雪山登山には絶対に欠かせない装備をチェック
アイゼン
雪山登山にはアイゼンが欠かせません。雪がある標高に到達したら、登山靴に装着して、雪の斜面を登ります。
雪山の斜面は降り積もった雪が固まっているので、斜面を蹴って穴を開けながら一歩一歩登ります。
斜面を下る時にも、後ろ向きになって斜面を蹴って、穴を開けて一歩一歩ゆっくり下ります。
岩場などはアイゼンを装着したままだと滑りやすくて危険です。脱着が簡単に行えるタイプのアイゼンがおすすめです。
ピッケル
ピッケルも雪山登山には欠かせない登山アイテムです。雪山では滑落事故が多いためピッケルは命の次に大切です。
特に急斜面を登る時に大活躍してくれます。できるだけ軽いタイプのものがおすすめです。
サングラス(雪山用ゴーグル)
サングラスは、雪山登山になくてはならないアイテムです。雪山での紫外線は、地上のレベルではありません。
数時間雪山の紫外線にさらされると、雪目といって紫外線が目にダメージ与えて見えなくなってしまいます。
サングラスや雪山用のゴーグルは破損した場合を想定して予備を用意しておくと安心です。
防寒用具
雪山登山で大切な防寒用具。足下のソックスは保温性と吸放湿性に優れたウール素材、登山靴は撥水性のタイプがおすすめです。
ベースのレイヤーやミドルレイヤーは保温性の高いものを、また、アウターレイヤーは撥水性があって速乾性のタイプを選ぶようにしてください。
濡れても山小屋ですぐに乾くアウターがいいでしょう。
非常食
非常食は予定日数プラス3日分の非常食を携帯してください。カロリーが高くて保存性の利くチョコレートやキャラメル、菓子パンなどが携帯に便利です。
ピーナッツなどのナッツ類もすぐに食べられてカロリーが高いのでおすすめです。
緊急用アウター
昔の山岳部では、命に危険が迫るまで最後のアウターは着るなと指導されたものです。
冬山は想像を絶する寒さ、必ず不測の事態を想定して緊急用のアウターを用意しておくようにしてください。
登山マップと磁石
雪山は吹雪いて景色が見えないことがあるためよく迷います。必ず登山マップと磁石を携帯しましょう。
雪山登山にあると安心な装備・アイテム
ビバーク用のツェルト
雪山の天気は変化しやすいので、吹雪に遭遇したら、雪崩が防げて強風の当たらない場所を探して、ビバークする必要があります。
ビバーク用のツェルトは、雨や雪を防いで軽いタイプがおすすめです。
コンロ・コッヘル
やむを得ずビバークする際には、暖房や、雪を溶かして飲料水にするために欠かせない装備です。
最近はガスボンベのタイプが主流となっています。少なくとも10時間分のボンベを備えておきましょう。
雪山用のシュラフ
下限(リミット)温度-18℃タイプのシュラフがあります。このタイプのシュラフでしたら雪山でビバークしても温かくてよく眠れます。
また、最近は、EN13537というヨーロッパ規格による温度表示が主流になっているので、購入する際に確認するようにしてください。
ENとは、ヨーロピアン・ノームの意味で、EU諸国間における工業製品の基準です。
補修テープ
先述の通り、雪山の天気は変化しやすいです。急な大雨・大雪や強風により、装備が壊れてしまうことがあります。そのような緊急時に簡易的に道具を修理できる、補修テープを持っておきましょう。
雪山で使用するテープは、以下の記事で紹介する補修テープのように、粘着力が強く、耐水性もあるものがおすすめです。
こちらの記事では、登山やアウトドアで役立つ強力補修テープ「ウルトラハードパーフェクトテープ」を紹介しています。あわせてご確認ください。
雪山登山の準備
入山届け(登山計画書)
必ず入山届け(登山計画書)を出して雪山には登山するようにしてください。
自分がどのコースを通って、1泊目はどの山小屋で宿泊するか、その後のルートとスケジュールをきめ細かく記述するようにしてください。
例えば剣岳に馬場島から登る場合の、早月尾根を伝って剣岳に登り、立山室堂に抜けるコースでは、馬場島に入山届け(登山計画書)を投入するポストが設置されています。
馬場島から早月尾根を登り剣岳の山頂を経て剣山荘で宿泊、その後室堂へ向かい、○○月○○日に立山町へ下山する、といった詳細な予定を記入してください。
入山届け(登山計画書)は命を守るザイルと呼ばれています。必ず提出するようにしましょう。
スマホで天気を確認
山に入ると見られない場合がありますが、登山する前には、必ず天気図をチェックして嵐などが近づいていないことを確認しましょう。
最近は「Xバンドレーダー」という優れたウェザーアプリがあるので、雪雲が近づいていないか、寒冷前線などは発生していないか、必ず確認して、もしも怪しい場合は、スケジュールの事は考えずに登山を中止してください。
山岳保険への加入
雪山でもしも遭難した場合には、莫大な捜索費用がかかります。
民間のヘリコプターを出した場合は、1時間につき50万円の費用がかかると言われています。捜索に6時間要した場合は300万円です。
また、民間の捜索隊などにも人件費がかかります。1人につき3万円から5万円と言われています。
10人の救助隊チームの編成で1日に30万円から50万円が必要です。とても個人が支払える額ではありませんね。
このような不測の事態を想定して、山岳保険(運動危険補償特約付傷害総合保険)への加入をおすすめします。
モンベルの山岳保険(運動危険補償特約付傷害総合保険)は、幅広いプランが用意されているので、用途に応じて選べるので便利です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。