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青い星のようなマークがデザインされた救急車を見かけたことはありませんか?
このマークは「スターオブライフ」世界共通の救急救命のシンボルマークです。
スターオブライフのマークに込められた意味や、どのような場面で使われているのかなどをお伝えします。

世界が認める救急救命のシンボルマーク

スターオブライフは、人道支援機関である赤十字との類似を避け、アメリカ合衆国運輸省幹線道路交通安全局 (NHTSA) によりデザインされた、救急医療を象徴するマークです。

国際的な条約や国内の法律により使用を制限される赤十字マークとは違い、スターオブライフは救急医療や人命救助に携わる機関や組織、スタッフたちの守り神として普及しています。

日本を含む多くの国々で、救急車やドクターヘリ、救命救急士の制服や救助機材などに、救命救急のシンボルマークとしてスターオブライフがデザインされています。

アメリカやカナダ、ヨーロッパなどでは、すでに一般市民にも親しみのあるマークですが、国内では近年の自然災害などにより、救急医療や人命救助への関心が高まる中で、スターオブライフの認知度も高くなってきました。

 

マークのデザインの意味

6本の柱とヘビの巻きついた杖・・・一見不思議なこのマークには、それぞれ深い意味があります。

まず、マーク中央にデザインされている杖は、「アスクレピオスの杖」と呼ばれるものです。アスクレピオスとは、ギリシャ神話に登場する医学の神様。

太陽神アポロンの息子であるアスクレピオスは、ケンタウロスのケイロンから医術を教えられ、死者を生き返らせるほどの名医になったとされています。

しかし、それが死者の国の支配者ハデスの怒りを買ってしまい、アスクレピオスは雷で焼殺されてしまいます。

その後、功績を認められたアスクレピオスは天に上げられてへびつかい座になり、オリュンポスの神々の仲間入りをしました。

アスクレピオスは医学の守護神として人々に崇められ、彼が持っていた杖が医療関係のシンボルとなりました。

また、星のような6本の突出した柱にはそれぞれ意味があり、順に救命救急の基本のプロセスを表しています。

・Detection → 覚知

・Reporting → 通報

・Response → 出場

・On Scene Care → 現場手当

・Care In Transit → 搬送中手当

・Transfer to Definitive Care →医療機関への引渡し

 

日本におけるスターオブライフ

救命救急といえば赤十字を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、最近は救急車の車体やドクターヘリのマークなども、より広い意味を持つスターオブライフに切り替わっているようです。

このマークは国内でも急速に普及していて、救急車や救命機材などの他にも、一般の方が購入できるグッズとして、Tシャツなどのアパレルや時計、ステッカー、ワッペンなど、広い分野で使われています。

これらは主に、救命救急に携わる医療関係者や、ライフガードやライフセーバー、災害ボランティアの人々が身に付けています。

 

このマークを掲げることで、チームの士気が高まるとともに、救助される人々の安心感と信頼感を高めることができるのです。

現在、スターオブライフのマークは株式会社櫻井興業が商標権を持っていて、使用許可が必要になります。

このライセンス使用料の一部は、赤十字社や国境なき医師団、ライフセービングクラブなどの、救命救急、人命救助、被災地復興などに携わる団体に義援金、物資提供、ボランティア支援として寄付されています。

スターオブライフを掲げることは、社会貢献にも直接繋がっていると言えるでしょう。

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スターオブライフは、人々の命を助ける人たちの守り神であり、誇りの象徴です。
また、このマークを認識することによって、救助される側も安心感や信頼感を持つことができます。
救急法などへの関心が高まるとともに、スターオブライフの認知度もより高まることを願います。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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