①山岳地帯に咲き誇るアケボノツツジ!祖母山(そぼさん)|大分県・宮崎県
大分県と宮崎県の境に位置する山です。深掘りして見ていきましょう。
祖母山はどんな山?
祖母連山の主峰で、宮崎県の最高峰です。切り立つ岩壁と原生林が自然のまま残る、日本百名山のひとつ。広大な国定公園のなかにあり、野生動物や植物の宝庫といわれています。
また、古くから信仰の対象としてあがめられている山です。神の山ともいわれ、祖母嶽伝説(そぼたけでんせつ)や龍駒伝説(りょうくでんせつ)など、数多くの伝説が残っていますよ。山頂には、神武天皇の祖母である、豊玉姫がまつられている祠(ほこら)もあります。
登山コースは多様。沢や渓谷もあるため、さわやかな春の登山が楽しめます。天気がよければ、山頂では360度の大パノラマが広がり、阿蘇山や九重山などの名峰が望めますよ。
祖母山で見られる春の花
淡いピンクのアケボノツツジが咲き誇ります。アケボノツツジの生育地は、標高1,000m以上の強風が吹く場所です。春とはいえ、風が強いと寒い場合があるので、防寒着を忘れずに持参しましょう。
どのような防寒着がよいかわからない人は、下記の記事を参考にしてくださいね。
エリア | 大分県・宮崎県 |
アケボノツツジの見頃 | 4月下旬~5月上旬 |
おすすめコース | 神原登山口コース |
コースタイム | 約6時間30分 |
標高 | 1,756m |
アクセス | 電車:JR「豊後竹田駅」下車→竹田市バス路線総合案内「カモシカ号・ユネスココース」(要予約)で、祖母山登山口(神原)まで約40分
車:中九州横断道路「竹田IC」から神原登山口駐車場まで約40分 |
②ミヤマキリシマの絶景!平治岳(ひいじだけ)|大分県
大分県九重町にある平治岳は、四季をとおして登山客を魅了しています。
平治岳はどんな山?
標高1,700m級の山々が連なる、九重連山のひとつです。複数の登山コースがありますが、日帰り登山なら男池登山コースがおすすめ。お花畑だけでなく、日本名水百選のひとつに選ばれた「男池(おいけ)」の湧水群や、「かくし水」なども堪能できます。
日程に余裕があれば、長者原コースから登り、法華院温泉山荘でゆっくり1泊するのもよいでしょう。晴れた日には、九重連山や最高峰の中岳、由布岳などの山々が広がる絶景を見渡せますよ。
平治岳で見られる春の花
平治岳で咲く花のなかでも、ミヤマキリシマの群生はひときわ美しく、その華やかさに目を奪われます。山一面がピンクに染まる光景は圧巻です。大戸越(うとんごし)からは、群生のなかを歩いて山頂まで行けるので、きっと心が躍りますよ。
花が咲く時期は、多くの登山客が訪れます。とくに土日祝日は混雑するため、余裕をもった登山計画をたてましょう。
エリア | 大分県 |
ミヤマキリシマの見頃 | 5月下旬~6月中旬 |
おすすめコース | 男池登山口コース |
コースタイム | 約4時間30分 |
標高 | 1,642m |
アクセス | 車:九州自動車道「九重IC」から「男池駐車場」まで約35分 |
③白く可憐なヒコサンヒメシャラ!英彦山(ひこさん)|福岡県・大分県
日本百景のひとつに選出されており、春に訪れたい山としても見逃せません。
英彦山はどんな山?
日本三大修験道のひとつで、古くから霊場とされています。そのため、各コースには英彦山神宮や、趣のある祠(ほこら)が点在しており、見どころが豊富です。
登山道や英彦山神宮までの石段は、歩きやすいよう整備されています。また、英彦山スロープカーで気軽に登れるのも魅力ですよ。
山頂は、南岳・中岳・北岳の三峰からなっており、最高峰は南岳です。中岳には、ベンチやトイレがあるので、ゆっくり休憩できるでしょう。
英彦山で見られる春の花
4月中旬〜5月初旬には、英彦山花園で約5,000株のシャクナゲが開花。5月下旬からは、ヒコサンヒメシャラが見頃をむかえます。
6月に入ると、オオヤマレンゲやベニドウダンがシーズンに突入。ヒコサンヒメシャラとともに、英彦山の三名花といわれています。時期が合えば、3つの花を同時に楽しめるでしょう。
エリア | 福岡県・大分県 |
ヒコサンヒメシャラの見頃 | 5月下旬~6月中旬 |
おすすめコース | 表参道コース(中岳ピストン) |
コースタイム | 約3時間 |
標高 | 1,199m |
アクセス | 英彦山神宮「交通のご案内」 |
④ヤクシマシャクナゲの桃源郷!宮之浦岳(みやのうらだけ)|鹿児島県・屋久島
屋久島の中央部にある山です。屋久島といえば、世界遺産。一度は訪れてみたい山ですね。
宮之浦岳はどんな山?
日本百名山のひとつで、植物や動物が自然のまま残る、神秘的な山です。
九州最高峰の山頂では、360度の壮大な景色が楽しめます。天候に恵まれれば、海と島が織りなす景色と、笹原と花崗岩(かこうがん)の生命力あふれる風景を一望できますよ。
体力に自信がある人なら、日帰り登山も可能。ただし、どのコースも距離が長いため、山中で1泊するのがおすすめです。
また、ハイシーズンは混雑します。避難小屋に宿泊できない場合もあるため、テントを必ず持って行きましょう。下記の記事を参考に、準備を整えてくださいね。
屋久島では、ガイドつきのツアーが数多く実施されています。登山の経験が浅くて不安な人は、ツアーを利用しましょう。
宮之浦岳で見られる春の花
屋久島の固有植物である、ヤクシマシャクナゲが観察できます。つぼみは赤く、開花とともにピンクから白へと色づくのが特徴です。山を彩る色鮮やかなグラデーションは、まるで桃源郷のようですよ。
宮之浦岳周辺や、永田岳〜鹿之沢小屋周辺でよく見られるので、チェックしてみてくださいね。
エリア | 鹿児島県・屋久島 |
ヤクシマシャクナゲの見頃 | 5月下旬~6月上旬 |
おすすめコース | 宮之浦岳〜永田岳コース |
コースタイム | 1泊2日 |
標高 | 1,936m |
アクセス | 鹿児島県観光サイト かごしまの旅「宮之浦岳(ミヤノウラダケ)」 |
ライター
yuki
幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。