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気温が高い日の登山では、標高に合わせたレイヤリングが大切です。また、発汗や防寒を考えたウェア選びが欠かせません。その際に気をつけたいのが、各レイヤーの素材選びです。今回の記事では、おすすめの素材と、レイヤリングの基本を詳しく紹介します。

 

気温が高い日の登山におすすめの3つの素材

気温が高い日の登山 レイヤリング

気温が高い日の山での服装選びで重視したいのが素材です。素材を使い分けることで、登山中の快適さが変わります。ここでは、気温が高い日の登山におすすめの素材を3つ紹介します。

①吸湿性・放湿性が高いウール

すぐれた吸湿性と放湿性があり、夏場でもドライに着用できるのが魅力です。また、空気をふくみやすいため、保温力が高いという特長もあります。

ウールのなかでもおすすめなのが、メリノウール。オーストラリアやニュージーランドなどで数多く飼育されている「メリノ種」という羊の毛です。

メリノウールは、保温力と吸湿性が高い希少な素材。一般的なウールよりも繊維が細いため、上質な艶感となめらかな肌触りがあります。

その分、価格は高くなりますが、気温が高い日の登山と相性がよい素材といえるでしょう。なお、毛玉ができやすく、虫食い対策が必要なので、保管時は気をつけてください。

②機能性にすぐれた化学繊維

化学繊維とは、人工的につくられた機能性が高い素材のことです。登山ウェアで主に使用されるものは、ポリエステルやナイロンなどがあります。

ポリエステルは速乾性があり、汗が素早く乾きます。洗濯してもいたみにくく、しわになりにくいのもうれしいポイントです。

石油由来のため、虫が寄りつきにくく、防虫剤などによる変色がしにくいのも魅力。耐久性にすぐれ、メンテナンスがしやすいでしょう。

織り方や加工により、通気性・吸湿性・放湿性・吸水性・肌触りなどを高めた、機能性ポリエステルも登場しているので要チェックです。

また、ナイロンは摩擦に強く、アウターレイヤーやミドルレイヤーなど、耐久性が求められる装備に使用されています。

③バランスがよいハイブリッド素材

天然繊維と化学繊維を組み合わせ、それぞれの長所を両立させた素材です。ウールと化学繊維のハイブリッドであれば、保温力と通気性がアップ。汗冷えしにくく、蒸れを軽減できるので、快適に登山ができるでしょう。

気温が高い日の登山|レイヤリングの基本

気温が高い日の登山 レイヤリング

レイヤリングとは重ね着のことです。気温が高い日の登山では、3つのレイヤーを使い分ける必要があります。レイヤーごとに、どのような機能・素材がよいのかを把握して、適切な服装で登山をしましょう。

①ベースレイヤー

肌着やTシャツなど、レイヤリングの一番下に着る服のことです。肌と密着するため、汗を素早く吸収し、放出する素材が向いています。

おすすめは、ウールとポリエステル。肌着はウール、Tシャツは化学繊維と使い分けると、汗冷えに対応できます。さらに、抗菌・防臭機能があるものを選べば、汗のにおいが軽減されます。

下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

夏の山登りの服装で大切なベースレイヤーの選び方とおすすめについて徹底解説!

②ミドルレイヤー

ソフトシェルやフリースなど、ベースレイヤーの上に着る中間着のことです。防寒性と保温性があり、シーンを問わず活躍。ベースレイヤーで逃した汗を放出するための、通気性と速乾性も求められます。

そのため、速乾性が高いポリエステルを用いている商品が多い傾向にあります。ポリエステルなどの化学繊維なら、防寒性を保ちつつ、ドライな使用感が持続するでしょう。

③アウターレイヤー

強い風や雨から身を守る、一番外側に羽織る装備です。防寒性や防水性などが必要になります。おすすめの素材は、さまざまな面で性能が高い、化学繊維のゴアテックス。

高い防水性に加え、水分を外に逃がす透湿性にすぐれているのが特長です。さらに、防風性が高いのも魅力です。汗をかいても快適に登山ができるでしょう。

ベースレイヤー・ミドルレイヤーの上から着るので、余裕をもったサイズ選びが大切。なお、アウターレイヤーはレインウェアで代用が可能です。

標高に合わせてレイヤリングを変えるのがポイント

気温が高い日の登山 レイヤリング

気温が高い日の登山をする際は、標高に合わせてレイヤリングを変える必要があります。標高が100m上がるにつれ、気温が約0.6℃下がるからです。熱中症や汗冷えを防ぐために、山の環境に適した装備を選びましょう。

低山のレイヤリング|汗対策を重視

気温が高い日の登山 レイヤリング

標高が1,000m未満の低山では、汗対策を重視したレイヤリングが必要です。気温は地上とほとんど変わらず、気温が高い日は30℃以上の日も少なくありません。そのなかで登山をすれば、大量の汗をかきすぎて、体調を崩してしまう可能性があるからです。

登山中はベースレイヤーで行動するのがおすすめですが、肌を露出すると虫に刺される場合があるので要注意。半袖のベースレイヤーとアームカバーを併用すれば、紫外線や虫の対策をしながら登山ができるでしょう。

また、接触冷感素材のものを選ぶと、汗をかいても冷涼感を得られます。

高山のレイヤリング|寒さ対策を重視

気温が高い日の登山 レイヤリング

標高が2,000m以上の高山は、夏でも冬のように寒くなる場合があるため、保温力のあるベースレイヤーを選ぶのがポイント。高山は紫外線が強いので、日焼けを防げる長袖がおすすめです。

また、汗冷えをすると低体温症になる可能性があるため、汗を素早く放出する素材と、温度調節しやすいミドルレイヤーの使い分けが大事になります。

気温が高い日の登山は、素材選びとレイヤリングの調節が大切です。ウール・化学繊維・ハイブリッドのなかで、自分に合った素材のウェアを選ぶことで、快適に登山ができます。また、標高に合わせて、ベースレイヤー・ミドルレイヤー・アウターレイヤーを適切に組み合わせられれば、汗対策や寒さ対策になり、リスク回避にもつながります。今回の記事を参考にして、環境に合わせた服装で登山をしましょう。

 

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。