日帰り登山と縦走登山で決定的に違うところは山で夜を明かすということでしょう。日本の山で一夜を過ごす一般的な方法としては、山小屋に泊まるかテント泊をするかのどちらかになるかと思います。初めての縦走登山を想定して、まずは山小屋を利用することを考えていきたいと思います。知名度の高い山の多くには山小屋が存在し、日帰りの登山で昼食や休憩に立ち寄った経験のある方もいるのではないでしょうか。数日間かけて山を縦走するとき、山で唯一食事と宿泊場所を提供してくれる山小屋は日帰り登山のとき以上にありがたく感じることでしょう。
山に泊まることに対して不安を感じている女子も、まずは山小屋を利用することでぐっと挑戦しやすくなるでしょう。山小屋に泊まる前に、泊まる方法やルールなど、知っておきたいことをまとめていきたいと思います。

山小屋ってどんなところ?

一般的な山小屋は、食事の提供と給水・休憩場所として利用できるほか、宿泊をすることができます。

山小屋によって小屋泊まりとテント場どちらも可能な場所もあれば、小屋泊まりのみ、或いはテント泊のみという山小屋もあるので事前の確認が必要です。

また、稀に個室がある山小屋もありますが、山小屋の性質上、基本的には相部屋で宿泊者が多ければ、その分自分の専有スペースは少なくなるでしょう。

宿泊者が少ないと個室同然で利用できることもあるのでゆったりと過ごしたい方は閑散期に訪れることをオススメします。

多くの登山者を迎え入れてきた、山の歴史と共にある山小屋は情報と記憶の宝箱です。

歴史の重みを感じることができるでしょう。そこで過ごす山の時間は格別です。

また、山小屋によって温泉があったり、こだわりの食事を提供しているところ、雰囲気が個性的なところなど泊まってみたい!と憧れてしまう山小屋もあるでしょう。

山小屋に泊まることを目的とした縦走登山を考えてみるのも面白いかもしれません。

山と山小屋
山と山小屋/小林百合子 ・ 野川かさね

山小屋によってはオリジナルグッズを扱っているところもあるので、乙女心をくすぐる可愛らしいグッズを探しに、山行の合間に立ち寄ってみるのも楽しみ方の一つではないでしょうか。

 

山小屋の利用の仕方とルール

縦走登山のルートと詳細の工程が決まったら、宿泊予定の山小屋に予約を入れましょう。

しかし、山での急な変更はつきものです。豪雨など急な悪天候に見舞われテント泊出来なくなった際や、宿泊予定の山小屋に辿り着けず手前の山小屋に急遽宿泊するなども起こり得ます。

そういったことにも対応してくれるのが山小屋です。山小屋は登山をする誰もが利用できる開かれた場所であり、避難場所です。

困ったときは躊躇せず、泊めさせてもらいましょう。

けれど日程が分かっている場合は予約しておくことが山小屋にとっても親切です。なかには要予約というところもあるのでチェックしておきましょう。

また、キャンセルの際も電話が繋がるようであれば連絡を入れましょう。キャンセルについても山特有の事情で左右されるため多くの山小屋では問題なく受け入れてくれます。

予約の際は日程と、食事のあり・なしを伝えます。素泊まりで利用する人もいれば夕飯だけ、或いは朝食だけ付けてもらうこともでき、自由度が高いのも山小屋の特徴です。

翌日のお弁当を用意してもらうこともできるので縦走登山でも調理器具を持たずに身軽に縦走することも可能です。

また、標高が高い場所にある山小屋ほど食事は質素であることが多いですが、そこまで人力で食材を運ぶことを考えると仕方がないことです。

山の上で食事にありつけることに感謝して、ありがたみをもっていただきましょう。

就寝布団なども同様に、山の上という環境なのでクリーニングに出すことは出来ません。ちょっとカビ臭かったりしますが、山の上で布団に入って眠れることに感謝をしましょう。

縦走登山に慣れると自然にそういった感情を抱いているでしょう。

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Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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