オフショアとオンショアの違い
サーフィンをするうえで、コンディションに大きく影響を与えるのが風です。たとえよいうねりが入ってきたとしても、風の良し悪しで、まったく違った波の表情になるでしょう。
海上で風が発生する原因は、おもに2つあります。まずは気圧配置によって生まれる風。天気図でもよく目にしますよね。もうひとつは、夜と昼の温度差によって、海岸付近で生まれる海陸風です。
サーフィンでは、風向きによって「オフショア」や「オンショア」などと表現しますが、それぞれの違いを知っておくことが大切ですよ。
オフショアとは
オフショアとは、「陸から海へ向かって吹く風」のコンディションのことです。陸の気温が下がるときに、発生しやすいのが特徴。そのため、海岸付近では早朝や夕方の遅い時間帯になると、オフショアが吹くことが多いです。
オンショアとは
オンショアは、オフショアとは反対に、「海から陸へ向かって吹く風」のコンディションです。陸の気温が、昼間に上昇するときに発生します。天気のよい日などは、お昼前後にオンショアが吹くことが多いですよ。
なお、日本海側では、冬シーズンにオンショアコンディションが増えます。なぜなら、冬の季節風でもある北西風が強まるから。エリアによって違いがあることも、覚えておいてくださいね。
ほかにも、「サイドショア」と呼ばれる風もあり、吹く方向によって風の呼び名が変わります。サーフィンの風については、こちらの記事も参考にしてみてください。
サーフィンに役立つ風についての用語と知識
オフショアがサーファーに好まれる理由
オフショアがサーファーに好まれる理由は、海面をきれいに整えてくれるからです。
波がきれいな状態だと滑りやすく、波のブレイクも予測しやすいので、気持ちよく乗れるでしょう。サーファーが朝早くから海に入るのは、その時間帯が比較的オフショアになりやすいためです。
サーファー同士の会話では、海面が鏡のように整えられている状態を「面ツル」や「グラッシー」と表現することもありますよ。
夜明けが早い夏シーズンの前後には、オフショアを楽しむために、仕事前の早朝にサーフィンをする方も。オフショアのコンディションは、それほどまでにサーファー達を魅了するのでしょう。
初心者におすすめのコンディション
初心者サーファーに最も適したコンディションは、波が小振りで練習しやすいサイズであること。そして、弱いオフショアが吹いている状態です。
ただし、よいコンディションでは、ほかのサーファーが多くなり、ポイントが混雑することも。波の競争率が上がり、サーファー同士が接触するリスクも高まるでしょう。
ポイントが混雑しているときは、多少風向きが悪くても、オンショアの空いているポイントで練習するのがおすすめです。その日の波や風、ほかのサーファーの動向を見極めて、自分の力量にあったポイント選びを心掛けましょう。
また、ポイントによっては、特定の風向きを軽減する地形があります。よいコンディションに巡り合えるコツは、ホームポイント界隈の特徴を把握しておくことですよ。
初心者におすすめできないコンディション
オフショアやオンショアどちらの場合でも、風が強くなりすぎると、初心者には不向きです。
たとえば、オフショアが強くなりすぎると、波の斜面をうまく滑り降りるのが難しいでしょう。また、波をキャッチする際に、オフショアで巻き上げられた水しぶきで視界が悪くなることも。
逆にオンショアが強まると、海面が大きく乱れて、波が変則的になります。また、強いオンショアだけでなく、波数も多いハードコンディションもおすすめできません。
サーフィンを始めたばかりの方は、その日の風速と風向を注視して、無理のないように楽しんでくださいね。
リアルタイムの風速・風向をチェックしよう
サーフィンにおいて、風向・風速の情報を知ることは、とても重要であることをお伝えしました。最後に、風の情報の調べ方について紹介します。
風・波の概況を把握するには、波情報アプリが便利です。変化しやすい海上の風については、海上保安庁が提供している「海の安全情報」もおすすめですよ。
とくに、朝と昼の温度差があるような季節は、風向・風速が刻々と変化します。日頃から、ホームポイント界隈の風の変化について、チェックしておくとよいでしょう。コンディションを予測しやすくなり、サーフィンの上達に役立つかもしれません。
サーフィンに便利なアプリについては、こちらも参考にしてくださいね。
サーフィンにも便利なアプリ!現役サーファーも愛用するアプリとは?!
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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