焚き火シートとは
焚き火シートは「スパッターシート」とも呼ばれ、主に火の粉が地面に飛び火して焼き焦げてしまわないよう、保護する役割でつかわれています。
火事などのリスクを減らして灰で地面を汚さないよう、環境に配慮しながら焚き火を楽しむための必須アイテムとして、近年では焚き火シートの使用がキャンプ場でのマナーのひとつとなっています。
焚き火シートの種類
焚き火シートのタイプは、大きく分けるとガラス繊維・シリカ繊維・耐炎繊維の3種類あり、以下のような特徴となっています。
ガラス繊維
ガラスを原料としていて、耐熱性は約1,000℃となっています。熱や電気、油などの耐性を持っているため実用的で、焚き火シートでもっともよくつかわれている素材が高耐熱性ガラス繊維です。価格は比較的リーズナブルなものが多い反面、素材が硬いので折りたたみにくく、かさばりやすいといった短所もあります。
シリカ繊維
無機質の高耐熱ガラス繊維を加工したもので、ガラスのもつ耐熱性をさらに上げているため、1,100℃程度の高温でも形状が変わらず高い耐熱効果を発揮。より耐熱性を求めるなら、このシリカ繊維がおすすめです。ほかの繊維に比べると摩擦に弱く耐久性に劣るため、長時間での使用には注意しましょう。
耐炎繊維
アクリル繊維を約300℃の高温で焼成したもので、軽くて厚みがあり熱伝導率が低く断熱効果に優れています。繊維がやわらかく触り心地も滑らかなのが特徴で、コンパクトに折りたため、持ち運びには最適。この性能の高さやつかいやすさによって、ほかの繊維に比べ多少値段が高めの設定になっています。
こちらの記事でも焚き火シートの種類についての紹介しておりますので、合わせてご覧ください。
参考:キャンプに焚き火シートが必須な理由と選び方を紹介します
焚き火シート選びのポイント4つ
焚き火シートを選ぶ際にチェックしたいポイントとして、以下の4つをご紹介します。
①使用できる温度の高さ
熱を遮ることのできる断熱性があり、連続使用温度の高いものを選ぶようにしましょう。連続使用温度とは焚き火シートに接触しても一定時間耐えうる温度のことで、焚き火台の下で何時間も使用するためには重要な部分です。
焚き火台の高さにもよりますが、焚き火の温度は通常約500〜800℃近くまで上昇します。連続使用温度は、500℃以上のものを選ぶとよいでしょう。
②サイズの大きさ
焚き火台が2台分置けるくらいの大きめサイズの焚き火シートをつかえば、周辺の草木への灰や飛び火による被害を最小限に抑えることが可能です。
また、ふたつ折りにしてシートの層を厚くすれば地面に伝わる温度を軽減でき、芝生などを傷つけてしまうことを防げるでしょう。
③縫製の糸が燃えにくさ
燃えにくい難燃素材の糸で裁縫された、焚き火シートを選ぶようにしましょう。いくら耐熱性があるシートでも、縫い糸に対しても耐熱性がなければ糸が焼けてほつれてしまいます。難燃素材糸、または、耐熱性に強いアラミド繊維がつかわれているものがよいでしょう。
④固定できる
風に煽られるような場所では、急な突風で焚き火台がシートごと飛ばされてしまう可能性があります。焚き火台がひっくり返り火傷をする危険性もあるため、四隅をしっかり固定できるハトメがついている焚き火シートを選ぶとよいでしょう。
焚き火シートおすすめ7選
おしゃれで機能性の高い、焚き火シートおすすめ7選をご紹介していきます。自分がやりたい焚き火のスタイルに合うものを選んでみてくださいね。
LOGOS(ロゴス)|焚き火シート
ロゴスの焚き火シートにはノーマルとワイドの2サイズあり、焚き火台のサイズに合わせて選べます。シートの表面にはガラス繊維を採用されているので、火の粉が落ちても燃えることはありません。ファイバーグラス製の生地なので地面からの湿気を防いでくれ、一緒に薪などもシートの上に置けて便利です。
Coleman(コールマン)|焚き火シートファイアープレイスシート
他社との商品と比べても、大き過ぎず小さ過ぎず絶妙なサイズ感。ハトメで固定できるため安定感もあり、多少の風で煽られる心配がありません。グラスファイバー製の素材を使用しているので、折りたたみやすくスムーズに収納できます。
コールマンの焚き火台「ファイアーディスクソロ」の収納ケースにぴったり納まる仕様なので、セットでつかえばより便利さを感じられるはず。
CARBABY(カーベイビー)|焚き火台シート スパッタシート
ガラス繊維製なので耐熱性が約1,500℃と高く、焦げにくさに定評のある焚き火シートです。裏地はシリコン加工が施され、触れてもチクチクした感じがしません。収納袋付きでリーズナブルなので、コストパフォーマンスに優れている商品といえるでしょう。
BUNDOK(バンドック)|焚き火シート
軽量でやわらかい素材なので、コンパクトに折りたたみやすいのが特徴。厚めの特殊防炎素材の不織布カーボンフェルトシートがつかわれているので、断熱効果に優れています。灰などが繊維に入り込みやすく使用後のクリーニングには手間がかかりますが、灰が漏れる心配はありません。
ソロキャンプをする人にとっても、持ち運びにも便利でちょうどよいサイズ感です。
UNIFLAME(ユニフレーム)|バーナーシート 大 No610657
アルミ加工の断熱用シートを採用することで、バーナーなどの輻射熱を約70%カット。テーブル面を熱から保護してくれるので、焚き火をしにくい場所などでバーナーをつかいたい人におすすめです。調理をした後の油汚れなどをサッと拭き取れ、使用後の手間もかかりません。
ZEN Camps(ゼン キャンプス)|焚き火台シート ブラック シリコン
ワイドサイズで広くつかえるので火の粉がこぼれにくく、地面を焦がさずに焚き火を楽しめます。ふたつ折りにすれば、卓上用のグリルにも使用可能。シリコン加工なのでチクチク感がなく、汚れも簡単に洗い流せます。ブラックカラーでシックなデザインもおしゃれ。
DOD(ディーオーディー)|タキビバビデブー
焚き火を囲みやすい八角形で大型サイズなので、グループキャンプなどにおすすめの焚き火シートです。熱に強いガラス繊維で、縫製には難燃性のアラミド繊維が使用されています。両面にシリコン加工が施されているので肌触りがよく、汚れなどの拭き取りも簡単。
商品カラーは自然に溶け込みやすい落ち着いたカーキ色で、汚れや焼け跡が目立たないのもポイントです。
焚き火シートQ&A
100均一ショップの焚き火台シートでも、性能は大丈夫?
ダイソー、セリアなどの100円均一ショップで販売されている焚き火シートでも、基本的には問題なく使用することができます。
100円圴一ショップで販売されている焚き火シートは、どれも30cm×30cmと小さめのサイズで耐熱温度は約260℃以下と低めです。しかし、材質はガラス繊維で作られているので、よっぽど台の低い焚き火台を使用したり、飛び火や焚き火にじかについたりしなければ、地面を焦がすことはないでしょう。
「ワークマン」の焚き火シートの性能は?
作業服などでお馴染みのワークマンが、2022年にキャンプ業界に本格的に進出。コストパフォーマンスに優れたギアアイテムを、次々に販売しています。
「ワークマン 焚き火グランシート」は、なんといっても低価格ながら、素材につかわれているグラスファイバーが火や熱に強いのが特徴。折りたたみやすい生地なので、テーブルの鍋敷きとしても代用できます。
公式サイト:ワークマン
焚き火リフレクターとしても応用可能?
焚き火シートを複数持っていれば、焚き火シート以外に反射板のようなリフレクターとしても活用することが可能です。リフレクターは主に風防用として使用されますが、強い耐熱性を活かして立てて焚き火台の近くに固定すれば、冬場などの寒さ対策にもつかえます。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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