カヌー・カヤックで欠かせないギアにパドルがあります。漕ぎ手の力を推進力に変える重要なギアですが、艇の性能は気にするけれどパドルの性能を気にするという方は案外少ないのでは?そこで、今回はカヌー・カヤックパドルの基本と選び方について解説します。
そもそもパドルってどんなもの?
パドルとは小型の舟を漕ぎ進めるための道具で、日本の渡し船などで使用される「櫂(かい)」もパドルの一種です。
パドルを使用するスポーツは多く、カヌー・カヤック・SUP・ラフティングなどを総じてパドリングスポーツとも呼びます。
また、手漕ぎボートで使用するオールはパドルと混同されがちですが違いがあります。オールはボートに設置された器具に固定して使用します。
それに対し、パドルは固定されておらず漕ぎ手が支えて操作します。さらに、オールは進行方向に背を向けて漕ぎ進めますが、パドルは進行方向に顔を向けて漕ぎ進めます。
パドルの種類
パドルには大きく分けて、シングルブレードパドルとダブルブレードパドルがあります。
シングルブレードパドル
シングルブレードパドルは先端にあるブレードが片方のみで、反対側はグリップになっているものをさします。
カナディアンカヌーやラフティングなど、おもに艇の幅が広いパドリングスポーツに使用され、艇の片側だけを漕いで使用します。
各部位の解説
グリップ | 突端のにぎる部分のこと。長時間の使用にむいているベアグリップとパドルワークがスピーディに行えるTグリップがあります。 |
ブレード | 水をキャッチする部分でここで推進力を生み出します。ビーバーテイルなどとよばれる細長いタイプは長時間の航行に向いています。 |
チップ | ブレードの先端部分。 |
シャフト | グリップとブレードの間にある柄の部分。シャフトはまっすぐなタイプと、ベントシャフトと呼ばれる少し角度がついたタイプのものがあります。 |
ダブルブレードパドル
ダブルブレードパドルは両方の先端に、ブレードがひとつずつついておりカヤックで使用されるパドルです。
艇の両側を漕いでいくため、ふらつきやすいカヤックでも安定性があります。
各部位の解説
ブレード | 水をキャッチする部分です。通常は左右のブレードに30℃~45℃角度がついています。これは、水から空中にでたブレードが空気抵抗を受けにくいためのものです。 |
チップ | ブレードの先端部分。 |
シャフト | ブレードとブレードの間にある柄の部分。ダブルブレードパドルもシャフトがまっすぐなタイプと、ベントシャフトと呼ばれる曲がった形のタイプがあります。 |
ドリップリング | しずくが手に垂れてこないように防止するためのリング。 |