雪野原を歩きながら自然を堪能できるクロスカントリー
クロスカントリーとは、山の上までリフトで行って斜面を滑り降りるダウンヒルスキーとは違い、雪原を平坦なところから坂を登ったり降りたりするスポーツです。
日本では競技としてのクロスカントリーを知られていても、スポーツとしてはかなりマイナー感があります。
しかし、クロスカントリー発祥の地とも言えるノルウェーなど北欧では、とても人気のあるスポーツなのです。
イタリアも北欧の影響か、クロスカントリーはとてもメジャー。
ダウンヒルスキーよりは劣るものの、山にはクロスカントリー用のコースもたくさんあります。
クロスカントリーの魅力は、靴のかかと部分が固定されていないので歩きやすく、簡単に覚えられるので、子供からお年寄りまで年齢に関わらずできるところです。
イタリアのスキー場には大小はあるものの、ほとんどのスキー場にクロスカントリー用のゲレンデがあり、とても始めやすい環境です。
イタリア最大のクロスカントリーのコースは、ベネト州のAltopiano di Asiagoというところにあるスキー場で、その長さは150kmもあります。
2kmという短いコースから20kmや30kmといった長いコースまであるので、ダウンヒルスキーに飽きたらクロスカントリーを試すといったこともできるのです。
また、クロスカントリーは全身を使った運動なので、健康維持にもおすすめ。
やってみるとダウンヒルよりも汗をかくので、ダイエットにも効果的だと思います。
何よりも魅力的なことは、運動が苦手という人でも間違いなく楽しめるところです。
山を登って滑り降りるバックカントリー
バックカントリーは、最近日本でも人気です。
バックカントリーというのは、ただゲレンデ外を走るということだけを指すのではありません。
圧雪されたり整備された場所ではない、手つかずの自然の中を走ります。
リフトを使わず山を登ったりするので、体力や技術的にきつい面もありますが、山の頂上まで登って大自然の中を滑り降りたり、圧雪されていないパウダースノーの上を走る浮遊感は独特でくせになると言います。
イタリアでもバックカントリーは人気のスポーツです。
ただ、バックカントリーは道に迷ったり、雪崩に巻き込まれたり、怪我や遭難といったリスクもあります。
イタリアでバックカントリーをするなら、ガイドを雇ったほうがいいです。
ガイドに同行してもらうことで、リスクもかなり軽減するでしょう。
バックカントリーのおすすめは、モンブランの南東麓にあるCourmayeur。
スキーでフランス側に行けることは勿論、氷河スキー、オフピステが多く、自然を堪能できます。
また、ちょっと変わった体験がしたいという人には、ヘリコプターで絶景を眺めながら氷河近くまで送ってもらい、そこから氷河、オプピステを滑るというツアーもあります。
モンブランをヘリコプターから眺めるなんてなかなかできないことですから、豪快なツアーに参加してみるのも良いかもしれませんよ。
スキーは怖いという人におすすめの雪靴
ふかふかの新雪の上を歩く時は、雪靴(スノーシュー)が便利です。
イタリア語で雪靴はチャスポラ(Ciaspola)と言い、登山靴やスノーブーツを履いて、その下にチャスポラを装着します。
装備がストックだけなので手軽で揃えやすいという点もメリットです。
また、チャスポラ用のトレッキング道があるスキー場も多くあります。
たまにはチャスポラで雪山を歩いてみるのも気分転換にいいですし、バックカントリースキーで山を登らなくてはいけない時にもチャスポラが活躍します。
スキーは勾配があるところから滑り降りますが、初心者には勾配がきつかったり、スピードが早いと怖いという人も多いのではないでしょうか?
スキーが怖い人や、お子様がいるという人にも、手軽にできるチャスポラはおすすめです。
スキー場では、スキーをしない人向けにチャスポラのツアーを企画しているところも多いですし、ホテルによっても、サービスの一環としてチャスポラツアーを用意しているところがあります。
イタリアではこのようにチャスポラをする機会が多いので、チャスポラの浸透度が高いのもうなずけます。
もし冬季にイタリアに来てスキーをする機会があるならば、チャスポラもぜひ一度試してみてください。
パウダースノーの上を歩く感じが気持ちよく、ハマること間違いありません!
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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