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歩ける!登れる!ヒールフリースキーとは

クロスカントリースキーの遊び方

 

ヒールフリースキーとは、アルペンスキーのようにブーツのかかとを固定しないで滑走する、クロスカントリースキーやテレマークスキーのことをいいます。

もともと狩猟や移動手段として発展してきたスキーですから、スキーといえばヒールフリーでした。

手段としてだけではなく、スキーそのものを楽しみとして行うようになっていくうちに、リフトやゴンドラなどの動力が発展し、スキー板を履いて歩く必要がなくなり、スピードや安全性を重視した現在のアルペンスキーのスタイルになりました。

一方で、ヒールフリーのスキーも移動手段としての役割は減り、競技や娯楽として行われるようになりました。

オリンピックやワールドカップではトップアスリートがハイレベルなレースを繰り広げていますが、ヒールフリーのスキーもアルペンスキー同様、誰でも楽しむことができます。

ハイキング感覚でのんびり自然を楽しめるクロスカントリースキー、山歩きが好きな人は登りにシールを利用して下りは滑走できるテレマークスキーなど、かかとが自由になることによってより自由に色々なロケーションを楽しめるのがヒールフリーのスキーです。

「スキーで滑走する」というと、うまくできるかしら、と少々敷居が高く感じることもあるかもしれませんが、「スキーで歩く」という風に考えると、歩くだけならできるかも!と入りやすくなるのではないでしょうか?

山スキー百山/ 山と渓谷社
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スキー場だけじゃない、クロスカントリースキーを楽しめるロケーション

クロスカントリースキーの遊び方

 

クロスカントリースキーにはリフトもゴンドラもいらないので、雪面さえあれば自由に楽しめます。

とはいえ、装備や安全性を考慮すると、どこでも自由に、というわけにはいかないかもしれません。

本格的な競技というわけではなくても、安全に、そして軽装備で気軽にクロスカントリースキーを楽しむために、クロスカントリースキーに特化したスキー場や、普通のスキー場に併設されたクロスカントリーコースなどがあります。

こういったクロスカントリースキー場では、アルペンスキーと同じようにブーツや板などの道具一式をレンタルしてくれるところもあるので、チャレンジしやすいですね。

そして、クロスカントリースキーだからといって、いきなり何キロも歩き続けなければいけないわけではないのでご安心を。

オリンピックなどで目にする競技のイメージで、クロスカントリースキー=過酷という印象があるかもしれませんが、それはアスリートの話です。

自分の体力に合わせて楽しむことができるのも、クロスカントリースキーの特徴のひとつ。

体力作りのためにちょっと頑張ってみたり、のんびり自然を満喫したり、楽しみ方は色々です。

テクニックに関しても、スクールやツアーで歩き方やターンの方法を教えてもらうこともできますし、ちょっとだけ歩いてみたい、という人もアイスバーンや傾斜に注意すれば楽しむことができるでしょう。

コースによっては、1キロ程度のお手軽コースや、バックカントリーのような自然を満喫できるところもあります。

調べてみれば、自分に合ったコースがきっと見つかるでしょう。

HOSHINO スキンウール インナーグローブ
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エッジがない?スニーカーみたい?クロスカントリースキーのギア

クロスカントリースキーの遊び方

 

斜面をハイスピードで滑降するアルペンスキーと、歩く、登ることができるクロスカントリースキーでは使用する道具にも違いがあります。

そして、クロスカントリースキー用の道具でも、歩くことに特化したクラシカル走法と、滑らせることに特化したスケーティング走法でも道具にちょっと違いがあります。

 

クラシカル走法

クロスカントリースキー初心者に勧められることが多いのがこちらの「歩く」クラシカル走法です。

左右のスキー板を平行に前後に動かして進みます。

ストックを使ったノルディックウォーキングに近い動きです。

スキー板は身長と同じか1割程度長く軽く、ポールの長さは身長より30cmくらい短いものを使用します。

スキーブーツはソールが柔らかく、曲がるものを使用します。

 

スケーティング走法

スキー板をスケートのように逆八の字にして、片足ずつサイドに蹴って進みます。

運動強度が高く、スキーマラソン等に向いています。

最近ではスケーティング走法から始める人もいるそうです。

スキー板は身長と同じか1割程度長く(クラシカルよりは短く重い)、ポールは身長より20cmくらい短いもの(クラシカルより長い)を使用します。

スキーブーツはソールが硬く曲がらないものを使用します。

 

クロスカントリースキーの遊び方

 

クロスカントリースキーとアルペンスキーの道具での大きな違いは、その重さかもしれません。

板に関しては、クロカン板はアルペン板の半分くらいの重さしかなく、競技用のものになると1kg以下という驚異的な軽さのものもあるとか!

そして他に、板にエッジがないことや、柔らかいブーツなどが大きな違いでしょうか。

ナイロン製のブーツは柔らかく、ちょっと深いスニーカーみたいとも言われています。

でも、トップ選手ともなるとカーボン素材で軽いけれど強度があって、より力がダイレクトに伝わるブーツを使用しているそうですよ。

ポールはアルペンスキーでは補助的な役割で、最近ではノーポールスタイルもありますが、クロスカントリーでは脚と同じくらい腕からの推進力が重要になります。

また、アルペンスキーではブーツとビンディングはサイズだけ考慮すれば使えますが、クロスカントリースキーのビンディングには金具のタイプに違いがあるため、ブーツによって合わないものがあるため注意が必要です。

ウェアは、歩くスキーではオーバージャージを、スキーマラソンではツーピースを着用するのが一般的です。

ちょっとやってみようという方は、お手持ちのウェアでOKですが、ゲレンデウェアだと少々動き辛いようで、重ね着が基本となる山登りウェアの応用がよさそうです。

下着や中間着には汗抜けのいいものを選んで、暑くなったら脱ぐ、寒くなったら着る、で調整しましょう。

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スキーをしたことがある人なら、フラットな場所で移動するのに苦労したことがある人も多いのではないでしょうか?ストックで一生懸命漕いで、スキー板を滑らせているのにあんまり進まない・・・。同じスキーなのに、クロスカントリースキーはなぜ軽やかに、滑るだけではなく、歩き、登ることまでできるのでしょう?

まとめ

クロスカントリースキーの道具は歩くのに特化した分取り回しが楽なので、あまり技術について難しく考える必要はありません。最近のバックカントリースキーの流行の背景には、自然そのものを楽しむネイチャースキーの楽しさが認識されるようになったこともあるでしょう。冬にしか歩くことができない場所を歩く、ただそれだけのことを思い切り楽しめるのも、クロスカントリースキーの魅力のひとつかもしれません。

ライター

Greenfield編集部

自然と向き合い、環境に配慮しながらアウトドアスポーツを楽しむ人に向け、自分や周囲のウェルビーイングの向上につながる情報をお届けします。