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2021年はレルヒ少佐が日本にスキーを紹介して110周年でした。積雪量と山に恵まれた日本はスノースポーツの環境に恵まれた国。その環境をどう生かすか、これからのスノースポーツ界を考える日本スノースポーツ&リゾーツ協議会について紹介します。

2020~2021年は日本スキー発祥110周年!

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会

オーストリアのレルヒ少佐が日本にスキーを持ち込んだのは1911年1月。新潟県高田町(現上越市)の陸軍施設への軍事視察が目的の来日でしたが、スキーに情熱のある人で、自分のスキーを持ってきたのだそうです。

それから110周年にあたる2020~2021年シーズンは、110年間の日本のスキーの歴史や文化、そしてスポーツ、リゾート資源、さらに教育において、スキーの価値を周知する活動が行われました。

また、スキーに限られない最新のスノースポーツの魅力を発信し、「今年こそスキーに行こう!」という機運を盛り上げる活動に取り組みました。

ポスターの掲示や長野五輪を題材にした映画「ヒノマルソウル」の公開など、ノルディック複合の渡部暁斗選手をアンバサダーに迎え、さまざまな事業を展開しました。

スキー発祥の地として毎年レルヒ祭が開催され、日本スキー記念館のある上越市ではキューピッドバレイにてイベントを開催。

1月12日のスキーの日、カービングスキー登場前のいわゆる「メーター」板や、ピタピタのデモパンにイカ帽など、懐かしの1980~90年代オールドスタイルで出向くとリフト券が無料になるオールドファッションDAYが開催されました。

 

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会とは

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会

日本スキー発祥110周年イベントを通じて各自治体やスキー場でスノースポーツの魅力が発信されてきましたが、主導してきたのは日本スノースポーツ&リゾーツ協議会という組織です。

その活動や目的についてご紹介します。

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会の組織について

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会は、2011年に結成された日本スキー発祥100周年委員会のメンバーをもとに設立。

その後は全日本スキー連盟、日本プロスキー教師協会、日本鋼索交通協会、日本スキー産業振興協会を中心とする体制に組織変更されました。

元となった日本スキー発祥100周年委員会は、日本のスキー活性化を目指し、業界、関係団体、スキー場、メーカーなど関係する組織が協力し、国や自治体と連携して設立されたものです。

この100周年のシーズンには、都内や全国各地のスキー場でのイベントに加え、スキー場での軽油の免税措置や、インバウンド向けの雑誌の刊行などが展開されました。

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会の活動

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会は、観光庁やスポーツ庁の会合に参加するなど、継続して活動を継続してきました。

そして2019年には自由民主党主催のウインタースポーツ&リゾーツ議員連盟総会を開催し、魅力的なスノーリゾート作りへの支援決議を取り付けました。

2020年には「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業」が新設、国有林野の使用料の減免やアフターコロナの緊急要望など、現在に至るまで多岐に渡って活動を続けています。

これからの日本ウィンタースポーツの課題

日本スノースポーツ&リゾーツ協議会

世界有数の豪雪地帯でもある日本は、山の多い地形にも恵まれ、スノーリゾートは観光資源としても高い将来性を秘めています。

スキーに長く親しんできた国のひとつとして、日本のスノースポーツ界はこれから何を目指していけばよいのでしょうか?

国際競争力の高い魅力的なスノーリゾートを目指して

JAPAW(日本の粉雪)という日本の恵まれた雪質を象徴するワードが作られたように、日本の雪は、スイスやオーストリアなどメジャーなスノーリゾートで遊び慣れた外国人観光客からも高く評価されています。

これからはさらに国際競争力の高いスノーリゾートを目指し、雪と山に恵まれた環境に加え、訪日外国人観光客が長く滞在して楽しめるようアフタースキーやグリーンシーズンも楽しめる環境づくりにフォーカス。

国内のスキー客にはあまり重視されてこなかった部分、たとえば無料Wi-Fiやトイレなどの整備、キャッシュレス決済や外国語で対応できるインストラクターなども快適なスキー場の必要条件となってくるでしょう。

そして老朽化したリフトやゴンドラ搬器更新などの設備、高性能な人工降雪機などのインフラ関係まで、官民一体となった事業が予定されています。

アフターコロナを見据えたスノースポーツ業界

増加していた訪日外国人旅行者ですが、新型コロナの流行によって一時ストップを余儀なくされています。

暖冬小雪などの気候も重なり、経営が厳しいスキー場も出てくる中、コロナ禍が終息したとしてもインバウンド市場の回復にはまだ時間がかかりそうです。

スキー場はインバウンド観光資源としてはもちろん、地域によっては基幹産業ともいえるもの。

スノースポーツは屋外で密になりにくい環境で行うこともあり、協議会は議員連盟へGoToキャンペーンへのスノースポーツの適用を要望しています。

コロナ禍においての救済策に止まらず、その先を見据えた設備投資や子どもたちへの啓蒙活動なども同様に議員連盟へはたらきかけ、スキー場の維持・発展を目指した活動を続けています。

日本スキー発祥110周年では「今年こそスキーに行こう!」という人を増やすイベントが開催されました。やっぱりスキーは楽しい!と思える人が増えることでスノースポーツ業界が盛り上がり、日本のスキー場は楽しそうだぞ、と海外からのスキーヤーやスノーボーダーを呼び込むことに繋がるのかもしれません。国民にとっても素晴らしい資源といえるのが日本のスキー場。日本スキー発祥110周年+1の2022年は冬季五輪も開催されます。世界に誇る日本のスノースポーツ業界を盛り上げていきましょう!

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。