パタゴニアは2025年11月27日、「水田システム」に焦点を当てた「リジェネラティブ・オーガニック カンファレンス 2025」を開催します。環境を再生する農業の可能性や、日本の稲作が持つ価値を深く掘り下げ、未来の食と自然の在り方を考える貴重な機会です。

日本の水田が未来を変える「ROカンファレンス 2025」開催

パタゴニア「リジェネラティブ・オーガニック カンファレンス 2025」開催

アウトドア企業として知られるパタゴニアは、ビジネスを通じて地球環境を守る取り組みを続けてきました。その一環として、農業分野において「リジェネラティブ・オーガニック(RO)」という考え方を推進しています。

2025年11月27日(木)に開催される「リジェネラティブ・オーガニック カンファレンス 2025」では、日本の農業の根幹を担ってきた水田システムに焦点を当て、「環境を再生する産業」としての稲作の可能性を参加者とともに探ります

「リジェネラティブ・オーガニック」とは?

パタゴニア、水田をテーマに「リジェネラティブ・オーガニック カンファレンス 2025」を開催

「リジェネラティブ(再生的)」と「オーガニック(有機)」を組み合わせた考え方で、土壌の健康、動物福祉、社会的公平性という3本柱を軸に、地球環境の再生を目指す農業の仕組みです。単なる“持続可能”にとどまらず、失われつつある自然を再び豊かにすることを目標としています。

パタゴニアは2021年以降、日本国内でのRO認証取得に向けた共同研究や普及活動を行い、農家・研究者・企業と連携しながら新たな農業モデルを提示してきました。

カンファレンス2025 開催に向けて

パタゴニア日本支社は、リジェネラティブ・オーガニック(RO)農業の推進を目的に、2023年・2024年と2回にわたりカンファレンスを開催してきました。第3回となる今回は「水田稲作システムと日本における可能性」をテーマに、水田が持つ多面的な価値に光を当てます

日本を含むアジアでは、数百年にわたって水田が文化や暮らしを支えてきましたが、国際的な議論は畑作中心であり、水田の価値は十分に語られてきませんでした。いまこそ、水田を基盤とした農業の未来像を描くことが重要です。農業者は生産者であると同時に生態系の管理者でもあり、水田の力を活用することで、農業は「環境を再生する産業」として進化する可能性を秘めています。

パタゴニアはその意義をいち早く見据え、水田稲作ガイドラインの策定を進めており、本カンファレンスではその指針をもとに、未来の農業の姿をともに考えます。

参考記事:水田のリジェネラティブ・オーガニックを探求する (2022年9月)
https://www.patagonia.jp/stories/exploring-ro-of-paddy-fields/story-126339.html

カンファレンス開催概要

名称:「リジェネラティブ・オーガニック カンファレンス 2025」
テーマ:水田稲作システムと日本における可能性
日時:2025年11月27日(木)13:00〜17:00
参加費:無料(要事前申込)
開催形式:オンライン(申込者限定アーカイブ配信あり)
申込締切:11月26日(水)17:00まで
申込ページ:https://info.patagonia.jp/events/1178/
主催:パタゴニア日本支社
後援:リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス

プログラム内容

第1部:畑と比較して考える「水田システム」の特徴と重要性

「気候と風土から考える、水田環境の保全と再生」
「伝統的な水田の湿地システムを評価し、その世界的理解を深める」

第2部:RO水田システムとネイチャーポジティブに向けたその国内ポテンシャル

「RO水田システムについて」
「自然資本としての水田:お米づくりがもたらすネイチャーポジティブ効果を可視化する」

第3部:水田稲作でのRO認証取得に向けた協同とその共同研究

「『コウノトリ育む農法』による水稲ROへのチャレンジ」
「コウノトリ舞う豊岡における、水生生物に対する多様な水域の効果」
「あと300年、田んぼと山を守るために」
「日本型ROとしての森と田んぼのいい関係」

第4部:RO認証の国内運用の展望

パタゴニア日本支社、エコサート・ジャパンによる展望共有

パタゴニア、水田をテーマに「リジェネラティブ・オーガニック カンファレンス 2025」を開催

関連イベント:自然酒×ROの魅力を体感

12月には、ROの考え方を取り入れた自然酒をテーマにした3つのイベントも開催予定。自然と人の営みが生み出す“循環の味わい”を、ぜひ体感してみてください。
▶ 詳細はこちら

パタゴニアとRO農業の歩み

パタゴニアは1996年に全製品のコットンをオーガニックに切り替えて以来、自然再生型のビジネスモデルを進化させてきました。2017年には複数の団体と連携し「リジェネラティブ・オーガニック認証」の制定をサポート。現在では世界800万ヘクタール以上の農地、400以上の農場、6.7万人以上の農業者がRO認証を取得しています。

日本支社も2021年以降、RO農業の普及に向けて共同研究や食品開発を進め、日本の水田を未来の環境再生の主役へと導く取り組みを展開中です。

なぜ、リジェネラティブ・オーガニックなのか?
https://www.patagonia.jp/regenerative-organic/

会社概要

会社名:パタゴニア・インターナショナル・インク 日本支社
所在地:神奈川県横浜市戸塚区川上町91-1 BELISTA タワー東戸塚5階
設立:1988年8月23日
日本支社長:マーティ・ポンフレー
公式サイト:https://www.patagonia.jp/

“水田”が持つ環境再生の力を再発見し、未来の農業の可能性を考える「ROカンファレンス2025」。自然と共に生きる社会のヒントを得られる絶好の機会です。

Greenfieldニュース編集部

ライター

Greenfieldニュース編集部

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