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毎年夏になると耳にする川での水難事故のニュース。
それがもし、自分の目の前で起こったとしたら、あなたはどうしますか?溺れている人がいたらすぐに泳いで助けに行かなくては、と思うかもしれませんが、実はその判断、二次災害を招く最も危険な行為。
水難事故は、こうした知識が一般的に普及していないことにより起こってしまうのです。
カヤックやリバーサップなど、川でのアクティビティが盛んな今、我々一般市民にも河川救助の正しい知識と技術が求められています。
今回紹介する「RESCUE3 JAPAN」は、主に河川での救助講習を全国で展開している団体です。興味のある方は是非目を通してみてください。
 

RESCUE3とは?

1979年に創設されたRESCUE3社は、アメリカ・カリフォルニア州に本部を置く民間組織です。主にスイフトウォーターレスキュー(急流救助)やテクニカルロープレスキューなどの専門的な講習を行っています。

北米、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、アフリカの世界33カ国に支部があり、これまでに15万人以上が受講しています。

受講者の多くは消防署員や警察官、軍関係者、アウトドアインストラクターやガイド、また河川管理者や教育関係者など、救助活動に日々関わる人々です。

完成度の高い訓練プログラムは、世界中から高い評価と信頼を得ています。「レスキュー3ジャパン」は、1996年にRESCUE3社の正規支部として設立しました。

現在は「スペシャルレスキューサービスジャパン株式会社」内に本部を置き、日本やアジアでの講習活動、また国内の登録インストラクターの統括を行っています。

 

スイフトウォーターレスキューについて

スイフトウォーターレスキューはまだ歴史の浅い、新しい分野のレスキューです。確固たる救助方法が確立されていないうちから、レスキュー3はこの分野の研究に取り組み、常に最新の情報を基にアップデートしながら訓練プログラムを構築してきました。

スイフトウォーターレスキューは、数あるレスキュー活動の中でも、最も危険性の高いレスキューと いわれています。

アメリカの消防関係の統計によると、消火活動と比較して、犠牲者の数は約4倍にも登るそうです。日本では、昨今のアウトドアブームにより川のレジャーを楽しむ人が増加していますが、比例して事故も多くなっているのが現状です。

国内でもスイフトウォーターレスキューに対する正しい知識と技術を取り入れることが急務となっています。

スイフトウォータ―レスキュー基本テクニック
スイフトウォータ―レスキュー基本テクニック/竪村浩一

コース内容

RESCUE3の講習では、認定 インストラクターが、国際基準である一定のルールやセオリーに基づいて、普遍的なインストラクションを行っています。

【スイフトウォーターコース】

「急流」という救助者にとって非常に 危険性の高い状況の中で、いかに効率的かつ安全に救助活動を行うことができるかをテーマとしたコースです。

・スイフトウォーターレスキュー・ファーストレスポンダークラス

救助者の安全性確保、適切な装備、基本的なレスキュー方法を実施しながら学びます。

水辺でのレスキュー活動に関わる方、学校行事・職務、ボランティア活動、またレジャー指導員として水辺に関わる方々が参加しています。

約4時間の座学と、約5~6時間の実地訓練を基本的に進められます。地域や受講生の特性に合わせ柔軟に対応し、内容の一部の幅を広げることも可能です。

クラス修了者には RESCUE3国際認定証 が発行されます。

・スイフトウォーターレスキューテクニシャン・レベル1クラス

流水でのレスキューの基本、応用を学ぶ、完成度の高い 総合カリキュラム。

このクラスは3日間、全体で約30時間の日程で行われます。カヌーやラフティング、川でのアクティビティーの企画運営者に身につけて欲しい内容です。

初日の講習は座学、残りの2日間で実技が行われます。このクラスの受講資格として、18歳以上で心身共に健康であり、基本的な水泳能力があることが 条件です。

クラスを修了した人には、RESCUE 3国際認定書(2年間有効)が発行されます。

・スイフトウォーターレスキューテクニシャン・レベル2クラス

より複雑で困難な状況下でのレスキュー活動を想定し、レベル1クラスで学んだ知識や技術を発展させながら学ぶ、レベル1のアドバンスドクラスです。

通常2日間の日程で、約4時間の机上ディスカッションと、約12時間の実技訓練で構成されたプログラムです。

このクラスは救助活動だけでなく、捜索活動も重要項目となります。受講資格として、レベル1クラスの認定を受けていることが条件です。

クラスを修了した人には、RESCUE 3国際認定書(2年間有効)が発行されます。

 

【テクニカルロープレスキューコース】

RESCUE3 河川救助

「山岳」「崖」「高層建築物」などの救助者にとって非常に危険性の高い状況の中で、いかに効率的かつ安全に救助活動を行うことができるかをテーマとしています。

救助を目的としたロープ技術講習のコースで、別名「ロウトゥーハイアングルレスキューコース(LHA)」とも 呼ばれています。

ロープレスキューに関する基本的な知識と 技術、ロープ及び付随する道具に対しての正しい使用法、安全面等を座学と実技講習で学ぶコースです。

目的やレベルに合わせて選べる2種類のコースがあります。

・ テクニカルロープレスキュー ファーストレスポンダー ・・・ 初歩的対応レベル

・ テクニカルロープレスキュー テクニシャン ・・・ 技術専門員レベル

全行程を修了された方には、レスキュー3社の国際認定資格が発行されます。(最大3年間有効)

 

講習会の費用

・SFR スイフトウォーターレスキューファーストレスポンダー

¥21,000

(講習料&認定料+教本代:税込)

 

・SRT-Ⅰ スイフトウォーターレスキューテクニシャン・レベル1

¥42,000

(講習料&認定料+教本代:税込)

 

・SRT-Ⅱ スイフトウォーターレスキューテクニシャン・レベル2

¥36,000

(講習料&認定料+教本代:税込)

 

・TRR-T テクニカルロープレスキューテクニシャン

¥47,000

(講習料&認定料+教本代:税込)

 

※SFR、SRT-Ⅰ、SRT-Ⅱ講習会の場合、上記料金の他、レスキュー3ジャパン傷害保険 (加入料金¥500)をお支払いいただきます。(講習当日徴収)

 

※TRR-T講習会の場合、上記料金の他、レスキュー3ジャパン傷害保険(加入料金¥1,000)をお支払いただきます。(講習当日徴収)

 

※上記料金に往復の交通費、期間中の宿泊、食事、個人装備レンタル料は含まれていません。

 

こちらも合わせてご覧ください。

RESCUE3 JAPAN

RESCUE3 河川救助

 

アメリカでは、水に関する事故で毎年約4千人もの命が犠牲になっていますが、そのうちの約半数が、溺れた人を救助しようとして亡くなっているそうです。逆に言えば、救助者に正しい知識や技術があれば、犠牲者を半分に減らすことができるということですよね。

レスキュー3の講習では、一貫した大原則があります。

1.セルフ・レスキュー(自分の安全)

2.チーム・レスキュー(仲間の安全)

3.ビクテム・レスキュー(要救助者の安全)

まずは自分の安全を確保すること、そして救助する側全員の安全を確保して、初めて要救助者の救助活動ができるのです。ウォーターアクティビティに親しむ方は、必然的に事故に遭遇する確率も高くなります。安心して楽しむためにも、レスキュー3の講習会を受講してみてはいかがでしょうか。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。