超優秀クッカー・メスティン
ソロキャンプが一大ブームの昨今。そのソロキャンプを中心に人気を博しているクッカーにメスティンがあります。メスティンとはアルミ製で四角い形状をした、取っ手つき飯盒です。
メスティンという名前も「mess(食事)+tin(アルミ缶)」という意味で、もともとは軍隊で使われるギアでした。メスティンの特徴はさまざまな調理法ができること。
炊飯だけでなく、煮る・蒸す・焼くといった調理法を行うことができ、荷物を軽くしたいアウトドアではこれひとつで何役もこなす、まさに万能クッカーなのです。
四角いシンプルな形状の中に、火種や調理用具などをスタッキングできるため携行性に富み、この点もキャンパーに愛されているゆえんといえるでしょう。
もともとはスウェーデンのトランギアというブランドから販売されたものから人気に火が付き、現在では国内外問わずさまざまなメーカーから、メスティンが販売されています。
メスティンはキャンプシーンを選ばない
実際にメスティンで調理可能なレシピはどんなものがあるでしょう。
熱伝導率の良いアルミ製であることと、フタをぴっちりと閉じられる密着性に優れている点から、炊飯にとても適しています。
メスティンでつくる炊き立てのごはんの味は格別です。野菜・肉・調味料などを一緒に炊けば炊き込みご飯やピラフもできます。
また、底の深い形状をいかして、パスタ料理も人気です。スパゲッティをスープの中で煮込めば、ゆで汁をこぼす手間も省け、簡単にスープスパゲティを作ることができます。
おどろきなのが、家庭ではオーブンが必要なパンなども調理可能なこと。使えば使うほど新しいレシピに挑戦してみたくなるのも、メスティンの魅力かもしれませんね。
そんな料理心をくすぐられるメスティンで、挑戦してほしいのが燻製です。次の章からはダイソーメスティンを燻製機(スモーカー)として使用する方法について解説していきます。
ダイソーメスティンははじめてのスモーカーにおすすめ
燻製は密閉空間に煙を充満させ食材をさらす調理法で、食材の保存性を高めスモーキーな風味をつけることができます。
燻製をつくる際、スモーカー(燻製機)が必要ですが、スモーカー作りにはダイソーのメスティンがおすすめです。
ダイソーメスティンおすすめ理由①お手頃価格
ダイソーメスティンは他メーカーのメスティンと比較するとかなりお手頃です。いちばん小さなSサイズで500円程。コストが低くおさえられるので、はじめてスモーカーを自作するには最適です。
スモーカーにするとコゲや黄ばみなどがつきやすくなってしまうのですが、コストがおさえられているので惜しまずにどんどんチャレンジができるのが魅力です。(筆者のメスティンもだいぶ焦げついてます)
ダイソーメスティンおすすめ理由②オプション・材料も100均で買える
ダイソーメスティンはオプションも充実しています。
サイズピッタリの網やチップなど、メスティンと組み合わせる器具や燻製の材料も同じ場所でそろい、安価に少量ずつ手に入るのでおすすめです。
ダイソーメスティンで「サバ燻」をつくってみよう!
ここからは、ダイソーメスティンで「サバ燻」を作る際の手順を解説します。桜のチップで燻したゴマサバの燻製で、お酒のアテにも白ご飯にもあう一品です。
サバ燻の作りの材料
燻製に必要な物は以下になります。写真左から
- セルクル(高さのある丸い型。大きめのクッキー型二つでも可)
- メスティン専用網
- メスティン(今回はSサイズ)
- 桜チップ
- アルミホイル
今回はこれに加えて熱源にシングルバーナーとアウトドアロースターも使いました。
食材のサバは3枚卸にして1時間ほど塩でしめたものを使います。水分があるとうまくできないため良く拭き取りましょう。
サバ燻の作り方
手順1
スモーカーを組み立てます。メスティンの底に桜チップをひとつかみほどしき、中央にセルクル→アルミホイル→網の順に入れていきます。(わかりやすいように写真はアルミホイルを外してます)
【燻製のコツ】
- セルクルをおくのは高さを出して空間をつくるため。これにより煙がよく回ります。
- アルミホイルをしくことで、チップに食材の脂が落ちるのを防ぎます。
- アルミホイルは煙が循環するように、メスティンの幅よりやや小さめにしてスキマをつくりましょう。
- 今回は使いませんでしたが、燻製らしい飴色をつける場合は、チップにザラメを混ぜると色がよくつきツヤも出ます。
手順2
網の上にサバを置きます。網に油をうすく塗ると後で外れやすくなります。火をつけ火力は中火ほどにします。煙が出るまで待ちます。
手順3
熱をまんべんなくとおすバーナーパットの代わりとしてロースターを置きました。熱源→ロースター→メスティンの順で置きます。
【燻製の注意点】
バーナーパットはなくても作れますが、メスティンのようなアルミ素材に熱が集中すると穴があく可能性があります。また熱がまんべんなくとおるので煙の出もよくなります。
できればバーナーパットやロースターを使用しましょう。バーナーパットなしの場合は時々場所をずらしながら加熱しましょう。
ユニフレーム fanマルチロースター
Yumosmn バーナーパッド
手順4
煙が出てきたらフタを閉めます。熱くなっているので気を付けましょう。
手順5
20分~30分で完成。身が崩れやすいので注意して取り出しましょう。(写真のようにあけると煙がかなり出ます)
ごはんにもお酒にも相性抜群!「サバ燻」のお味は?
さばの下準備の時間も含めて燻す時間は20分~30分程度でしたが、しっかりと燻されていました。程よく脂も落ち香ばしい風味も相まって、普段食べている塩焼きとは全く違う味わいがたのしめます。
大根おろしとあわせれば白ご飯との相性も抜群。レモンやスダチを添えればお酒のアテにもピッタリですね。
今回は生食用のさばを使いましたが、はじめての燻製には火を通さなくても食べられる食材がおすすめです。
燻製に向いている食材として、ゆで卵・プロセスチーズ・ウィンナー・ベーコンがあります。変わり種ではつけものもおすすめです。たくわんを燻せば秋田名物いぶりがっこの完成。
すべての食材に言えることですが、ポイントは水分はしっかり取り除くこと。水分がのこっていると味が落ちてしまいます。
また、結露を防ぐために使用する食材は燻製する少し前に常温にもどしておきましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。