御在所岳は多彩なコースと奇岩が魅力
御在所岳は鈴鹿山脈に属しており、三重県と滋賀県の県境にある1,212mの山。
二百名山、関西百名山、鈴鹿セブンマウンテンに選定されており、多彩な登山コースがあるため、初心者から上級者まで幅広い登山者に人気です。
また岩肌の多い山のため、ロッククライミングの名所にもなっています。
そして不思議な形状の奇岩や珍岩がみれるのも、御在所岳登山のみどころです。
それでは、そんな御在所岳の登山コースを紹介していきましょう。
御在所岳の登山コース【初心者・ロープウェイ】
御在所岳には湯の山温泉駅と山上公園駅を結ぶロープウェイがあるので、初心者や小さな子ども連れなどの家族でも御在所岳は十分に楽しむことができます。
ロープウェイの全長は2,161m、12分間の空中散歩で約800mの高さをいっきに進むため、景色もぐんぐん変わって楽しむことができるでしょう。
また、ロープウェイの白い鉄塔は高さが61mもあり、6号支柱といってロープウェイの鉄柱として日本一の高さを誇ります。
山頂からは30分ほどのハイキングで山頂にたどり着くコースがありますが、それもたいへんという方は山頂まで行く観光リフトがありますので、らくちん。
初心者や家族連れ登山はいざ、というときに利用できる観光リフトがある山が安心ですね。
ロープウェイ(往復):大人2,400円 子供4歳以上~小学生以下1,200円
観光リフト (往復):650円
(モンベルの会員であれば、ロープウェイ料金が10%割引になるので忘れずに!)
御在所岳の登山コース【初心者~中級者】
続いてロープウェイは使わずに山頂まで行きたいけど、険しいコースは歩きたくないという方へのおすすめコースを紹介します。
裏登山道
御在所岳の岩壁を見ながら、登っていくコースになります。
ほかの登山道より距離は少し長めですが、比較的緩やかな斜面なので最初に挑戦するコースとしてはおすすめです。
ちなみに登山道から見える岩壁は「藤内壁ルート」といって、クライミング用の登山道になっています。
距離:約4㎞
登り:約2時間30分
下り:約2時間
中登山道
御在所岳のなかでも一番の定番コースになっています。
ところどころに点在する奇岩をみながらの登山が魅力的です。
とくに2つの岩の間に四角形の岩が挟まるように乗っている「地蔵岩」は、御在所岳のなかでも一番有名な奇岩ですので必見ですね。
ただし、このコースは一番人気のため、シーズン中の土日は混みあうことも多いので注意しましょう。
また、登山道の途中にはキレットがあり高さのある岩場を下りるところがあります。
高い所が苦手な方や、山歩きに慣れていない方はほかのコースを歩いたあとに挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
距離:約3㎞
登り:約2時間15分
下り:約1時間30分
御在所岳の登山コース【中級者~上級者】
次は、登山に慣れている方向けの登山道を紹介します。
一ノ谷新道
岩場の多い登山道となっています。
登山道の途中には「鷹見岩」「えびす岩」「大黒岩」などの奇岩ポイントもありますが、ロープが張ってあるポイントもあるため、少し難易度のあるコースでしょう。
特に下りでは滑落の注意が必要です。
このコースはロープウェイの横を通るルートになっていますので、開けた場所ではロープウェイを近くに見ることができますよ。
距離:約2.5㎞
登り:約2時間
下り:約1時間30分
峠登山道
このコースは、御在所岳の登山コースのなかでも距離が短いコースです。
そのため急な岩場が続くポイントも多く、少したいへんなコースとなっています。
下山はとくに慎重に下りる必要がありますので、上級者の方も十分に注意してください。
距離:1.5㎞
登り:約1時間30分
下り:約1時間
御在所岳のおすすめの登山時期と注意点
御在所岳は、上記のように初心者から上級者まで楽しめる登山コースがあります。
そして、季節によってさまざまな表情をみせてくれる山でもあるのです。
御在所岳は春夏秋冬オールシーズンいつでも楽しめる
御在所岳は標高が1,000m程度のため、四季を通してさまざまな景色を楽しむことができる山です。
春は、アカヤシオをはじめとするたくさんの花を見ることができるでしょう。
夏は平地よりも10度ほど気温が下がるため、山の緑を楽しみながら気持ちのいい山歩きができます。
秋になると10月ごろから山頂付近より紅葉がはじまりますので、11月の下旬ごろまで彩り豊かな山の景色が楽しめます。
冬になると山頂にスキー場があるので、絶景のなかでウインタースポーツを楽しむことが可能です。
また、気候条件があえば冬は白銀の世界で美しい樹氷をみることができるかもしれません。
このため、御在所岳は登山のハイシーズンはもちろん、一年中どの季節もおすすめですよ。
御在所岳登山の注意点
一年を通して楽しめる御在所岳ですが、気をつけてほしい点があります。
それは鈴鹿山脈には、ヒルが生息しているということ。
ヒルは春から秋にかけて雨上がりで、じめじめした気温が20度を超えた日に活発に動くといわれています。
生息場所は湿気の多い場所、落ち葉や小石の下です。
山にいるヒルは動物や人間の吐く二酸化炭素に寄って来るので、休憩中などにヒルにかまれるかもしれません。
ただ、鈴鹿山脈のなかでも御在所岳は比較的ヒルが少ない地域のようです。
しかし、まったくいないわけではないので、あまり肌の出ない格好をしてヒルの侵入を防ぐとともに、ヒルの嫌うエタノールや塩、ハッカ油などを常備しておきましょう。