ヘルスツーリズムとは
ヘルスツーリズムとは、健康の回復や予防、そして健康を保持し増進するための旅行です。
ヘルスツーリズムの目的は、旅行で健康になるというのではなく、旅行という非日常生活を過ごすことで、その後の生活においても健康を意識するようになるという点がポイント。
レジャーなどを通し、いつもと違う環境でリラックスしながら健康的な日常生活へとつなげていきます。
ヘルスツーリズムの歴史
ヘルスツーリズムはギリシア・ローマ時代からある習慣です。当時から休養や保養の文化は定着していたといわれています。
一時は衰退しましたが、17世紀以降、温泉や海浜の保養地形成といった形で復活し、発達してきました。
その後、欧州を中心に健康回復・増進目的の観光が発達し、現代でも多くの人の健康に寄与しています。
日本でも奈良時代からある、湯治の文化がヘルスツーリズムにあたります。当時は温泉地を3~4廻りし、日頃の農作業の疲れを取るというものでした。
江戸中期には湯治が大衆化していたといわれています。欧米からのヘルスツーリズムの流れもあり、2007年頃から湯治も含めたヘルスツーリズムが日本でもニューツーリズムのひとつとして注目を集めてきました。
2018年には経済産業省「健康寿命延伸産業創出推進事業」の一環として「ヘルスツーリズム認証制度」がスタート。
事業者はヘルスツーリズム認証委員会の認証を受けることができるようになり、現在に至るまで成長を続けています。
具体的なヘルスツーリズム
ヘルスツーリズムには医療に近いものからレジャーまで幅広くあります。大きく分けて2種類あり、ひとつめは健康増進目的の「疾病予防」、そして早期発見や治療目的の「メディカルツーリズム」です。
疾病予防(ウェルネスツーリズム)
ウェルネスツーリズムとも呼ばれます。対象とされるおもな疾病はメタボリックシンドロームやメンタルヘルスで、企業が社員の健康を管理するための取り組みとしても注目されています。
以下のようなアクティビティー等を通して心身の健康に気づき、リフレッシュし、日常生活の活力を得ていきます。
アクティビティー | ヨガ、瞑想、フィットネス、ウォーキング、水中ウォーキング、ラフティング、ハイキング |
ヘルシーフード | 薬膳・マクロビ・新鮮な地元食材を使った料理 |
リラクゼーション | 温泉、スパ、森林浴、森林セラピー、タラソテラピー |
メディカルツーリズム(医療インバウンド)
おもに海外からの旅行者向けのものです。海外観光客に日本の先進的な医療を提供するサービスとして人気を集めています。
観光というよりも検査などの医療の要素が大きいサービスです。
この記事を書いた人
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。