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2月27・28日にロッテアライリゾートにて行われた、FREERIDE WORLD QUALIFIER3*の密着取材第3弾。前回の大会当日編では競技の流れなど当日の様子についてお伝えしました。FWQの大会は、事務局スタッフと多くのボランティア、現場となるスキー場の関係者の手により運営されています。今回はそんな大会を支える人たちについてお伝えします。
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華やかな大会の裏側とは

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FREERIDE WORLD QUALIFIER(以下FWQ)の開催には多くのスタッフが関わっています。スタッフと言っても各カテゴリーの専門スタッフやボランティアの方など役職はさまざまです。

TOYO TIRES FWT大会期間中、現場で運営に関わるスタッフからまだ雪のない準備期間から早期に携わるスタッフの方々。
時期を問わず1年を通し大勢の手により支えられ、プレーヤーファースト・セーフティーファーストで大会は開催されます。

それでは今回密着したFWQ3*ロッテアライリゾート大会におけるスタッフを役割ごとにご紹介します。

スターター

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スタートゲートにはスタータースタッフがおり、出走前に選手がスタート地点に到着しているかの点呼や、A ・B・Cのどの地点からドロップするか聞き取りをします。(大会によってはドロップ地点が1ヶ所の場合もあります)

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ドロップ地点がわかると、すぐに無線で各スタッフに連絡。
それによりジャッジは選手がどのあたりから滑ってくるかが分かります。
スタート前の選手の緊張をほぐすためにハイタッチで出迎えたりと場を和ませてくれるムードです。

安全管理/運営マネジメントチーム

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TOYO TIRES FWTスタートゲートから一番離れたC地点の端にもスタッフがおり、選手を見守ります。
下からでは分かりづらい状況も、すぐに無線で連絡する事が可能です。

FWT JAPAN SERIES 2022では、すべての大会で選手に向けた参加必須の雪上セーフティーワークショップを実施しており、アバランチギアメーカーのK2ジャパンが講師としてBCAアドバイザーを派遣してその運営を行っています。
長野県白馬に拠点を置くエヴァーグリーンはK2アンバサダーでもあり、今回のアライ大会ではそのワークショップの運営も担っていました。
長年の知識・経験を踏まえ、天気・雪面状況など実際のコンディションを見極め、安全に開催できるよう管理されています。

エヴァーグリーンオフィシャルサイト

撮影隊

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FWQの滑走の様子はプロのフィルマーやカメラマンにより撮影されていました。
多くの機材を背負い撮影ポイントまで滑り降り、選手たちが滑走するのをカメラを構えて待ちます。

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会場にはドローンが飛び、選手の迫力ある滑りを空撮。
バーンの中程にあるツリーの中にも撮影チームの一人がカメラを構えて最高のライティングの瞬間を待ち構えます。

また、撮影チームのメンバーとしてプロのスキーヤー・スノーボーダーと長年に渡り国内最高峰のフィルムプロダクションズとして活動し続けて来たHeart Filmsのフィルマーも参加。
プロの手によって撮影されるのも、選手の楽しみではないでしょうか。

Heart Filmsオフィシャルサイト

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ジャッジエリアの奥でもカメラマンが待機。最高の瞬間をおさめてくれていました。

撮影された写真・ムービーは大会公式インスタグラム・Heart Filmsオフィシャルインスタグラムにもアップされています。

FREERIDE WORLD TOUR JAPAN 公式インスタグラム
Heart Filmsオフィシャルインスタグラム

 

パトロール・コース管理

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もしもの事態に備え、スタートエリアには常時2~4名ほどのパトロール隊が待機。
怪我をしてしまった選手が出てしまった場合、迅速な対応にて救護に駆けつけます。

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ロッテアライリゾートではパトロールの他に、アバランチフォーキャスターという雪や気象情報から雪崩の危険性を判断し、その危険性を低減化してスキーエリアの安全性を保つ専門の部署があり、コースの管理を行なっています。
本大会の開催フェイス(大会会場)も彼らの判断を仰ぎ決定します。

 

ジャッジ

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フィニッシュラインから少し下った斜面が一望できる場所に、ジャッジエリアがあります。
ジャッジはスキー・スノーボードともに各3名ずつ。スキーヤーが滑走してる際はスキージャッジが、スノーボーダーが滑走してる際はスノーボードジャッジが選手の滑りをジャッジします。

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採点方法は各ジャッジの持ち点100点を満点として採点します。
トリックやエアのダイナミックさや正確さ、流れるようなライン取りだったか、基礎的な滑走技術が伴っているかなど、個々のジャッジペーパーに全選手のひとつひとつの動きや加点減点などをメモしていきます。
それをもとに集計し順位がでます。
表彰式の後にはジャッジに質問できる時間も設けられており、アドバイスをもらうこともできます。

 

運営事務局スタッフ

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運営スタッフ無くしては始まりません。大会開催地の選定・雪のない時期からの計画。
大会期間中の準備・段取り。各スタッフへの指示や取りまとめ。
自然相手だけにすべてのことが予定通りに行くわけではありません。

時には直前での変更、スケジュールの組み直し。イレギュラーなことがいつ起こるか分かりません。
そういった時でもプレーヤーファースト・セーフティーファーストで各専門スタッフと話し合いを重ね、いかによいコンディションで開催できるかをジャッジします。

大勢のスタッフにより安全に行われたFWQ

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会場の設営や撤収などは関係スタッフ総出で行われ、大会が終了すると元のスキー場へと戻ります。

その後、室内にてジャッジの集計が行われ、表彰式への準備が行われます。
専門スタッフとの総括ミーティングもこの場で開催され、反省点など次へとつながる話し合いが行われます。

そして今シーズンのコンペティションが終わると、全国各地から集まったスタッフは山を降り、また来シーズンへ向けて新たなスタートが始まります。

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FWT JAPAN SERIES公式サイト公式サイト

選手にもドラマがあり、裏側にもドキュメンタリーがある。簡単に挙げただけでもこれだけの役職があり、すべてのスタッフをあげれば映画のエンドロールのようになるのではないでしょうか。持ち場は違えど、大会に熱い思いを寄せるプロフェッショナル集団。だれ一人欠けても成り立たない、そんな裏側を垣間見ることができました。間近で取材させていただいた取材班も胸が熱くなるものがありました。次回からは大会のキーマンとなる方々のお話を、インタビュー形式にてご紹介します。

ライター

Yoco

山岳部出身の父のもとに生まれ、自然を相手に楽しむ事が日常的な幼少期を過ごす。学生時代は雪なし県ザウス育ちの環境で競技スキーに没頭し、気がつけばアウトドアスポーツ業界での勤務歴は20年程に。ギアやカルチャーに対する興味は尽きることなくスキー&スノーボード、バックカントリー、登山、SUP、キャンプなど野外での活動がライフワークとなりマルチに活躍中。最近ではスケートボードや映像制作にも奮闘中。