世界のアウトドアユーザーから支持されている「Lundhags(ルンドハグス)」が、ついに日本に上陸しました!まだあまり知られていないブランドなので、着心地や機能性など気になりますよね。今回は、実際に登山で使用したLOシリーズとMAKKシリーズをレビューします。

 

Lundhags(ルンドハグス)を選ぶ理由

Lundhagsを選ぶ理由は主に、下記の4つです。

  1. 機能性が高い
  2. 耐久性がある
  3. 環境に配慮している
  4. 北欧らしいデザイン

スウェーデンの寒冷な気候と、雄大な自然から生まれたアウトドアブランドLundhags。登山はもちろん、あらゆるアウトドアアクティビティで活躍してくれます。世界中で選ばれる理由をくわしくご紹介しますね。

①機能性が高い

Lundhagsの製品は、高機能なデザイン設計がされています。3層防水ラミネート生地を独自に開発。高レベルの防水性と通気性を兼ね備えた生地をつくりだしました。

世界でもっとも厳しい基準とされている、Bluesign(ブルーサイン)に認定されるほどの高品質なアイテムです。

また、さまざまなお客様のニーズに応えられるように、あらゆる製品の機能性を充実させています。

②耐久性がある

人と自然が関わりながら、世代を超えて永く身につけてもらえるように、耐久性にこだわった製品づくりをしています。また、可能なかぎり修理できるのも魅力です。

③環境に配慮している

Lundhagsは、環境保護に取り組んでいるサステナブルなブランドです。リサイクル素材や、環境にやさしいオーガニックコットンを採用。資源の無駄づかいやフッ素炭化物の使用をやめ、豊かな地球環境を持続できるように努めています。

衣類の環境汚染が問題になっている今、環境を考えた製品選びが、これからは必要になってくるでしょう。

④北欧らしいデザイン

ほかのブランドにくらべて、細身でスタイリッシュでありながら、動きやすいデザインが特徴。また、北欧らしい少しスモーキーな色合いが、自然と馴染みます。

もっと詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

参考:日本初上陸の『Lundhags(ルンドハグス)』、北欧アウトドアブランドの魅力

lundhags ルンドハグス

雨が降っても快適な着心地【LOシリーズ】をレビュー!

LOシリーズは、レインウエアとしても、ウインドシェルとしても活用できます。

登山においてレインウェアに求めるスペックは、すぐれた防水性と冷たい雨や風からの耐候性、身体が蒸れないための透湿性です。LOシリーズは、この条件を満たしていますが、実際にどうなのかつかってみないとわかりませんよね。

そこで、8月の塔ノ岳(1,491m)と9月の天狗岳(2,646m)で、急な雨が降ったときにLOシリーズのジャケットとパンツを使用してみました。8月は半袖と短パン、9月は半袖とフルレングスのパンツの上に着用しました。

以下の点について、ウェアの各パーツの特徴もふまえながら、レビューをしていきます。

  1. 雨に強い
  2. 蒸れにくい
  3. 着用感がよい

①雨に強い

Lundhags ルンドハグス レビュー

LundhagsのLOシリーズは、独自の3層防水ラミネート生地を採用していて、高レベルの防水性があります。

耐水圧(生地にしみこもうとする水の力を抑える性能数値)は、20,000mmです。一般的に10,000mmあれば大雨に、20,000mmあれば嵐に耐えられる数値なので、十分といえるでしょう。

生地がやわらかくて心配でしたが、実際に雨の中を何時間か歩いても、中に浸透してくることはありませんでした。ただ、雨の中を長時間歩いていると、生地の表面の色が変わってきたので、撥水性はゴアテックスなどに比べて弱そうです。

3層防水になっているので、中に染み込んでくることはありませんが、事前に防水スプレーで撥水性を高めるとよいでしょう。

TOKOの撥水スプレーは、ルンドハグスと同じくBRAVが取り扱う商品です。素材をいためずに、長時間撥水効果を発揮するのでおすすめです!

TOKO テキスタイルプルーフ
TOKO テキスタイルプルーフ

Lundhags ルンドハグス レビュー

フードは後部のアジャスタードローコードでフィット感を調整できるのでぴったりフィット。

Lundhags ルンドハグス レビュー

チンガードが鼻まであるので、少し息苦しさがありましたが、顔を雨風からガードしてくれます。

Lundhags ルンドハグス レビュー

袖口にはベロクロ(マジックテープ)があり、しっかりフィットさせれば、雨の侵入も防げます。薄くて軽いのに、しっかりと雨風から身体を守ってくれるジャケットです。

②蒸れにくい

レインウェアを着ていて気になるのが、汗による蒸れです。LOジャケットとパンツは、登山中でも熱が抜けて蒸れにくい感じがしました。

汗などの水蒸気を内側から外側へ出す透湿性の高さは、数値で確認できます。生地1㎡あたり、24時間で水蒸気が何g透過したかを示す数値です。大人の発汗量の目安は、ランニングなどの激しい運動で1時間あたり約1,000gの発汗量(24時間で24,000g)といわれています。

LOジャケットとパンツの数値を見ると25,000g/㎡・24hです。24時間で25,000gの汗を出せるのは、高性能といえるでしょう。

今までつかっていたレインウェアは、透湿性8,000g/㎡・24hのもので、動いていると中が蒸れてびっしょりになり、汗冷えすることも。

登りでは多少の汗蒸れを感じることはありましたが、下山時は快適な着心地でした。中に速乾生地のものを着て、レイヤリングを工夫すれば、さらに蒸れを軽減できるでしょう。

出典:日本被服工業株式会社

③着用感がよい

Lundhags ルンドハグス レビュー

ゴアテックスと違い、素材がやわらかく、サラッとした着心地です。雨が降っていなくても、休憩時や高山の稜線で防寒着としても重宝しました。

Lundhags ルンドハグス レビュー

LOのパンツは、サイドに大きくジッパーがついているので、トレッキングシューズを履いたまま着脱可能。丈が長かったのですが、裾のコードで調整できました。軽くてコンパクトになるので、登山だけでなく、雨の日の自転車通勤や通学にもおすすめです。

モデル情報

Lundhagsの製品を購入するには、軽井沢にあるBRAV JAPANまたはインターネット販売になります。インターネットで買う場合、サイズ感が気になるところです。下記にある各商品ページのサイズ表記とともに、実際に着用したモデルのサイズ感も参考にしてみてくださいね。

■女性Yスタッフのサイズ感想/身長152cm・体重45kg

LO レディースジャケット・サイズ S(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 袖通しがよくゆとりあり、腕の上げ下げも楽にできる
身丈 ヒップが隠れる
身幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり
袖丈 指が隠れるくらい
肩幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり

LO レディースパンツ・サイズ XS(中にMAKKEのフルレングスのパンツ着用)

パンツ丈 かかとが隠れるくらい
ウエスト 調整可能なのでピッタリ
ヒップ 普段づかいならちょうどよいが、運動するにはもう少しゆとりがほしい
腿幅 サイズはちょうどよいが、大きく足の上げ下げをすると引っ掛かりを感じる

■女性Sスタッフのサイズ感想/身長160cm・体重53kg

Lundhags ルンドハグス レビュー

LO レディースジャケット・サイズ S(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 袖通しがよくちょうどよい
身丈 ヒップの真ん中
身幅 Tシャツではちょうどよいが、中にフリースなどを着るならワンサイズ上がよい
袖丈 手首くらい
肩幅 Tシャツでちょうどよいが、中にフリースなどを着るならワンサイズ上がよい

LO レディースパンツ・サイズ XS(中に短パン着用)

パンツ丈 くるぶしが隠れるくらい
ウエスト 中が薄手なら問題ないが、フルレングスのパンツだときつくなりそう
ヒップ きつくはないが、もう少しゆとりがほしい
腿幅 きつくはないが、もう少しゆとりがほしい
Lundhags ルンドハグス LO レディースジャケット
Lundhags(ルンドハグス)|LO レディースジャケット
Lundhags ルンドハグス LO レディースパンツ
Lundhags(ルンドハグス)|LO レディースパンツ

■男性スタッフHのサイズ感想/身長172cm・体重70kg

LO メンズジャケット・サイズ M(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 袖通しがよくゆとりあり、腕の上げ下げもらく
身丈 お尻が隠れるくらい
身幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり
袖丈 指がでるくらい
肩幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり

LO メンズパンツサイズ M(中にMAKKEのフルレングスのパンツ着用)

パンツ丈 かかとが隠れるくらい
ウエスト 調整可能なのでピッタリ
ヒップ 少しゆとりがある
腿幅 少しゆとりがあり、足の上げ下げも問題なし

■男性スタッフYのサイズ感想/身長180cm・体重82kg

Lundhags ルンドハグス レビュー

LO メンズジャケット・サイズ M(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 袖通しがよくちょうどよい
身丈 ヒップの上
身幅 中がTシャツでちょうどよいサイズ感
袖丈 手首くらい
肩幅 中がTシャツでちょうどよいサイズ感

LO メンズパンツ・サイズ M(中に短パン着用)

パンツ丈 くるぶしが隠れるくらい
ウエスト 中が薄手なら問題ないが、フルレングスのパンツだときつくなりそう
ヒップ きつくはないが、もう少しゆとりがほしい
腿幅 きつくはないが、もう少しゆとりがほしい
Lundhags ルンドハグス LO ジャケット
Lundhags(ルンドハグス)| LO ジャケット
Lundhags ルンドハグス LO パンツ
Lundhags(ルンドハグス)|LO パンツ
 
lundhags ルンドハグス

さまざまなアクティビティで活躍できる【MAKKEシリーズ】をレビュー!

Lundhags ルンドハグス レビュー

MAKKEシリーズは、キャンプシーンからハイキングや冬季の低山トレッキングまで、幅広くつかえるアイテムです。

今回は、9月の硫黄岳(2,760m)でMAKKEシリーズのジャケットとパンツを着てみました。稜線に出てから風が強く、Tシャツのうえから防寒着として着用したときの以下の点について、使用感をレビューします。

  1. 温度調整がしやすい
  2. 動きやすい
  3. ポケットが便利

①温度調整がしやすい

Lundhags ルンドハグス レビュー

MAKKEのジャケットとパンツは、ベンチレーションとメッシュになっているポケットがついていて、温度調整がしやすい仕様です。防風・防水でありながら、透湿性を兼ね備えているため快適に行動できました。

登山中は、暑くなったり寒くなったりと、着脱が面倒な場面があります。そんな悩みを解決してくれる、1着になるでしょう。

②動きやすい

今まで履いていた登山パンツは、シルエットがゆったりしたものだったので、細身のパンツは登山中の足さばきなどが心配でした。

しかし、膝やお尻にあるストレッチのおかげで、大きな岩場など膝を深く曲げるときも、足の上げ下げが楽にできます。裾には、取り外し可能なブーツフックがついているので、裾のもたつきを軽減し、裾幅の調整も可能。細身のシルエットからは想像ができない動きやすさでした。

Lundhags ルンドハグス レビュー

身体を大きく動かす部分には、ジャケットとパンツ共に、ストレッチ素材で保護されています。メインの生地もしっかりしているので、岩場や転倒で破れる心配もなさそうです。

③ポケットが便利

Lundhags ルンドハグス レビュー

MAKKEのパンツは、左右に2つずつポケットがついています。地図が入る深いポケットと、スマートフォンがすっぽり入る大きさのポケットです。行動食や日焼け止めなど、ちょっとした小物が入れられて便利でした。

Lundhags ルンドハグス レビュー

ジャケットには、スマートフォンが入る胸ポケットが1つと、地図が入る大きさのポケットが左右についています。中はメッシュになっているので、全部開けてベンチレーションのかわりになり、快適に活動できますよ。

モデル情報

下記にある各商品ページのサイズ表記と共に、実際に着用したモデルのサイズ感も参考にしてみてくださいね。

■女性Yスタッフのサイズ感想/身長152cm・体重45kg

Lundhags ルンドハグス レビュー

MAKKE レディースジャケット・サイズ S(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 袖通しがよくゆとりあり、腕の上げ下げも楽にできる
身丈 ヒップが隠れるくらい
身幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり
袖丈 指が隠れるくらい
肩幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり

MAKKE レディースパンツ・サイズ 36(ショート)

パンツ丈 かかとが隠れるくらい
ウエスト 調整可能なのでフィットする
ヒップ ヒップラインが出ない程度のゆとりあり
腿幅 足の上げ下げが楽にできる

■女性Kスタッフのサイズ感想/身長158cm・体重50kg

MAKKE レディースジャケットサイズ S(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 袖通しがよくちょうどよい
身丈 ヒップの真ん中
身幅 Tシャツではちょうどよいが、中にフリースなどを着るならワンサイズ上がよい
袖丈 指がでるくらい
肩幅 Tシャツではちょうどよいが、中にフリースなどを着るならワンサイズ上がよい

MAKKE レディースパンツ・サイズ 36(ショート)

パンツ丈 くるぶしが隠れるくらい
ウエスト きつくはないがもう少しゆとりがほしい
ヒップ きつくはないがもう少しゆとりがほしい
腿幅 きつくはないがもう少しゆとりがほしい
Lundhags ルンドハグス MAKKE レディースジャケット
Lundhags(ルンドハグス)|MAKKE レディースジャケット
Lundhags ルンドハグス MAKKE レディースパンツ
Lundhags(ルンドハグス)|MAKKE レディースパンツ

■男性スタッフHのサイズ感想/身長172cm・体重70kg

MAKKE メンズジャケット・サイズ M(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 腕まわりが太いので少しタイトな感じ
身丈 ヒップが隠れるくらい
身幅 中にフリースを着てぴったりのサイズ
袖丈 指がでるくらい
肩幅 腕まわりが太いので少しタイトな感じ

MAKKE メンズパンツ・サイズ 50(ショート)

パンツ丈 くるぶしが隠れるくらい
ウエスト 調整可能なのでフィットする
ヒップ ぴったりとした履き心地
腿幅 きつくはないがタイト

■男性スタッフTのサイズ感想/身長168cm・体重60kg

MAKKE メンズジャケットサイズ M(中に半袖Tシャツ着用)

アームホール 袖通しがよくゆとりあり、腕の上げ下げも楽にできる
身丈 ヒップが隠れるくらい
身幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり
袖丈 指が隠れるくらい
肩幅 中にフリースなどを着てもゆとりあり

MAKKE メンズパンツ・サイズ M(ショート)

パンツ丈 かかとが隠れるくらい
ウエスト 調整可能なのでフィットする
ヒップ 全体にゆとりあり
腿幅 全体にゆとりあり
Lundhags ルンドハグス MAKKE ジャケット
Lundhags(ルンドハグス)|MAKKE ジャケット
Lundhags ルンドハグス MAKKE トレッキングパンツ
Lundhags(ルンドハグス)|MAKKE トレッキングパンツ
Lundhagsの「LOシリーズ」と「MAKKEシリーズ」を山で着て、どんな製品なのかを検証してきました。とくに感じたことは、着心地のよさと優れた機能性です。また、北欧の色味やデザイン性が気分をあげてくれます。今回は夏の使用でしたが、秋から冬にかけても活躍してくれそうです。山だけでなく、いろいろなシーンで取り入れたいアイテムですね。ぜひ一度つかって、製品のよさを実感してみてください!

 

lundhags ルンドハグス

ライター

Yuki

幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。