今回は、すぐに作れるチェーンアンカーのかんたん自作術をご紹介します。
カヤックでバス釣り:チェーンアンカーとは?
チェーンアンカーは、錆びにくいステンレスチェーンを自転車用タイヤチューブで覆っただけの簡素なつくりのアンカーです。
水中に沈めて引きずりながら使うことから、別名ドラッグアンカーとも呼ばれています。
バス釣りの本場アメリカでは、その優れた性能からもっとも使いやすいアンカーとして知られています。
カヤックフィッシングに使われるアンカーの種類
カヤックフィッシングで使用されるアンカーの種類は、おもに3つあります。
ラシュートアンカー
海釣りなどでカヤックを風に流しながら釣りをする際に使われます。
フォールディングアンカー
爪のある形状であることから、本体をしっかり固定する際などに多く利用されます。
マッシュルームアンカー
キノコのような独特の丸みを帯びた形状で、引き揚げの際に本体にあたえる衝撃も少ないことから、おもにインフレータブルカヤック(空気を入れて膨らませるタイプのもの)使用時に使われています。
チェーンアンカーが必要な場面と利点
チェーンアンカーは、水底をズルズルと引きずりながら移動できるアンカーなので、岩などの障害物のあいだを、簡単にすり抜けることが可能です。
バス釣りでは、ゴロタ場やウィードエリアといった水中ストラクチャーの多いエリアでアンカーを使うことで、広範囲にゆっくりと流しながら釣りを楽しむことができるでしょう。
カヤックでバス釣り:チェーンアンカーの自作方法
ここでは一度作れば破損することもなく、長期間にわたり使用できるチェーンアンカーの自作方法をお教えします。気になる方は、ぜひご自身で試してみてください。
用意するもの
- 7mmサイズのステンレス製チェーン 1メートル2本(ホームセンターの切り売りコーナーで購入可能)
- ハサミ
- 結束バンド(4本で足ります。)
- 自転車用タイヤチューブ 「27×1 3/8」というサイズ
- ステンレス製のカラビナ1個(サイズは7~8cmほどのもの)
- 10メートルくらいの長さのロープ
手順1.タイヤチューブのバルブ部を切り落とし、同じ長さにカットする
タイヤチューブを開封し取り出したら、ハサミでバルブ部を適度な長さでカットします。
2本のタイヤチューブは、1メートルのチェーンよりそれぞれ若干、長くなるようにカットするのがコツです。長さが均等になるようにそろえてカットしてください。
手順2.タイヤチューブにチェーンを通す
2本のチェーンをそれぞれタイヤチューブに通していきます。地道な作業ですが、思ったよりすんなり入るはずです。チェーンの線径は7mmが理想ですが、それ以下でも可能です。
それぞれ挿入し終わったら、チェーンの両サイドを結束バンドでキツめに縛りつけます。縛ったら、水中での引っかかりを防止するため、必ず先端をハサミでカットしておきましょう。
手順3.先端にカラビナとロープを取り付ける
ロープを結び付けたカラビナに、チェーンの先端をそれぞれセットします。
手順4.わずか10分で完成!
わずか10分の作業時間で完成です!チェーンの重さは、1本で約1キロくらいなので、フィールドや状況に合わせて本数を調節してみてください。
ロープの長さは、実釣であれば7~8mくらいが平均的な長さで使いやすいです。アンカーは、風の強い日でも2本準備しておけば問題ないでしょう。
カヤックでバス釣り:チェーンアンカーを使用する際の注意点
チェーンアンカーの上げおろしは、実際の乗船時での作業になることから、さまざまな危険が予測されることを知っておく必要があります。
キャストするのに適したポイントを見つけた時や、魚が掛かった瞬間など、自分では気づかない不意な事故につながる危険性が数多く存在するのです。
注意点①安全な場所で降ろす
アンカーを降ろす際は、岩場や、多くの沈下物が存在する水中の地形の変化に注意しましょう。
ストラクチャーに引っかかると、流れにともないロープが引っぱられてバランスを崩し、思わぬ転覆事故につながりかねません。
たとえチェーンアンカーといえども、スナッグレス性能が100%保証されているわけではありませんので、使用の際は十分にボトム形状の確認を行い、安全な場所から降下するように努めてください。
注意点②アンカーの取り付け位置
一般にアンカーは、船首や後部に取り付ける場合が多いです。瞬間的に降下ポイントを見つけて中腰になると、バランスを失い転覆事故を起こす危険性が高まります。
とくに後部などに取り付けると、振り返る動作がプラスされるため、カヤックが横揺れを起こし大変危険です。
無理な動作を極力避けるためにも手元から近い位置と決めておき、場合によっては自作アンカーシステムの導入なども検討してみてください。
チェーンアンカーを自作して、カヤックフィッシングのさらなる楽しみを追求してみませんか?
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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