自由に飛ぶために
1人で自由に飛ぶためには、まず日本パラグライダー協会(JPA)が発行するライセンス(技能証)を取得する必要があります。
最初のライセンスを取得する過程では、離陸と着陸の練習を積み、ある一定の技術がついたら無線機でインストラクターの指示に従いながら飛行し、安全なテイクオフとランディングができるように学んでいきます。
安全なテイクオフとランディングができるようになれば、次のステップに移り、今度はインストラクターの指示がない状態、自分の判断で離陸と着陸の動作をマスターしていきます。
ライセンス(技能証)はレベルに応じて6段階あり、基礎から一歩一歩、確実に空を飛ぶために、段階ごとに必要な技術と知識を身につけていきます。
ちなみに、このライセンス(技能証)は自動車のように、国家ライセンスではありませんが、パラグライダーをする上で、自分の技能証明をする上でとても重要なものです。
まずは、パラグライダーをマスターするために、インストラクターのいる日本パラグライダー協会(JPA)が登録しているスクールで学んでみましょう。
1人で飛行できるようになれば、スクールが設けている飛行エリアで自由に飛べるようになったり、他のフィールドでも飛べるようになります。
何より仲間同士で国内外のエリアに遠征したり、競技会への参加も可能となるのが嬉しいことですよね。
ライセンスの種類と取得目安
Paramate(パラメイト)
パラグライダーの基礎を習得し、インストラクターの指示で離陸と着陸を含めた単独フライトができる技能をマスターします。
取得目安:実技1〜3日間
Basic Pilot(ベーシックパイロット)
安定した気象条件で安全なテイクオフ、的確な旋回操作や安定したランディングができる技能をマスターします。
取得目安:実技3日間/フライト10本/学科11科目(8.75時間)
Primary Pilot (プライマリーパイロット)
この課程では今まで取得してきた基礎をさらに発展させ飛行技術を培います。基礎的な気象学や飛行理論も合わせて学びます。
取得目安:実技5日間/フライト30本/学科12科目(8.75時間)
Pilot(パイロット)
この課程では、より確実な飛行を技術を磨きながら飛行経験を増やします。この課程を修了するとスクールで学ぶ基本科目が修了したことになります。
なお、パイロット証を取得するとホーム以外のエリアや海外でのフライトが可能になります。
取得目安:実技10日間/フライト30本/学科14科目(9.25時間)
Expert Pilot(エキスパートパイロット)
様々なコンディションの中で単独で安全に飛行する技術をさらに磨きます。気象学などもより専門的な領域を学びます。
取得目安:実技5日間/フライト20本/学科任意で3科目(14時間)
Tandem Pilot(タンデムパイロット)
2人乗りでフライトを行うパラグライダーを安全かつ確実に操縦する技術をマスターします。
取得目安:実技5日間/フライト20本/学科3科目(14時間)
ちなみにスクールによってコースの名称が違う場合があったり、かかる費用に関しても、スクールによって変わってきますので不明な点がある場合は事前に問い合わせてみることをお勧めします。
ウサギよりもカメのスタンスで
ベーシックパイロットのライセンスを取ろうとしたら、まずはパラメイトで実技におおよそ1〜3日間で基礎技術を学び、ベーシックパイロットでは実技に3日間でフライト10本、そして学科11科目を受けます。学科は8.75時間と見積もって日数でいうと、約2日〜3日です。
この場合、週末の土日を全てスクールに通ってライセンスを取得すると仮定した場合、ベーシックパイロット証取得まで、7日〜9日かかります。
その日数を毎週の土日であてはめたら、最短で1ヶ月から1ヶ月半といったところでしょうか。
ですが、ここでいう目安はスクールの方針、エリアの気象条件に左右されますので、一概には言えません。
スクールに通う日の天気がちょうど雨だったり、午前は飛べたけど、午後は霧が出て飛べないといったこともありますので、もう少しかかる日数は長く見積もった方がいいのかなと思います。
それ以外にも、やり始めの方がパラグライダーをする時は、風の強さによって飛べるか飛べないかが変わってきます。
風が強すぎても弱すぎても、やり始めの方にとっては操作をする上で非常にリスクが出てくる可能性が高いからです。
ですが、その部分はスクールのインストラクターの方が判断してくれますので心配ありません。
ただ周りのみんなが飛べて、自分だけが飛べない、そんな状況でヤキモキするかもしれませんが、パラグライダーは空を飛ぶスポーツでありながら、風を待つスポーツでもあります。
早くライセンスを取得したいがために、飛べない状況下で無理やり飛ぼうとしても事故や怪我につながります。
まずは、飛べる時の風の強さや流れを覚え、自分が飛べる時の風の感覚をゆっくりカラダで覚えましょう。
また、飛べないときは、気長に待つか、もしくは気分を入れ替えて、他のことに時間を費やすことが大事です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。