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登山医学の専門団体「日本登山医学会」の登山者を守る活動について

登山医学の専門団体「日本登山医学会」の登山者を守る活動について
   
みなさんは「日本登山医学会」という団体をご存知でしょうか。私たちが登る山は、いわば特殊な環境です。標高の高い山では思いがけない身体的ダメージを受けることもあります。「日本登山医学会」は、医学的・科学的見地に立って、登山者の健康を守る取り組みを行っている医療集団です。今回は、「日本登山医学会」の活動についてご紹介します。

「日本登山医学会」とは

日本登山医学会

 

「日本登山医学会」は、1981年に創設されました。

医学的・科学的見地に立ち、登山者の健康を守る活動を行っている、日本における唯一の登山医学の専門家集団です。

「日本登山医学会」のメンバーに認定されている医師は90名を越え、救急医療から産婦人科、歯科、整形外科、内科、麻酔科などさまざまな分野の専門医が所属しています。

「日本登山医学会」の立ち上げに貢献したのは、現在名誉会員である中島道郎先生です。

中島道郎医師は長年「日本登山医学会」の構想をお持ちになっていました。

中島道郎医師の貢献によって、2010年に国際認定山岳医の申請が許可され、「日本登山医学会」が誕生したのです。

 

 

小さな集まりから一般社団法人化へ

「山岳医学協会」(Society of Mountain Medicine)を名乗ったのは世界で日本が最初です。

命名したのは、当時の代表理事であった中島道郎医師。

登山医学がまだまだ混迷を極めていた時代、中島道郎医師は高山病にかかわるさまざまな医学的な研究が、神話から科学へと転化することを見抜き、将来の登山医学のあり方を思い描いていました。

 

日本登山医学会

 

「山岳医学協会」は当初、急性高山病のメカニズムや予防対策の研究を行う専門医師の小さな集りでした。

当初は、急性高山病メカニズムと予防対策のための運動、トレーニング方法の研究を中心課題とし、この領域で世界から高く評価される研究成果を出しています。

特に、高山における低酸素による急性高所障害や、致命的な高地肺水腫についてゲノム解析を行った小林医師チームの研究成果は、世界の研究者から高く評価されています。

標高2500m以上の高地に暮らす人口は、地球上に数千万人いるといわれています。

「山岳医学協会」は登山者の短期的生理学的な高所順応問題のみならず、高所居住民の健康問題についても研究を続けてきました。

小林俊夫医師のあとを継いだ松林公蔵医師は、チベット周辺地域の住民を対象に研究を行い、世界から高く評価されています。

高山病にかかわる専門医師の小さい集りであった「山岳医学協会」は徐々に発展し、2013年5月には一般社団法人「日本登山医学会」を発足して新たなスタートを切りました。

「日本登山医学会」の会員には、高山病に特化した医師をはじめ、歯科医、内科医、整形外科医、麻酔医、看護師、薬剤師、理学療法士、救命救急士といった医療関係者が多数所属しています。

また、医療分野の人材だけでなく、山岳団体の関係者や救助関係者、山小屋関係者、山岳ガイド、旅行業関係者といった山岳にかかわる専門分野のプロ、世界的な登山家や一般登山者、旅行愛好家など様々な人々が参加しています。

 

 

 

 

「日本登山医学会」の具体的な活動

「日本登山医学会」は、日本登山医学会山岳診療委員会を組織して、山岳診療所や救護所などの施設間の情報交換をスムーズに行い、登山者の安全を確保する活動を行っています。

山岳診療所や救護所は、登山者の急なケガや病気に対処する施設です。

その多くは山小屋に付属しており、常駐する医師が診療を行っています。

 

日本登山医学会

 

さらに「日本登山医学会」では、山岳旅行会社などと連携して登山者の安全に取り組む「登山者検診ネットワーク」を組織して運営しています。

昨今の登山ブームの訪れで、幅広い層の人たちが登山を楽しむようになりました。

気軽に登山を楽しむ人が増えた半面、治療すべき疾患があるにもかかわらず、無理な登山によって命を失うような事故が増加しています。

高所での医療事情は、平地では想像できないほど過酷です。

緊急時の搬送にはヘリコプターが出動しなくてはならないことが多く、多額の費用が発生してしまいます。

「日本登山医学会」では、こういった不測の事態を避けるため、海外の標高3,800m以上ある高山へ登山される際には「登山者検診ネットワーク」において出国前検診を受信するように推奨しています。

「登山者検診ネットワーク」の健診では、高所にも耐える健康体であるかどうか、治療すべき疾患をお持ちの方は、高所という低酸素環境下において悪化する恐れはないか、診断を行っています。

具体的には、「登山者検診ネットワーク」に参加する医療機関において、身長や体重といった基礎健診をはじめ、血圧検査、血液検査、尿検査、心電図検査、肺活量の呼吸機能検査を行い、登山医学会会員医師が登山予定の高山への登山が可能かどうかを判定します。

判定で健康状態に問題がある場合は、登山ツアーへの参加中止を勧告する場合があります。

また、参加が可能であっても、何らかの健康上の問題がある場合は、英語併記の診断書をお渡しして、現地の医療機関で速やかに受診できるようにしています。

「登山者検診ネットワーク」では出発前の健診だけでなく、現地でどのような健康状態であったのか帰国後に情報提供をお願いしています。

提供された情報は、同じような健康状態の方へのアドバイスに役立てています。

 

 

参考:日本登山医学会

 

 

 

 

   

まとめ

一般社団法人「日本登山医学会」についてご紹介してきました。山で万が一のことがあった時に、頼りになるのは医療施設です。過酷な自然界における医療環境は平地とはかけ離れています。「日本登山医学会」は高山病の研究とともに、登山者の健康問題が引き起こす病気やケガを未然に予防する活動にも力を入れています。「日本登山医学会」は非常に内容の濃い活動をしておられるので、何回かに分けてシリーズ化してお届けしていきます。

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