バイオマス発電は、地球にやさしい再生可能エネルギーのひとつ。太陽光や風力などを利用する発電方法とは違って、資源を燃やして電力を作るのが特徴です。バイオマス発電の特徴や、メリットを紹介します。

 

バイオマス発電とは?

バイオマス発電 メリット デメリット

バイオマス発電は、間伐材や生ゴミのような、生物に由来する資源(バイオマス)を利用した発電方法です。

バイオマスとは、「生物」を意味する「バイオ」と、「量」を意味する「マス」を組み合わせた言葉。動植物が生み出した資源のことを指します。バイオマス燃料を燃やしたエネルギーで電気を生み出す発電方法が、バイオマス発電と呼ばれます。

 

バイオマス発電のメリット

バイオマス発電 メリット デメリット

バイオマス発電の5つのメリットを紹介します。

資源が枯渇しない

バイオマス発電に使われる燃料は、すべて生物によって生産されたものです。動植物が生きていくうえで生み出される資源なので、枯渇することがありません。

一方で、石油や石炭といった資源は、人間が使える量に限りがあります。このままのペースで使い続けると、近いうちに枯渇してしまうとされています。

バイオマス発電は、枯渇しない資源を使用した「再生可能エネルギー」のひとつです。将来にわたって、持続的に発電を続けられるというメリットがあります。

なお、再生可能エネルギーについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
再生可能エネルギーが注目される理由と日本の現状

二酸化炭素を増やさない

バイオマス発電のなかでも、とくに植物由来の燃料を使う場合は、大気中の二酸化炭素が増えないとされています。

とはいっても、発電のために燃料を燃やしたときには、もちろん二酸化炭素が排出されます。しかし、このとき発生した二酸化炭素は、植物が光合成によって過去に吸収したもの。実質的には、二酸化炭素を増やさないとされているのです。

そのためバイオマス発電は、大気中に排出する二酸化炭素の排出量が実質的にゼロとなる「カーボンニュートラル」な発電方法とされています。

発電量が安定している

燃料があれば発電できるバイオマス発電には、発電量が安定しているという特長があります。

バイオマス発電以外の、多くの再生可能エネルギーには、安定して発電を続けられないという問題があります。たとえば、風力発電や太陽光発電は、太陽光が届かない雨の日や、風のない日には発電できません。

一方で、バイオマス発電は、天気に左右されず、24時間いつでも発電を続けられます。安定して発電できることは、バイオマス発電の大きなメリットといえるでしょう。

廃棄物を有効活用できる

本来捨てられるはずだった廃棄物を、有効活用できるというメリットもあります。バイオマス発電では燃料として、本来捨てられるはずだった間伐材や、生ゴミ・家畜のふん尿を利用しています。

つまり、バイオマス発電では、廃棄物をエネルギーとして活用したうえで、ごみも削減しているのです。資源を無駄にすることなく、有効に使えるのもバイオマス発電のメリットといえます。

地域の活性化につながる

地域の経済に貢献できることもメリットのひとつです。バイオマス発電には、燃料の調達や発電に、大規模な施設が必要ないという特徴があります。そのため、地域特有の資源を利用して、発電施設を運営できるのです。

たとえば、林業が盛んな岡山県の真庭市では、間伐材をバイオマス発電の燃料として有効活用する取り組みが行われています。地域の活性化につなげられるのも、バイオマス発電の大きな特長です。

真庭市「真庭市バイオマス活用推進計画

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Greenfield編集部

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