雲竜渓谷ってどんなところ?
雲竜渓谷は栃木県の女峰山にあります。冬の雲竜渓谷の見どころや基本情報、登山時の注意点をまとめますので、ぜひ参考にしてみてください。
冬の雲竜渓谷の見どころ
雲竜渓谷で最大の見どころは、落差約120mの雲竜瀑が生みだす巨大な氷瀑です。氷瀑とは、流れている滝が、冬の寒さによって氷結を繰り返してできたもの。氷の神殿とも呼ばれ、大きな氷柱が立ち並ぶ光景は見事です。
約100mにもなる氷柱の壁が、光を反射して青く輝く姿は、神秘的で息をのむ美しさ。氷柱の裏側からの景色も見逃せません。
その年の気候によって変わる氷の造形美は、毎年訪れたくなります。厳冬期はアイスクライミングやスノーハイクをする人たちで賑わっていますよ。
冬の雲竜渓谷の基本情報
氷瀑期間 | 1月中旬~2月中旬 |
ルート | ハイキングコース(稲荷川沿い) 林道コース |
コースタイム | 往復約6時間 |
駐車場 | 雲竜渓谷登山口駐車場、または滝尾神社駐車場 ※いずれもトイレはありません。 |
アクセス | 車:日光宇都宮道路の日光ICから雲竜渓谷駐車場まで約30分、滝尾神社駐車場まで約20分 電車:JR日光駅、または東武日光駅で下車。タクシーで登山口まで約30分 サンエータクシー:0288-54-1130 |
登山口から雲竜渓谷までのルートは、少しわかりにくい箇所があります。不安な方はガイドつきの雲竜渓谷ツアーに参加するのも方法です。
また、現地までは車で行くのがおすすめ。電車の場合、駅から登山口まで行くには、サンエータクシーを利用するしかありません。土日祝日はタクシーの予約が取りにくいので、早めに計画を立ててくださいね。帰りはスマートフォンの電波が入る、稲荷川展望台からタクシーを呼びましょう。
冬の雲竜渓谷の注意点
雲竜渓谷を訪れるときには、いくつかの注意点があります。事前の準備をしっかり行うことと、道迷いに注意することです。
事前の準備を怠らない
冬に雲竜渓谷に行く際は、以下のようなものを準備しましょう。
- 雪山登山の基本装備
- 防水の登山靴
- アイゼン・チェーンスパイク
- ストック
- スマホのGPS地図
- ヘルメット
天気がよい日は氷柱が落ちてくるリスクが高まります。ヘルメットは必ず持参しましょう。もし装備が足りないときは、レンタルできます。下記の記事を参考にしてみてくださいね。
登山の装備はレンタルができる!費用を抑えて気軽に登山を楽しもう
また、道路が凍結してることが多いため、タイヤはスタッドレスかチェーンが必須。車でアクセスする際には運転に気をつけましょう。
道迷いに注意する
雲竜渓谷では道迷いも注意したいポイントです。渓谷内はスマホの電波が入りにくくなっています。事前に地図を必ずダウンロードし、ルートや雪解けの様子も確認しておきましょう。 とくに降雪直後はトレースがなくなるので、迷わないようにしてくださいね。
雲竜渓谷の大氷瀑までの登山行程
2月の上旬に雲竜渓谷へ行ってきました。実際の体験をもとに、注意するポイントも含め、大氷瀑までの登山行程を紹介します。
登山口〜稲荷川展望台~洞門岩
午前6時前に雲竜渓谷登山口駐車場に到着し、満車になる寸前で駐車できました。遅い到着になる場合は、滝尾神社駐車場に車をとめます。いずれの駐車場にもトイレがないので、来る途中ですませておきましょう。
登山口〜洞門岩までは歩きやすい雪道です。 日曜日だったこともあり、ツアーの団体客など人が多く、トレースがしっかりついています。
ひたすら林道を歩いて行きますが、途中にアイスバーンになっている箇所があり、チェーンスパイクを装着しました。
洞門岩〜雲竜瀑
洞門岩には、林道コースとハイキングコースの分岐があります。遠回りになるものの、私たちは道がわかりやすく歩きやすい林道コースへ進みました。立ち入り禁止の看板がありますが、日光市市役所で確認したところ、登山道としては使用可とのことです。
川沿いのハイキングコースは最短ルートですが、川を渡ったり、急斜面を登ったりします。ルートがわかりにくいところもあるので、目印や地図を細かく確認しながら進みましょう。
雲竜渓谷の入り口で、アイゼンとヘルメットを装着します。ここからは素晴らしい氷の世界へ突入です。「友知らず」や「燕岩」の氷柱の先に氷瀑がまっています。
雲竜渓谷の注意箇所は、雲竜瀑手前のトラバースです。滑り落ちないようにストックを刺して、慎重に踏み出してくださいね。
雲竜瀑〜下山
天気がよく、大迫力の氷瀑の前でのんびりご飯を食べました。気温が低いので、休憩どきは温かい飲み物があると体を温められますよ。
午後になると雪が溶けて、渡渉するところがありました。下山するときはトラバースと渡渉する箇所に気をつけて、慎重に歩きましょう。
登山後に立ち寄りたいおすすめスポット2選
氷に囲まれている雲竜渓谷は、思いのほか体が芯から冷えます。下山後は、温泉で温まってから帰宅するのがよいでしょう。車で行ける日帰り温泉を紹介します。
①日光和の代温泉 やしおの湯/車で約20分
アルカリ性単純温泉で、肌がつるつるになると評判の日帰り温泉です。大浴場や露天風呂からは森林や山並みが見え、くつろいだ時間をすごせます。食堂や休憩処も充実しており、温泉後もゆっくりしたい方におすすめですよ。
②日光市温泉保養センターかたくりの湯/車で約35分
地元の人で賑わう日帰り温泉です。大浴場と露天風呂の場所が離れているため、両方入る場合は着替える必要があります。渓谷の帰りに、冷えた体をアルカリ性単純温泉で温めましょう。
参考:日光市温泉保養センター「かたくりの湯」
※この記事の情報は2022年12月時点のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。
ライター
yuki
幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。