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突発的に発生する雪崩は、雪山登山におけるリスクのひとつです。積雪期の山に登るときは、ビーコンを必ずもっていきましょう。この記事では、雪山の登山にビーコンが必要な理由と、選ぶポイントを紹介します。おすすめ4選もあるので、要チェックですよ。

雪山登山でビーコンが必要な2つの理由

雪山登山 ビーコン

ビーコンは雪山登山に欠かせない装備です。なぜ必要なのか、理由を2つ挙げます。

①雪崩による遭難者を見つけるのに役立つ

雪山登山用のビーコンは、雪崩に巻きこまれた人を発見したり、自分自身が雪に埋もれたりしたときに使います。雪崩による埋没者の位置が、ビーコンのアラームや振動で把握できるので、早期の発見に役立つでしょう。

雪に埋没すると、窒息や負傷といったリスクがあるため、救出作業にはスピードが求められます。迅速な発見と生存率を高めるためにも、雪山登山に行く際は、ビーコンを必ず携帯してください。

②ビーコンの所持が義務化されている地域がある

一部の地域では、ビーコンの所持が義務づけられています。義務化されていなくても、携帯を強くすすめているエリアもあるので、事前にチェックが必要です。とくに自然のままの雪面を滑る、バックカントリーコースがある山域に行くときは、注意してくださいね。

たとえば、富山県の立山や、北海道のニセコエリア、新潟県のかぐらスキー場などが挙げられます。
雪崩に遭遇するリスクがあるため、万が一に備えてビーコンを持参しましょう。

雪山登山で使うビーコンの選び方

雪山登山 ビーコン

ビーコンをこれから用意する方のために、選ぶポイントを紹介します。

アナログ式かデジタル式かで選ぶ

雪山登山用のビーコンには、アナログ式とデジタル式の2つがあります。それぞれの違いをチェックして、適切なものを選びましょう。

なお、現在の主流はデジタル式か、デジタルとアナログの一体型タイプです。

受信する範囲が広いアナログ式

アナログ式は、受信感度がよいのがメリット。アンテナが1本内蔵されており、より広い範囲の電波を受信できます。

デメリットは、複数の方向から、強い電波を検出してしまうこと。埋没者の位置特定が難しいため、上級者向けのビーコンといえるでしょう。

初めてでも使いやすいデジタル式

デジタル式は、初めてビーコンを使う方に向いています。複数本のアンテナが内蔵されているので、雪崩による埋没者の位置が特定しやすいのがポイント。ビーコンに不慣れな場合でも、比較的扱いやすいでしょう。

探知の性能で選ぶ

ビーコンの探知性能は、アンテナの本数で決まります。雪山登山では、3本以上のアンテナがあるタイプがおすすめです。複数のアンテナにより、雪崩による埋没者がもっているビーコンの電波を解析できます。方向だけでなく、距離も把握しやすいでしょう。

捜索帯域幅で選ぶ

捜索帯域幅とは、ビーコンで捜索が可能なコース幅のことです。雪崩の発生時、捜索できるエリアは広いほうが、埋没者の位置を特定しやすいでしょう。雪山登山では、捜索帯域が50〜70m程度のタイプが適しています。

バッテリーのもち時間で選ぶ

ビーコンのバッテリーが、どれくらい長くもつかも大切。自分の居場所を知らせる送信モードと、遭難者を探索する受信モードでは、バッテリーの消費量が変わります。送信時のほうがバッテリーのもちがよく、受信時はバッテリーを大幅に消費するのが特徴です。

製品によっては、送信時・受信時のバッテリーのもち時間が記載されているので、チェックしておきましょう。

ビーコンの使用方法

雪山登山 ビーコン

ビーコンの使い方は、通常の登山中と、遭難者を捜索するときで異なります。それぞれの場合について、使い方を確認しておきましょう。

【登山中】ビーコンの電源を入れておく

登山中は、ビーコンの電源を入れてもち歩きます。

行動中にジャケットを脱ぐことがあるので、上着を脱いでも身に付けられる位置に固定しておくのがポイント。付属のハーネスを使って、体に巻きつけておいてください。

【捜索時】受信モードに切り替える

もし雪崩に遭遇したら、周りにいる埋没をまぬがれた人が捜索にあたります。この場合は、探す人全員が、ビーコンを受信モードにしてください。遭難者が出す信号を受信できるようになります。製品によっては、探索モードとも呼ばれている機能です。

なお、スマホはビーコンの電波に影響を与えるため、捜索するときは、機内モードや電源をオフにしておくとよいでしょう。

おすすめの雪山登山用ビーコン4選

雪山登山 ビーコン

ここでは、おすすめのビーコンを4つ紹介します。雪山登山で使う商品を探している方は、参考にしてください。

①マムート「バリーボックスS」

捜索帯域幅が約70mと、広い範囲の捜索ができるビーコンです。捜索時は、画面に表示される矢印に従えば、埋没している位置を特定できますよ。

大きな画面を見れば、直感的に操作できるタイプなので、ビーコンを初めて使う方にもおすすめです。

マムート バリーボックスS
マムート バリーボックスS

②ブラックダイヤモンド「リーコンLT」

約137gと軽量なのが特徴です。また、形状もシンプルなため、付属のハーネスから素早く取り出せるでしょう。Bluetoothを使って専用アプリと接続すると、ソフトウェアのアップデートができて、最新の状態で使えますよ。

コンパクトなので、装備が多い雪山登山に適したビーコンです。

ブラックダイヤモンド リーコンLT
ブラックダイヤモンド リーコンLT

③アルバ「EVO5」

捜索帯域幅のブレが少なく、安定した捜索ができるビーコンです。捜索方向を間違えると、警告音が鳴るのがポイント。ビーコンを扱い慣れていない方に向いている製品です。

約170gと軽いため、携帯性に優れているのも魅力ですね。

④ピープス「マイクロBTセンサー」

ハーネスから取り出すと、自動的に探索モードに切り替わるのが特徴です。埋没者が発信する電波を受信したら、本体が振動するため、気づきやすいのがよいところ。電波を受信するまで、ビーコン画面を見続ける必要がありません。

大型ディスプレイなので、画面が見やすいのもうれしいですね。

ピープス マイクロBTセンサー
ピープス マイクロBTセンサー

雪山登山に必要な装備については、こちらの記事もご覧ください。
雪山登山デビュー!絶対にそろえるべき装備とあると安心な装備

ビーコンは、雪山での生存率を高める大切な装備です。万が一の雪崩に備えて、必ず持参しましょう。これからビーコンの購入を検討している方は、この記事で紹介した内容を参考に、自分にあうタイプを選んでくださいね。また、積雪期の登山に行く回数が少ないなら、ビーコンのレンタルがおすすめです。いずれにしても、あらかじめ使用方法を頭に入れておきましょう。雪崩対策をしっかりおこなって、冬の登山を楽しんでください。

ライター

Greenfield編集部

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