

春は花の楽園!不動尻ミツマタ群生地

三峰山 登山

三峰山登山の大きな魅力のひとつが、不動尻のミツマタ群生地です。ミツマタは早春に小さな黄色い花を咲かせる植物で、丹沢ではこの不動尻が有名な群生地として知られています。

花の見頃は例年3月中旬から下旬。斜面いっぱいに咲く花が作り出す光景はとても幻想的で、森の中が柔らかな黄色に染まります。ほんのり甘い香りが漂う中を歩く時間は、春の山ならではの楽しみです。この景色を見るために訪れる人も多く、ミツマタの季節には多くのハイカーでにぎわいます。

家族連れにもおすすめ!春の香り漂う不動尻ミツマタ大群生地を紹介
家族連れにもおすすめ!春の香り漂う不動尻ミツマタ大群生地を紹介

5月中旬〜6月上旬にかけてはシロヤシオやアオダモの花が見頃を迎えますよ。

スリル満点!アスレチック感覚の登山道

三峰山のルートは、変化に富んだ地形です。途中には鎖が設置された急斜面がいくつかあり、アスレチックのような感覚で登ることができます

手を使いながら体を引き上げる場面もあり、単調になりがちな低山歩きとは違った楽しさがあります。危険な場所は少ないものの、滑りやすい箇所もあるため、足元には十分な注意が必要です。

静かで気持ちのいい丹沢らしい尾根歩き

周囲にはブナや広葉樹の森が広がり、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。人通りが少ないこともあり、山の静けさを感じながら歩けるのも三峰山の魅力です。人気の山とは違い、ゆったりとしたペースで自然と向き合える時間が流れます。

尾根上はところどころ視界が開け、丹沢の山並みを感じられる場所もあります。こうした穏やかな時間が、この山の心地よさをつくっているのかもしれません。

基本情報

標高 34m
コースタイム 約4時間30分〜5時間
天気情報 てんきとくらすを参照

アクセス

公共交通機関と車でのアクセス方法を紹介します。

公共交通機関

①JR相模線「厚木駅」から 厚木駅から徒歩またはバスで厚木バスセンターへ。9番バス乗り場から七沢方面のバスに乗車します。

・七沢行きバス(厚33・厚34)乗車時間:約29分
「広沢寺温泉入口」下車 登山口まで徒歩

※本数が比較的多く利用しやすい路線です。

・広沢寺温泉行きバス(厚38)乗車時間:約40分
「広沢寺温泉」下車

②小田急線「伊勢原駅」から 伊勢原駅バスセンターへ。北口の3番バス乗り場から七沢方面のバスに乗車します。(伊31・伊34・伊36)

バス:約25分「広沢寺温泉入口」下車

車でのアクセス

① 東名高速道路 東名 厚木IC → 広沢寺前駐車場(約21分)
② 新東名高速道路 新東名 伊勢原大山IC → 広沢寺前駐車場 (約13分)

不動尻から三峰山ピストンを紹介

三峰山 登山

春にはミツマタが咲き誇る不動尻を通り、鎖場ややせ尾根を越えて三峰山を目指すルートです。中級者の鎖場練習にもおすすめ。花や沢、登山が楽しめる、東丹沢で穴場のコースを歩いてきたのでレポートします。

沢沿いをのんびり歩く!広沢寺前駐車場から不動尻へ(約60分)

登山のスタートは広沢寺前第1駐車場。ここからしばらくは林道歩きが続きます。

道は沢沿いに続いており、丹沢らしい自然を感じながら気持ちよく歩ける区間です。傾斜も緩やかで、ウォーミングアップにはちょうどよく、のんびりと山の空気を味わいながら歩けました。

やがて不動尻広場に近づくと、ミツマタの群生が現れます。山肌が黄色い花で染まる景色は見事です。ふわっと甘い香りが漂う中を歩く時間は、このルートならではの楽しみです。

いよいよ本格登山!七沢山へ続く急登ルート(約70〜80分)

不動尻を過ぎると、本格的な登山道が始まります。ここからは傾斜がぐっと強くなり、丹沢らしい急登が続きます。途中には鎖が設置された場所もあり、手を使いながら登る場面もあります。アスレチックのような感覚で楽しめる区間でした。

息が上がる登りが続きますが、次第に森の雰囲気も変わり、山の奥へ入っていく感覚が強くなります。急登を越えると尾根に出て、七沢山付近に到着します。

スリルの尾根を越えて三峰山山頂へ!(約30〜40分)

七沢山を過ぎると、尾根歩きが中心になります。途中にはやせ尾根もあり、両側が切れ落ちた場所では少し緊張感もあります。

アップダウンを繰り返しながら進むと、やがて三峰山の山頂に到着。山頂は樹林に囲まれた静かな場所で、広いスペースとベンチがあります。

登山者も比較的少なく、ゆったりと休憩できる落ち着いた雰囲気でした。派手な展望はありませんが、静かな丹沢らしい空気を感じられる山頂です。

登る前に知っておきたい三峰山登山の注意点

三峰山 登山

三峰山を歩く際には、いくつか気をつけたいポイントがあります。

ヒル

夏の丹沢ではヒルが発生することがあります。とくに湿度の高い6月〜9月は対策をしておくと安心です。

対処法についてこちらの記事をチェック

登山におけるヤマビル対策方法
登山におけるヤマビル対策方法

林道歩きが長い

不動尻までは林道歩きが続くため、思った以上に時間がかかることがあります。余裕を持った登山計画を立てることが大切です。

また、鎖場や急斜面もあるため、滑りにくい登山靴を用意しておくと安心です。安全に配慮しながら、無理のないペースで楽しみましょう。

ミツマタが咲き誇る不動尻から、鎖場や尾根を越えてたどり着く三峰山。花の美しさと登山の楽しさを同時に味わえるのが魅力です。静かな雰囲気の中で自分のペースで歩けるのも、この山ならでは。ぜひ一度訪れてみてくださいね。

yuki

ライター

yuki

幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。