北アルプスで紅葉がきれいな山5選
北アルプスの紅葉は中腹が主体なので、登山に慣れていなくても絶景を堪能できるのが魅力です。シーズンは9月中旬〜10月下旬で、ピークは9月下旬〜10月上旬に迎えます。
また、10月上旬〜中旬には、ふもとの「緑」、紅葉した山腹の「赤」、冠雪している山頂の「白」の「三段紅葉」が見られる山も。山岳紅葉ならではの、ダイナミックな秋がのぞめる山を5つピックアップします。
①涸沢カール/標高2,300m
穂高連邦に囲まれている涸沢カールの紅葉は、北アルプスで一番と称されます。9月中旬から山肌が色づきはじめ、10月上旬にはカール一面が色鮮やかに染まります。
また、カラフルなテントと紅葉のコラボは、秋の風物詩のひとつ。太陽が山肌と紅葉を赤く染める光景は、息をのむ美しさです。
涸沢カールまでは片道約6時間半かかるので、「涸沢ヒュッテ」「涸沢小屋」の小屋泊か、またはテント泊するのがよいでしょう。下記の記事を参考に、しっかり準備してください。
「【山小屋初心者】登山の山小屋泊に必要な持ち物は?山小屋でのマナーについても紹介」
「初めて山でテント泊に挑戦!準備するもの&注意点とは?」
エリア | 長野県 |
紅葉情報 | 涸沢ヒュッテ「紅葉」 |
おすすめコース | 上高地バスターミナル~徳沢園〜横尾~本谷橋〜涸沢カール(片道約6時間) |
アクセス | マイカー規制のため、各駐車場からシャトルバス、またはタクシーに乗って上高地バスターミナルへ行きます。
上高地観光旅館組合 「上高地へのアクセス」 |
②立山/標高3,015m
立山の紅葉は見どころが豊富。室堂平・ 弥陀ヶ原 ・美女平・黒部ダムなどがあります。とくに室堂からの眺めは、ハイマツの緑に赤やオレンジに紅葉した木々、岩肌の白さが加わり、まるで絵画のようです。
立山は3つのピークの総称ですが、各山の頂からは雄大で彩り豊かな景色が見渡せます。日帰りで室堂平を散歩するコースや、主峰雄山を往復するだけでも十分楽しめるでしょう。スケジュールに余裕があれば、雷鳥沢キャンプ場でテント泊するのもおすすめです。
エリア | 富山県 |
紅葉情報 | 立山黒部アルペンルート「最新紅葉情報」 |
おすすめコース | 1日目:室堂〜みくりが池温泉〜雷鳥沢キャンプ場(約1時間) 2日目:雷鳥沢キャンプ場〜一ノ越〜雄山〜大汝山〜富士ノ折立〜真砂岳〜別山〜雷鳥沢キャンプ場〜みくりが池〜室堂(約6時間) |
アクセス | 立山黒部アルペンルート「アクセス」 |
③燕岳/標高2,763m
燕岳は、赤や黄に染まった紅葉と、白い稜線のコントラストが見事です。紅葉の時期、週末は登山者で混み合います。
日帰りで登れますが、稜線沿いにある燕山荘で小屋泊かテント泊して、茜色に染められた山容を見たいものです。紅葉の絨毯を散歩する雷鳥に出会えるチャンスがありますよ。
エリア | 長野県 |
紅葉情報 | 燕山荘「スタッフブログ」 |
おすすめコース | 中房温泉登山口〜合戦小屋〜燕山荘(片道約4時間) |
アクセス | 燕山荘 「交通アクセス」 |
④乗鞍岳/標高3,026m
乗鞍岳は登山者だけでなく、多くの観光客も訪れる紅葉の名所です。紅葉は山の上部から裾野へ広がり、秋の深まりを感じられます。
シャトルバスで標高2,702mまであがれますが、体力がある方はバスを途中下車して、散策しながら紅葉を愛でるのもよいでしょう。とくに、終点の畳平のひとつ手前の「大雪渓・肩の小屋口」から「位ヶ原山荘」まではおすすめスポットです。
エリア | 長野県・岐阜県 |
紅葉情報 | 乗鞍高原「乗鞍岳の紅葉」 |
おすすめコース | 畳平バスターミナル~富士見岳〜肩の小屋〜剣ヶ峰(往復約4時間) |
アクセス | 車または高速バスをおすすめします。
長野側から:乗鞍観光センターでシャトルバスに乗り換え。畳平バスターミナルまで約50分 岐阜県側から:ほおのき平駐車場でシャトルバスに乗り換え。畳平バスターミナルまで約60分 |
⑤白馬岳/標高2,932m
白馬岳は「三段紅葉」が見られる山のひとつです。紅葉狩りはゴンドラと栂池ロープウェイを乗り継いで、約1,900mにある栂池自然園からスタート。 登山ビギナーの方は日帰りで栂池自然園の紅葉のなかを散策するのもよいでしょう。または、栂池山荘に泊まれば、さらにゆっくりと秋を味わえます。
登山経験者は白馬大池山荘で小屋泊かテント泊をして、山頂を目指しましょう。稜線と草紅葉のコラボや、お天気がよければ、壮大な眺望が待っていますよ。
エリア | 長野県・富山県 |
紅葉情報 | Hakuba Alpen Resort「紅葉情報」 |
おすすめコース | 栂池ロープウェイ駅〜栂池自然園 〜天狗原〜白馬大池山荘〜小蓮華山〜白馬岳 |
アクセス | 栂池自然園「アクセス」 |
秋に登山するときの注意点
山の秋は、1日のなかで寒暖差が激しくなるので注意が必要です。昼間はまだ暑さが残っていても、朝晩は冬の寒さが感じられることもあります。温度調節しやすいように、重ね着できる服装を選びましょう。服装や持ち物については、下記の記事を参考にしてください。
「秋の登山に出かけよう!服装の選び方とおすすめコーディネート」
「【秋ハイキング】基本&便利な持ち物と選ぶときのポイントをご紹介」
また、日暮れの早さや雪の降る可能性などから、ヘッドライトやチェーンスパイクを装備しておきます。山小屋の営業期間も確認しておきましょう。
ライター
yuki
幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。