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もっとも身近なボードスポーツSUP。SUPを楽しむ場合、安全対策としてライフジャケット着用は必須です。しかし、未着用者がかなり存在し事故が多発していることも事実なのです。この記事はSUPにふさわしいライフジャケット選びの基礎知識を徹底解説します。

ライフジャケットの定義とは

SUP(サップ) ライフジャケット

ライフジャケットは小型船舶の乗船者に法律によって着用が義務づけられています。

小型船舶ではないSUPにも、海上保安庁をはじめ各SUP団体など業界全体が、その装着を強く推奨しています。読者のみなさんも着用を心がけてください。

小型船舶におけるライフジャケットは、浮力が7.5kg以上、非常に見やすい色のもの、顔を水の上にキープできるもの、ひもで笛が取付可能なことといった安全基準が決められています。

さらに膨張式には、紐を引く等の方法で膨脹するもの、口による空気注入口があることが条件に加わり、呼気併用式になると、注入前での浮力が6kg以上など、さらに数条件が加えられています。

これらの基準に準拠しているライフジャケットには、その旨が表示されていますので選ぶ際の参考にしてください。

 

SUP(サップ)でパドラーの動きを邪魔しない

SUP(サップ) ライフジャケット

ライフジャケットの目的は、人が水中に沈んでいかないようにすることです。誰もがイメージする典型的なライフジャケットは、救命胴衣とも呼ばれているオレンジや黄色の目立つカラーリングで、浮力体の部分が厚いベストタイプのものではないでしょうか。

このタイプは浮力は十分ですが、万が一の事態のときに浮かせることを目的としている救命胴衣の範疇となるライフジャケットです。

そのため、ボード上でも水中でも、けっして動きやすいわけではありません。SUPにかぎらずウォータースポーツ用のライフジャケットは、“浮けばいい”というものではなく、そのスポーツの動きや、想定される状況を考慮したものが求められるのです。

SUPでは泳ぐ・潜ることも想定

SUP(サップ) ライフジャケット

まずは、SUPで想定される代表的な動きや状況でのライフジャケットとの関係を見てみましょう。

通常のパドル操作の場合

漕ぐ動作では、厚めの浮力体が邪魔になったり、体へぴったりとフィットしていないことからライフジャケットのずり上がりや体との擦れなどが気になってしまい、集中力や気分の面でストレスとなることがあります。

ボードから落水した場合

ボードと離れてしまうと泳ぐことが必要になります。ライフジャケットのタイプによっては、泳ぐときに抵抗が大きくなってしまい泳ぎにくくなることがあります。

波がある場合

波のあるコンディションでは、波をかわすためにときには潜ることが必要な状況があります。浮力十分のライフジャケットを着用していると体が浮いてしまうため、潜ることはできません。

 

2タイプあるSUP用のライフジャケット

SUP(サップ) ライフジャケット

SUP用のライフジャケットは、ジャケットタイプとベルトタイプの大きく2つのタイプに分類できます。

ウォーターウェアの一部となるジャケットタイプ

ライフジャケットには、前述のポピュラーな救命胴衣もこのタイプに属します。

しかし、SUPを本格的に楽しむためのライフジャケットとしては、この救命胴衣的なタイプではなく、ウェットスーツ感覚で着用できるフローティングジャケットまたはフローティングベストと呼ばれているタイプがおすすめです。

これは、着用部分にウェットスーツ生地(ネオプレーンゴム)を採用し、薄く小さめのバネルに分割された浮力体をさまざまな部位に内包させたベスト型のジャケットです。

もともとはウインドサーフィンやウエイクボードなどのアクティブなウォータースポーツ用に開発されもので、SUPでの動きにも対応しています。

生地には伸縮性があり、浮力体も薄いことから体へのフィット感も高く、動きを妨げることも大幅に軽減されています。

そして、このタイプのもうひとつの魅力が保温と防風の機能です。夏は、ラッシュガードの上に着用しウエットベストの代わりに、冬はウエットスーツの上から着用することで、ウェットスーツを重ね着することと同じ保温効果が得られます。

オールシーズンにわたって安全と温度調整に威力を発揮するのがこのベストタイプのライフジャケットといえます。

MORGEN SKY フローティングベスト
MORGEN SKY フローティングベスト

携帯性に優れたインフレータブル式ベルトタイプ

これはベルト式に腰に装着し、必要となったときに膨張させて使用するインフレータブルタイプで、多くのメーカーから製品が発表されており、カラーも豊富で人気です。

最大のメリットは、装着してもかさばらず、SUP中の動作を妨げることもなく、ストレスにならないこと。

膨張の方式には手動式と自動式の2種類があり、手動式はレバーを引くと付属の小さなボンベからガスが注入される仕組み、自動式は水を感知すると自動でガスが注入される仕組みです。

SUPで使用する場合は、意図していないときに膨張する可能性がある自動式ではなく、手動式がおすすめです。

ただし、ボンベや精密部分には実用年数(3年程度)が決められ、ボンベのスペアを用意する必要があります。

また、ベルトタイプには、ホイッスルや反射板などの緊急時に役立つものが付属していることも特徴です。

なお、インフレータブルタイプには、ベルト式の他に肩からかけるショルダータイプもありますが、こちらはSUP向きではありません。

シーウルフ 救命胴衣 ライフジャケット
シーウルフ 救命胴衣 ライフジャケット

 

通常SUPには、ライフジャケットの着用は義務付けられていませんが、海上保安庁では、事故防止の観点からライフジャケットの着用を強く推奨しています。また、レースに代表されるSUPイベントに参加するときは、その着用が義務づけられています。イベントに参加することも考慮して、安全のためにもライフジャケットは必需品と考え、1着は備えておいてください。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。