ポリコットンタープとは
タープとは、日差しや雨風を避けられる布幕のこと。タープに使われる素材は、ポリエステル、ナイロン、コットン、ポリコットンの4種類があります。
その中のひとつであるポリコットンは、ポリエステルとコットンという2種類の素材を混紡して作られています。そのためポリコットンは、ポリエステルの丈夫でシワになりにくく乾きやすい点と、コットンの通気性や吸湿性が高い点という、両方の素材のメリットを併せ持ちます。
「TC」や「T/C」と タグなどに表記されているものが、ポリエステルとコットンの混紡素材「ポリコットン」のことを指しています。ポリコットンタープとは、そのような性質を持つポリコットンが使われたタープのことです。
ポリコットンタープのメリット
メリット①火の粉に強い
よく知られているのが、ポリコットンタープは火に強いということ。ポリコットンは難燃性の高い素材で熱に強く耐火性にも優れているので、万が一タープに火の粉が着いてしまっても燃え広がる危険性を抑えられます。タープ内で焚き火をしようと考えている場合には、大きなメリットといえるでしょう。
メリット②結露や雨にも強い
ポリコットンタープであれば、寒暖差などによって起こる結露を軽減できます。ポリコットンは水を吸収して外に蒸発させるというコットンの特性を持っているため、結露ができにくくなるのです。
また、ポリコットンはポリエステルの耐水性もしっかり併せ持っているので、よほどの大雨に長時間さらされなければ問題はないでしょう。川辺などの湿度の高い場所でキャンプする際、朝露や夜露対策などにポリコットンタープはおすすめです。
ポリコットンタープのデメリット
デメリット①汚れがつきやすい
ポリコットンタープは、雨などにより弾かれた泥が付着しやすいというデメリットがあります。ポリエステル素材であれば拭き取ってもすぐ落とせる泥のような汚れでも、ポリコットン素材の場合、生地の中まで泥が染み込んでしまうと、汚れを落とすのに手間がかかります。
ポリコットンは汚れを乾燥させて落とすまで時間がかかり、定期的にメンテナンスをしなければカビが生えることもあり注意が必要です。
デメリット②重量感がある
ポリコットン生地はコットン素材が含まれるので、ポリエステルやナイロンの生地に比べて重量があります。とくに、ファミリー用で使うような大型のポリコットンタープの場合、重いものでは10kgを超えてしまうものも。
重いと持ち運びが不便で、広げたり畳んだりするのもめんどうに感じるかもしれません。また、雨などに長時間雨濡れると、生地が水を吸い込みさらに重くなってしまうというデメリットもあります。
遮光性の高いポリコットンタープは、夏のキャンプに役立つ
タープの下で焚き火ができるポリコットンタープは、一見冬のキャンプで重宝しそうなイメージがありますが、実は真夏の炎天下の中でこそ役に立ちます。
厚手のポリコットン生地によって濃い日陰を作り、夏の強い日差しから守ってくれます。さらに、通気性や風合いもよく、吸湿性も兼ね揃えているので、暑い夏でも涼しく感じることができるはず。UVカット加工をされていれば、紫外線も防いでくれるでしょう。
暑さ対策については、以下の記事で詳しく紹介しているので、併せてご覧ください。
キャンプでの熱中症、油断しないで!キャンプの暑さ・熱中症対策グッズを駆使して乗り切ろう!
キャンプで使うポリコットンタープの選び方
キャンプに持っていくポリコットンタープの選び方で、おさえておきたいポイントを3つご紹介します。
使う人数に合わせた種類を選ぶ
まず、キャンプをする人数やタープの形状に合う種類のタープを選ぶことがポイントです。
ウィングタープ
ひし形で、1〜2名程度の少人数やソロ用として人気のタープです。軽量かつコンパクトなので、持ち運びにも最適。後ろのポールが短いため、設営や撤収がひとりでも簡単にできます。
ヘキサタープ
六角形で、2〜4名以上のグループやファミリー用として使う際におすすめ。設営の気軽さと、居住性の良さのバランスが取れるタープです。設営手順も少なく、初心者にも扱いやすいでしょう。
レクタタープ
長方形で日陰面積がもっとも広く取れるため、4名以上の大人数で使いたいタープ。2本のメインポールだけでなくサブポールも使ってサイドを跳ね上げると、さらに開放感が演出できます。
生地の厚みから選ぶ
穴が空きにくい、しっかり張りたい、劣化を防ぎたいなど、タープの強度を上げたい人は生地の厚みもチェックしてみましょう。ポリコットンタープの生地の厚さは、68Dや75D、210Dというように、D(デニール)で表記されています。デニールとは繊維や糸の太さの目安や重さを表わす繊度の単位で、9,000mで重量が1gのものを1デニールとあらわします。
軽量化を重視したポリエステル素材の30Dと比べても、68Dで68gの密度が高まれば十分な強度といえるでしょう。しかし、75Dや210Dと数字が大きくなるにつれ、強度が増す分重量が増え、価格も高くなるため注意が必要です。
生地の色味から選ぶ
生地の色味選びは、自分に合うキャンプスタイルのテーマカラーを決定づける重要なポイント。たとえば、テントなどと色味を合わせたワントーンカラーでまとめたり、ベージュや黒などに統一したシックなモノトーンカラーにしてみたり。
そのほか、女子キャンパーの華やかでポップな色づかいにしてみたり、子供にも目立ちやすい派手目な蛍光色を取り入れたりするなど、自分のキャンプスタイルに合わせてタープの色味を選んでみましょう。
夏のキャンプに最適なポリコットンタープ5選
ここでは、おすすめのポリコットンタープを5つご紹介していきます。選び方などを参考に、自分のキャンプスタイルに合うタープを探してみてくださいね。
①DOD(ディーオーディー) ヘーキサタープ黒
コットン100%素材ほど重さはないけれど、丈夫なTC(ポリコットン)素材のヘーキサタープです。ブラックカラーは、クールで大人っぽいキャンプサイトに仕上げてくれるでしょう。また、ダークカラーの生地は遮光性が高く、日差しが強い日中でも光をそれほど通さず、タープ内では涼しく快適に過ごせます。ベーシックなスタイルで使いやすく、初心者でも設営が簡単なのも◎
②UNIFLAME(ユニフレーム) REVOタープⅡ L TC/TAN
左右非対称の独特なデザインなのでタープの張り方にバリエーションが多く、個性的なアレンジが可能。アレンジで開放感を楽しめるだけではなく影の面積も増やすことができるほか、タープの生地自体に厚みもあるので日差しを防ぎ暑さ対策も万全です。ほかの人と違ったタープがほしい、自分でアレンジしてみたい人にとっておすすめのタープです。
③soomloom(スームルーム) ヘキサタープ ポール付き
soomloomの中でもとくに人気の高い、TC(ポリコットン)タープ。六角形のヘキサタープはアレンジも自在で熱や水にも強く、急な雨の日でもタープ内で焚き火をすることが可能です。特徴は、ポールやガイロープ、ぺグといった付属品に加え、収納袋まで、必要な一式がすべてそろって1万ちょっとというリーズナブルな値段。ポールは28mmと十分な太さがあり、3段階調整ができます。
④snow peak(スノーピーク) TAKIBIタープ オクタ
従来の遮光性の高さに加えて、難燃性も兼ね備えたポリコットンのインナールーフを取り付けることで、タープ下でも焚き火ができるように。表面のポリエステルとポリコットンの2重構造でより遮光性が高まり、ポリエステルの機能も活かした設計になっています。
構造が八角形なのでタープが固定しやすく、耐久性も強化されています。アレンジもしやすく、大人数で焚き火をするときに小回りが利くのもうれしいポイント。
⑤GOGlamping (ゴーグランピング) TC 正方形4×4タープ
TC(ポリコットン)素材でも種類の少ない、4×4サイズのレクタタープです。19箇所あるハトメにポールやロープを組み合わせれば、ベーシックス型やムササビ型、ウォール型、パップテント型、シェルター型など、天候やシーンに合わせてさまざまなアレンジが可能。TC素材のレクタタープでは珍しく、カラーやサイズのバリエーションが豊富なのも魅力です。