気軽に水中観察を楽めるシュノーケリング
シュノーケリング(またはスノーケリング)とは、マスクやフィンなどの専用道具を身につけ、水面に浮かんだ状態で水中観察を楽しむレジャースポーツです。
基本的には水面に浮いている状態なので、同じ道具を使用するスキンダイビングや素潜りとは区別されています。
シュノーケリングは、スキューバダイビングのようにライセンスが必要ないため、専門的なスキルがなくてもはじめることができます。
子どもから大人まで気軽に楽しむことができ、その手軽さから夏の海水浴やハワイ・沖縄などの旅行先でも人気のアクティビティーとなっています。
シュノーケリングで揃えるべき道具とは
シュノーケリングを楽しむためには、いくつか道具が必要になります。
さまざまなデザインやカラーバリエーションがあるので、お気に入りのアイテムを見つけてみましょう。
マスク
マスクは「水中メガネ」のことで、目の前に空間をつくることで水中でも物がはっきりと見えるようになります。
シュノーケリングは、基本的には水面に浮いているので、マスクはスイミングゴーグルでも代用することが可能です。
ただ、機能面を考えると、鼻まで覆われたダイビングマスクを使用することが一般的。
やわらかいシリコン素材で、顔にフィットするタイプは、水の侵入を防いでくれるので安心ですね。
強化ガラスレンズを使用し、耐衝撃・耐圧力・飛散防止なので、最初のマスクにおすすめです。
シュノーケル
シュノーケル(またはスノーケル)は、水面から顔を出さずに呼吸を続けることができる「呼吸パイプ」です。
マスクのストラップ部分に取り付けられ、マスクとシュノーケルはセットで使用します。
フィン
フィンは「足ヒレ」のことで、水面あるいは水中を快適に泳ぐために使用します。
フィンをつけると、素足よりもたくさんの水をかけるため、より速く、より遠くまで泳ぐことができます。
フィンを選ぶときには、素足とソックスやマリンブーツ着用時などではサイズが異なるので、使用場面をシミュレーションすることがポイント。
軽くてコンパクトなタイプのフィンなら、持ち運びにも便利ですね。
シュノーケリングジャケット
ライフジャケットは、水面で「浮力の確保」をするために着用するベストです。
水面に浮くだけではなく、素潜りもしたいという人には、浮力とフィット感を兼ね備えた遊泳用のシュノーケリングジャケットがおすすめです。
安全に楽しむためにも、必ず着用しましょう。
保温スーツ
保温スーツは、ウェットスーツと呼ばれ「体の保護と保温」に役立ちます。
たとえ水温が温かく感じても、体温以下の水温では体の熱が奪われていくので、長く水中にいるとしだいに寒さを感じます。
シーガル(半袖)や、タッパー(ジャケット)、ラッシュガードなど、さまざまな種類がありますが、浮力があり保温性の高いウエットスーツがおすすめです。
初めての1着におすすめなのは、長そで長ズボンタイプの「フルスーツ」です。
3mmの厚さなので夏には1枚で使用でき、水温の低いシーズンやスポットでは重ね着もできます。
グローブ&ブーツ
グローブとブーツは、「手足の保護と保温」のために積極的に活用しましょう。
素足のまま岩場を歩いたり、素手のまま岩に手をついたりすると、ケガをすることがあるので十分に注意をしましょう。
シュノーケリングの基本テクニック
シュノーケリングを安全に楽しむために、基本的なテクニックをご紹介します。
まずは足の付く浅瀬などで練習をしてから、泳ぎはじめると安心ですね。
マスクの曇り止めは市販品でOK
シュノーケリング中に、マスクが曇ってしまうことがあります。
原因はいくつかありますが、マスクの内側についている油分がきっかけであることも多いです。
マスクが曇らないように、事前に曇り止めをして予防しておきましょう。
曇り止めは自分のツバでも代用できますが、衛生面も考慮すると市販の曇り止め剤を使用することがおすすめです。
マスクの水を押し出す「マスククリア」
マスク内に水が入ってきてしまった時は、「マスククリア」というテクニックで、水を押し出します。
方法は、おでこにマスクの上部をぴったりとつけ、手でマスクを押さえて固定します。
そのまま鼻から長く息を吐き出すと、その息と共にマスク内の水が、マスク下部(スカート部分)から外に出ていきます。
口から息を吸って、鼻から長く息を出すコツを掴むと、簡単にできるようになります。
シュノーケルクリアで水抜き
水しぶきや波で、シュノーケル内に水が入ってくることがあるかもしれません。
そんな時は「シュノーケルクリア」というテクニックで、シュノーケル内の水抜きをしましょう。
方法は、まずはシュノーケル内にたまった水を吸い込まないよう、熱いお茶をすするようにゆっくりと息を吸います。
その後、思い切り強く息を吐き出すとスノーケル上部から水が噴水のように飛び出し、シュノーケル内の水が排出されます。
吐き出す息が弱いと、水がスノーケル内に戻ってきてしまうので、最初の一呼吸はようすを見ながらゆっくり行いましょう
水中に潜るなら耳抜きは必須
水面に浮かぶだけではなく、潜ってみたくなった時には、「耳抜き」も必要です。
水圧の影響で耳の奥が痛くなったときには、試してみてください。
方法は、マスクの上から鼻をしっかりと手でつまみ、鼻からゆっくり強く息を出します。
これは、耳の奥に息を送り込むことで、耳の奥の痛みを解消するテクニックです。
水面と水中で異なるフィンの使い方
シュノーケリング中は、フィンを使って水面を泳ぐスタイルが基本ですが、水中に潜ることもあるでしょう。
水面と水中では、フィンの使い方が異なるので使い分けましょう。
水面では、水面をフィンでジャバジャバと叩くように細かくキックすると楽に速く移動することができます。
このときに、両腕は体のわきに添えて、視線は水底の斜め先に向けるようにしましょう。
一方、水中では大きくゆっくりとフィンで水をかいて泳ぎます。
シュノーケリング事故を起こさないために
シュノーケリングは、誰にでも手軽に楽しめる反面、岩場で転んだ程度のケガから緊急事態まで毎年さまざまな事故が起きています。
事故のリスクを少しでも減らすために、ルールやマナーを知っておきましょう。
- バディシステム(二人一組のチーム)を守り、絶対にひとりでは泳がない
- 事前にシュノーケリング道具を整える
- 浮き輪やブイ、ベストなど、浮力の補助になるものを用意する
- 波が高い、潮の流れが速いなど、海が荒れているときに海に入らない
- 遊泳禁止エリアではシュノーケルをしない
- 水中生物に触らない
これらは、最低限のルールやマナーなので、国やエリアによっても異なる場合があります。
毎回、確認を忘れずに安全第一でシュノーケリングを楽しみましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。