レクリエーションインストラクターとは?
レクリエーションインストラクターとは、レクリエーションを通じて人と人のふれあいの場をつくり、楽しい空間をつくる人のことです。
具体的にはゲームや歌、集団遊び、スポーツといったアクティビティと呼ばれる活動を展開して、集団やグループをリードしたり、コミュニケーションを促進したりする役目を果たします。
「レクリエーション」というと、参加者を遊ばせればいいというイメージがあるかもしれませんが、レクリエーションインストラクターの仕事はそれだけではありません。
レクリエーションインストラクターは、ゲームや遊びの知識だけでなく、参加対象者の年齢や体力、活動目的に合わせて「どんなレクリエーションが適当か」を考え、全体のプログラムを企画・進行する立場でもあります。
そのため、レクリエーションインストラクターには、人の心や体を気遣う力や、時間配分を考慮して活動する力など、一定のマネジメント能力が必要となります。
「参加者を楽しませる」という点だけで言えば、レクリエーションインストラクターの資格が無くても、充分に参加者と一緒にレクリエーションを楽しむことができるでしょう。
ではなぜ、レクリエーションインストラクターという公認指導者の資格があるのでしょうか?それはレクリエーションを単なる「遊び」で終わらせず、参加者の成長の機会に変える為です。
たとえば、保育や学校などで行われる伝承遊びですが、一口に伝承遊びと言っても、その遊びの種類は様々です。
レクリエーションインストラクターは、お手玉やけん玉などその遊びの特徴を知っておくことで、単なる娯楽や伝承遊びの枠を超えて、子ども同士のコミュニケーションを促進させたり、協調性や運動能力を高める効果を発揮させたりすることを目指します。
高齢者福祉施設で展開される集団ゲームでも、低下した身体機能回復に効果があるレクリエーション(アクティビティ)を選ぶなど、レクリエーションインストラクターの技能が活かされます。
レクリエーションインストラクター資格を取得し公認指導者になることで、こうしたレクリエーション(アクティビティ)の特長を理解してプログラムを組み立てられるようになります。
人々に楽しい時間と空間を提供しつつ、参加者の成長の機会もつくれる人材が、レクリエーションインストラクターなのです。
レクリエーションインストラクター資格の取得方法
レクリエーションインストラクター資格の取得方法は、「公益財団法人 日本レクリエーション協会」が公認し各都道府県レクリエーション協会が実施する、レクリエーションインストラクター養成講習会を受講すること取得できます。
学生であれば、大学・短大・専修学校・専門学校等でレクリエーション公認指導者養成を行う課程を修めることで資格取得が可能です。
レクリエーションインストラクター養成講座は、平日夜間や週末に行われるもの、連休を利用した宿泊型で集中的に行うものなどがあります。
レクリエーションインストラクター資格の学習内容ですが、理論と実技の両科目合計60時間の学習が必須となります。
レクリエーション理論(15時間)、レクリエーション実技(36時間)です。
そして、これら理論と実技に加え、現場実習9時間が入って、レクリエーションインストラクター資格に必要なすべての学習内容となります。現場実習は「事業参加」および「スタッフ参加」の2つの領域で履修します。
現場実習は、3時間以上の事業への参加で1回とみなし、「スタッフ参加」2回以上を含む3回以上の参加が必要となります。
ただし、一定の資格を持っている場合は、レクリエーションインストラクターの学習が一部免除されます。
たとえば、野外活動団体(日本キャンプ協会、日本サイクリング協会、日本オリエンテーリング協会、日本ユースホステル協会)が発行する指導者資格、インストラクター/野外活動指導者1・2級などです。
レクリエーションインストラクター講習会の受講料は、開催する都道府県によって異なります。
その他にかかる費用は、
受験料:1,029円(資格認定審査の受験料)
公認料:5,142円(資格認定審査に合格し、公認指導者として認定する際にかかる費用)
登録料:11,315円(公認指導者としての登録および、登録期間内に受けることができるサービスにかかる費用。2年ごとの更新が必要)
となっています。(2017年12月現在)
資格認定審査に合格した後は、公認指導者の資格の申請・登録手続きが必要です。その後、認定証と資格証が交付されて、日本レクリエーション協会公認指導者となります。
レクリエーションインストラクター資格の活かし方
レクリエーションインストラクター資格の活かし方ですが、現在、保育士・幼稚園教諭、小・中学校教諭、介護福祉士、社会福祉協議会職員、ホームヘルパー、地域など、数多くの分野でその資格は活かされています。
保育園・幼稚園では、手遊びや指遊び、集団遊びなどのゲーム効果を活用しながら、集団を上手にリードし、コミュニケーションを促進させることができます。
子どもの成長速度や発育に合わせた展開もできますね。
小・中学校では、良好なクラスづくりやチームづくりを通じて、個人の成長を育むことができます。異年齢同士の交流を深める活動にも役立ちますね。
社会福祉の分野では、健康体操やゲーム、歌などを企画に盛り込むことで、高齢者の健康増進や心身の改善、生きがいづくりなどをサポートできます。
レクリエーションインストラクター資格は、その上級資格であるレクリエーションコーディネーターや福祉レクリエーションワーカーといった専門資格への出発点でもあります。
今後、団体や組織の中心的立場として活躍を望む場合や、より高度な専門知識を求める場合は、こちらの資格取得も目指してみてはいかがでしょうか?
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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