※当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。
八ヶ岳にある蓼科山(たてしなやま)は、初心者から楽しめる人気の雪山スポットです。今回は11月下旬に登った体験をもとに、登山情報や実際に登った行程をご紹介します。下山後に立ち寄れる、おすすめスポットも参考にしてみてくださいね。

雪の蓼科山ってどんな山?

蓼科山 雪

蓼科山は八ヶ岳連峰の北部にあり、日本百名山に選ばれています。 四季折々の景色を楽しめますが、冬の蓼科山の基本情報・魅力・注意点を詳しくご紹介しましょう。

冬の蓼科山の基本情報

雪山登山の初心者の方でも登りやすいのが、蓼科山の特徴です。登山の基本をしっかり押さえれば、極端に危険なところはなく日帰りで登れます。

冬季は七合目登山口が通行止めになります。蓼科山登山口からの出発となるため、間違えないように気をつけましょう。また、雪の状態にもよりますが、急登やアイスバーンに備えて、アイゼンは爪が10本以上のものが必要です。

蓼科山の基本情報は以下の表もご参照ください。

積雪期 12月上旬~3月下旬
駐車場 すずらん峠園地駐車場。女乃神茶屋(めのかみちゃや)向かい
登山口 蓼科山登山口(女神茶屋登山口)
ルート 女乃神茶屋ルート
コースタイム 登り約3時間、下り約2時間
アクセス 中央自動車道・諏訪IC下車。ビーナスラインを経由して、すずらん峠園地駐車場まで約55分

冬の蓼科山の魅力

冬の蓼科山は美しい樹氷のトンネルが見どころです。夏場の山頂はゴロゴロとした岩場が特徴ですが、冬は一面の雪景色に。真っ白に広がる景色の中央には、蓼科神社奥宮の鳥居とほこらが悠然とたたずんでいます。天気がよければ、アルプスの山々が見渡せますよ。

急登や岩場でアイゼンワークの練習がしやすいのも魅力です。

冬の蓼科山の注意点

登りやすい山といっても標高は高いので、暴風・防寒対策をしっかりすることが大切です。雪山は低体温症のリスクが高まります。冬用の装備を準備しましょう。

また、山頂周辺は広いため、急な天候の変化で視界不良になった場合は、道迷いに注意します。GPSを確認しながら進みましょう。雪山初心者の方は経験者と一緒に行くことをおすすめします。

雪山登山でそろえるべき装備や、低体温症への対策については、以下の記事をチェックしてみてくださいね。

雪山登山デビュー!絶対にそろえるべき装備とあると安心な装備
秋冬登山は温帯低気圧に注意!低体温症の危険性や必要な装備を紹介
 

雪の蓼科山の登山体験をご紹介!

蓼科山 雪

11月下旬、女乃神茶屋ルートで蓼科山に登ってきました。ここからは実際に登った行程にそって、体験記としてまとめます。

事前の準備

事前に天気予報を確認したところ、雪が降って森林限界付近からは積もっている様子です。

冬用の装備とチェーンスパイク、12本爪のアイゼンを準備します。この時期はチェーンスパイクだけでも登れますが、念のためアイゼンも持っていきました。どんな状態でも対応できるように、装備は万全にします。

女神茶屋登山口〜標高2,120mの休憩ポイント

蓼科山 雪

すずらん峠園地駐車場には午前7時ごろ到着し、満車になる寸前に駐車できました。蓼科山は雪山シーズンも人気があるので、早めに到着するのがよいでしょう。駐車場にあるトイレに寄ってから出発です。

冬季は七合目登山口が通行止めなので、蓼科山登山口から山頂を目指します。ゆるやかな山道から、20分ほどで急登です。このタイミングでチェーンスパイクを装着。雪が深い場合はアイゼンをつけましょう。

少し広くなる標高2,120mのポイントで休憩。風が強く、森林限界をぬける前に防寒着を着用しました。

標高2,120mの休憩ポイント〜山頂

蓼科山 雪

森林限界をすぎたところから、岩場と雪のミックスで歩きづらくなります。慎重に登りましょう。

この日はお天気がよかったので、振り返ると南アルプスの素晴らしい眺望が見えました。蓼科山山頂ヒュッテが見えたら山頂まであとひと息です。

山頂の雪はまだ少なく、岩についたモコモコの雪景色が可愛く印象的でした。蓼科神社奥宮の鳥居や方位盤もありますよ。

山頂〜下山

蓼科山 雪

岩と雪がミックスしている場所は、つまずかないように注意します。この日は樹林帯の雪がしっかりしていて、急斜面でも滑ることなく歩けました。雪の状態によってはアイゼンをきかせて慎重に下りましょう。

登山後に立ち寄りたいおすすめスポット4選

蓼科山 雪

今回の蓼科山のコースタイムは往復5時間くらいなので、早朝から登れば下山後も寄り道が可能です。すずらん峠園地駐車場から車で約30分以内で行ける、温泉や立ち寄りスポットをご紹介します。

①白樺湖温泉すずらんの湯/車で約7分

日帰りで利用できる温泉総合施設です。景観が美しい天然温泉の大浴場と、自然に囲まれた露天風呂が魅力。山でかいた汗を流し、リフレッシュして帰りましょう。

参考:茅野観光ナビ「白樺湖温泉すずらんの湯

②八ヶ岳縄文 天然温泉 尖石の湯/車で約25分

世界でもトップクラスのサルフェートを誇る天然温泉です。サルフェートとは硫酸塩のことで、成分にさまざまな効果効能があるとされています。源泉かけ流し100%の露天風呂は、自然ならではの風情がありますよ。

日帰り温泉だけでなく宿泊もできるので、ゆっくり温泉を楽しみたい方にもおすすめです。

参考:八ヶ岳縄文 天然温泉 尖石の湯

③HIKE 八ヶ岳/車で約30分

セレクトされたアウトドア衣類や、登山用品を取り扱うショップです。温泉に入ったあとでも気軽に立ち寄れるので、おしゃれな山道具をそろえたい方はぜひ行ってみてください。

参考:Instagram「HIKE(@hikeyatsugatake)

④デリ&カフェ「K」/車で約30分

八ヶ岳自然文化園のなかにあるブックカフェレストランです。店内ではアルプスが一望できて、開放的な気分ですごせます。八ヶ岳の高原野菜や地元の食材をつかったお料理がおすすめで、登山後の空腹を満たしてくれますよ。

参考: デリ&カフェ「K」

雪山への登山経験が少なくても、登頂しやすい冬の蓼科山。樹氷の美しさや、雪でおおわれた雄大な山々の景色を見せてくれます。ただ、森林限界を超えると風が吹きつけて、手が凍る寒さです。天気がよくても風があるとかなり冷えます。登りやすいとはいっても雪山です。入念に下調べをし、装備を整えて挑みましょう。雪山登山に慣れるための練習にもなるので、ぜひ冬の蓼科山に登ってみてくださいね。

ライター

Yuki

幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。