今回は、ウェーダー&ウェーディングシューズの選び方について。男性やルアーの方も参考にしてくださいね。
初めて釣りに行く前に
釣りをするならまずは、釣り竿やリールなどのタックルを揃えなきゃ、と思うかもしれませんが、実際のところ、最初は初心者セットのような一式になっているもので十分です。
また、タックルは家族や知人から借りることもできます。しかし、ウェーダーだけはサイズの問題がありますので、自分で揃えなければいけない場合がほとんどです。
☆1から自分で選びたい!フライのタックルから揃える場合はこちらをご覧ください。
渓流釣りにおいて、ウェーダーの善し悪しは、快適さをかなり左右します。釣果にも影響すると言っても過言ではありません。
渓流釣りを始めるにあたって、一番お金をかけるべきものはウェーダーなんです。安全に楽しく釣りをするために、後悔しないウェーダーを選びましょう。
ウェーダーの種類
ストッキングタイプ
足先がネオプレン製のソックスになっていて、ウェーダーの上からウェーディングシューズを着用するタイプ。
シューレースでしっかり足をホールドできるので、滑りやすい川底も安心して歩けます。また、ネオプレンソックスは蒸れにくく、長時間の釣りでも快適です。
デメリットは着脱に少し時間がかかること、ウェーダーと併せてシューズを購入しなければいけないので、値段が高くなるということでしょうか。
それでも、渓流釣りならストッキングタイプが絶対におすすめです。
ブーツフットタイプ
足先がブーツになっていて、ウェーダーと一体化しているタイプです。
簡単に着脱でき、値段もストッキングタイプより安いですが、どんどん歩いて釣り上がるスタイルには、はっきり言って向いていません。
ブーツが付いているので洗いにくく、裏返せないので穴があいたときに直しにくいこともデメリット。ただし、海などあまり移動しない釣りにはこれで十分対応できます。
ウェーダーの長さ
チェストハイウェーダー
胸まで覆うタイプで、渓流ではこのタイプが一般的。カバーできる範囲が広いので、かなりのディープウェーディングでも安心です。
夏場は蒸れやすいですが、ストラップが調節可能で腰まで下げられるものもあります。
ウエストハイウェーダー
パンツ感覚で履けるウエストまでのウェーダー。チェストハイより動きやすく、着脱が楽ですが、入れる深さは限られます。
ヒップウェーダー
太ももまでなので浅い場所でしか使えませんが、軽くて持ち運びに便利です。国内では使うシーンがあまりないかも。
ウェーダーの素材
防水透湿素材
ゴアテックスやブリザテックという言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?これらは、外側からの水は防ぎ、汗など内側からの水分を発散してくれる「メンブレン」と呼ばれる防水透湿素材の名称です。
ゴアテックス社のものがゴアテックス、東レの開発したものがブリザテックです。防水透湿のウェーダーは、メンブレンを3層や4層の生地で挟んでいるので、強度も高く長持ちします。
ナイロンだけでできているものなど、安価な非透湿のウェーダーもありますが、やはり蒸れが気になりますし、すぐに穴があいてしまうので、なるべく防水透湿素材のものを選んでください。
ネオプレン
ネオプレンとは合成ゴムのこと。ウェットスーツなどに使われている素材といえばイメージできるでしょうか。
防水透湿のウェーダーに比べ肉厚で、保温性が高いです。寒冷地での釣りには温かくて重宝しますが、最初の1着にはまず選びません。
代表的なメーカー
フライフィッシングのウェーダーでは、シムスとパタゴニアが2大巨頭と言えるでしょう。どちらもフライフィッシングのメッカであるアメリカのメーカーです。
モデルによってスペックや値段も変わってきますが、総じて金額はお高め。しかし、快適さ、耐久性や見た目のかっこよさ(これは大事!)は流石といったところ。
予算に余裕がある方にはおすすめです。
一方、リトルプレゼンツや、フォックスファイヤー、モンベルなど、国内メーカーは良心的なお値段で買いやすいですが、先出の2つのメーカーに比べると耐久性やデザインは劣る印象です。(一概には言えませんが・・・。)
ウェーディングシューズの種類
ウェーディングシューズは大きく分けて、フェルトソールとラバーソールに分かれます。
ラバーはラジアルソールともいい、普通のブーツのような感覚で陸の上は歩きやすいですが、苔などでヌルヌルしている川底を歩くときは滑りやすいです。
フェルトは陸の上は少々歩きにくいですが、川底や濡れた岩の上でグリップが効き滑りにくいので、はじめはフェルトをおすすめします。
サイズ選び
基本的には靴のサイズと胴回りのフィット感で選びます。
メーカーによって違いますが、靴サイズ23.5~24.5cmはSサイズ、24.5~25.5cmはMサイズ、などというようにざっくり分かれています。
靴はSサイズでぴったりだけど、胴回りがキツいという場合は、靴サイズはそのままで、胴回りだけが大きくなったSFサイズやSMサイズなどを選びましょう。
また、レングス(股下の長さ)は、余りすぎず、膝を曲げてもつっぱらない長さを選んでください。
歩いてみたり、しゃがんでみたり、ももを高く上げてみたりしてみましょう。
ウェーディングシューズは、ネオプレンソックスの厚さによっては、通常履いている靴のサイズで合わせるときついことがあります。
ストッキングタイプの場合、必ずウェーダーを履いた上でシューズを試着してください。
緩すぎても歩きにくいですが、きついとつま先が痛くなり、歩くことが苦痛になるので、慎重に選んでくださいね。
1着目はコレがおすすめ!
ここまでウェーダーの種類や選び方をお伝えしてきましたが、後悔しない最初の1着を選ぶときに押さえる点は次の4つ。
- ストッキングタイプ
- チェストハイウェーダー
- 防水透湿素材
- シューズはフェルトソール
上の4点を踏まえて、これを買っておけば間違いない!というおすすめのウェーダーとウェーディングシューズをご紹介します。
モンベル チェストハイウェーダー ¥22,858 +税
男女兼用のシンプルなデザインのウェーダー。スタッフバッグ付きで収納も便利。価格と性能のバランスがよく、直営店が全国にあるので試着や修理などがしやすい点もポイント高いです。
ウエイダーのために独自開発された耐水圧30,000mmを誇る防水透湿性素材を採用したウエイダーです。胸の高さまで覆えるチェストハイタイプでありながら、暑いときには胸部の生地を折り込み、サスペンダーで留めることでウエストハイタイプとして使用することもできます。ひざは立体パターンで仕上げることでスムーズな足上げを実現。ソックス部分は左右の足の形状に合わせて立体成形し、かかと部分の縫い目をなくすなど、はき心地のよさを追求しています。足裏部分には補強を兼ねた滑り止めプリントを施しています。
ウェーディングシューズはコレ。
リトルプレゼンツ SH-04 ライトウエイトWDシューズ ¥11,800 +税
歩きやすさ、滑りにくさ、価格においてとても優秀な1足。フィッシング製品を扱うアウトドアショップならほとんど置いているはずです。
ウェーディングギアは値段と快適さがだいたい比例していきます。上の2点よりも安いものはいくらでもありますが、だいたいはすぐに水が染みてきてしまい無駄になるだけです。
また、デザインがダサい、歩きにくい、蒸れて不快などの理由で、釣り自体が嫌になってしまうことだけは避けたいところ。
最低でもウェーダーとシューズ合わせて30,000円前後は覚悟しておきましょう。逆に、予算に余裕がある方、これからガッツリ渓流に通いたいという方、少しでも快適に釣りがしたい方にはこちらをおすすめします。
パタゴニア スプリング・リバー・ウェーダー ¥54,000 税込
防水性/透湿性を備えた中厚の女性用フライフィッシング・ウェーダーをより立体的なフィットのブーティとポリグリッドの裏地、グラベルガードにすっきりとフィットして摩耗を削減するフラットパネル構造でアップデート。革新的なデザインの背部のバックルにより、ウェアを脱がずにすばやくトイレ休憩が可能
同価格帯のシムスのヘッドウォーターストッキングウェーダーと比較すると、パタゴニアは4層構造、シムスはフロントが5層になっているので、耐久性はシムスに軍配が上がりそうです。
しかし、パタゴニアのウィメンズウェーダーには、女性アングラーにおすすめしたい革新的なポイントがあります。
それは、背中側のバックルが外れることで、ジャケットやベストを着用したままでトイレ休憩ができるところです。渓流での用足しは誰にも見られないように素早く行いたいもの。
そんなデリケートな女性ならではの悩みを、見事に解決してくれました。パタゴニアはデザインも良いですし、国内でリペアをしてくれるので安心です。
ウェーディングシューズも軽くて快適ですよ。ウェーダーをそろそろ買い替えたいというベテランの方にもおすすめです!
お気に入りの1着で、颯爽と渓流デビューしましょう!
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。