カヌー・カヤック用パドリングウェアとは?
カヌー・カヤック用の服装のことを一般的にパドリングウェアと言います。ここではパドリングウェアにはどんなものがあるのかについて説明します。
カヌー・カヤック用パドリングウェア①パドリングジャケット
パドリングジャケットはアウターとして着るジャケットで、この上にライフジャケットをつけます。
防水性にすぐれ、沈脱しても服の中に水が流入するのを防ぎます。冬や水温が低い時に着ると低体温症などから身体を守ってくれます。
カヌー・カヤック用パドリングウェア②パドリングパンツ
パドリングジャケットと同様、ボトムのアウターとして着用するパドリングウェアで、防水性に優れ、服の中がぬれるのを防いでくれます。
立体縫製が施されたデザインのものは動きやすくおすすめです。
カヌー・カヤック用パドリングウェア③パドリングタイツ・ジョン
伸縮性に優れたウェアで、とても動きやすく、カヤックの中で足を曲げても窮屈にはなりません。
水中に出た場合もクッション性のある素材なので、岩などから肌を守ってくれます。あまりに高温な時でなければ通年着ることをおすすめします。
タイツは下半身のみで、ジョンはタイツと袖なしのトップが繋がったようなスタイルです。
カヌー・カヤック用パドリングウェア④ラッシュガード(夏)
通年であればインナーとして使われるラッシュガードですが、真夏の水温が高い時期なら、ラッシュガードだけでもOK。
ポリエステル・ナイロンといった化繊を用いた素材で、速乾性・伸縮性があるので体温の低下を防ぐとともに、動きやすいので夏のウォータースポーツによく用いられます。
カヌー・カヤック用パドリングウェア⑤ドライスーツ(冬)
非常に気密性が高く保温性が高いため、冬のカヌー・カヤックで使用されます。真冬のカヌー・カヤックは初心者には困難なため、最初は春〜初秋にかけて行うようにしましょう。
カヌー・カヤック用パドリングギアはどんなものがある?
カヌー・カヤック用の道具や装備のことを一般的にパドリングギアと言います。どんなパドリングギアがあるのかを紹介します。
カヌー・カヤック用パドリングギア①ヘルメット
沈脱した時などに、頭部を岩にぶつけた際に、保護するためのギアです。ヘルメットはウォータースポーツに適した、水抜きがあるものを使うようにしましょう。
カヌー・カヤック用パドリングギア②ライフジャケット
カヌー・カヤックに限らずウォータースポーツを行う際に着用するギアです。水中に投げ出された際に体を浮かせて命を守ります。正しく着用して思わぬ事故から身を守りましょう。
ライフジャケットについては、パドリングギアの選びかたの箇所で後述します。
カヌー・カヤック用パドリングギア③シューズ
川底や河原は石やとがったものが多いのでケガをしやすい場所。水の中でも平気なアクアシューズをはきましょう。かかとのないビーチサンダルは脱げてしまうのでNGです。
カヌー・カヤック用パドリングギア④グローブ
パドリングになれないうちは素手だと手がマメだらけに。また、岩や流木で手をケガする恐れがあります。初心者はとくにグローブを着用した方がベターです。
カヌー・カヤック用パドリングウェアの選びかた
カヌー・カヤック用パドリングウェアを選ぶ際のポイントを解説します。
パドリングウェアの選びかた①レイヤード
レイヤードとは重ね着のこと。パドリングウェアのレイヤードはより機能面に重きを置いています。
レイヤードはアンダーウェア→アウターウェアと2層を基本に、水温に応じて間にミドルウェアをはさんでコーディネートするといいでしょう。
アンダーウェアには体温を保持するために速乾性にすぐれ、体を動かしやすい柔軟な素材でできたラッシュガードがおすすめ。
ミドルウェアには空気を含んで断熱効果のあるフリースを、そしてアウターウェアにはドライジャケットとネオプレンのパドリングタイツ・ジョン+ドライパンツなどがいいでしょう。
パドリングウェアの選びかた②季節を考える
レイヤードを考える服装とはいえ、季節や気温・水温に適したものを身につけましょう。後述するおすすめコーデでは季節ごとに紹介していますので参考にしてください。
パドリングウェアの選びかた③素材
①②のポイントを見てきましたが、パドリングウェアでは体温の保持と動きやすさが重要になってきます。パドリングウェアで採用される素材も、この機能を満たしたものが多いのです。
パドリングタイツ・ジョンなどは、ネオプレンというストレッチ性の高いゴム素材が使用されているものがおすすめ。
パドリングジャケットはドライテックのような、防水撥水にすぐれ、透湿性にぐれた素材なら安全かつ快適にカヤック・カヌーをたのしめるでしょう。
このように、ウェアの素材は機能性の高いものが年々増えてきています。
カヌー・カヤック用パドリングギアの選びかた
カヌー・カヤック用パドリングギアを選ぶ際のポイントを解説します。
パドリングギアの選びかた①安全性
ギアの機能としていちばん重要なポイントです。ライフジャケットの中の浮力体はきちんと浮いてくれるか?
ベルトは外れないか?ヘルメットなら衝撃にちゃんと耐えうる素材か?など、いざというときに自分の身を守ってくれるかチェックしましょう。
また、ギアはウォータースポーツに適したものを使用する事も大事。ヘルメットなどは水抜き用の穴が空いている専用のものを使用しないと、中に水がたまり思わぬ事故に繋がる危険性があります。
パドリングギアの選びかた②故障・劣化がないか
ギアも経年変化とともに劣化していきます。とくに、パドリングギアは水の中で使うものなので使用後そのままにしていると劣化が進行します。
使用後は掃除をし、きちんとかわかしてメンテナンスをすることで長持ちします。
パドリングギアの選びかた③サイズ
ギアは自分の体にフィットしたものを使用しましょう。ライフジャケット、ヘルメットのベルトが緩んでいたりすると、沈脱した際に脱げてしまいます。
とくに、子どもは体が小さいのでフィッティングは念入りに。ベルトをしっかり締めて、ライフジャケットなら後ろから引っ張って脱げたりしないか確認しましょう。
おすすめの服装・パドリングコーデ例を紹介
季節ごとにどんな服装をすればよいのか、パドリングコーデの例とおすすめのパドリングウェアを紹介します。
夏用パドリングコーデ例
アンダーウェア | アウターウェア | |
上半身 | ラッシュガード | 半袖パドリングジャケット(必要に応じて) |
下半身 | ショートパンツ | なし |
真夏の水温が高い時期のコーディネートです。ラッシュガードとショートパンツは、パドリングウェアでもかなり軽装なスタイル。
このコーディネートをベースに、アウターに半袖のパドリングジャケットを着用すれば水の流入を防げるのでより安全です。
リップカール 半袖 ラッシュガード
サーフィンブランドのリップカールから発売されている、半袖のラッシュガードです。吸汗速乾のドライ繊維なのでインナーには最適です。また、UVカット素材で、アウトドアスポーツにはピッタリです。
春・秋用パドリングコーデ例
アンダーウェア | アウターウェア | |
上半身 | ネオプレンジャケット | パドリングジャケット |
下半身 | パドリングタイツ・ジョン | ショートパンツ |
春・秋にかけては、気温が穏やかで天気のいい日が多く、カヤック・カヌー日和です。
しかし、過ごしやすい気温でも、水温は思いのほか低い時期でもあるので、体温の保持に注視したコーディネートにしましょう。
アンダーウェアには保温性と柔軟性に富んだネオプレン素材のものがおすすめです。
MORGEN SKY ウェットスーツ ロングパンツ
柔軟で耐久性のあるネオプレンのロングパンツ。保温性に優れていながら、透湿性もあるのでムレません。岩などから体を守ってくれます。
冬用パドリングコーデ例
アンダーウェア | ミドルウェア | アウターウェア | |
上半身 | ラッシュガード/パドリングジョン | フリース | ドライジャケット/ドライスーツ |
下半身 | パドリングタイツ・ジョン | なし | ドライパンツ |
上級者には真冬のカヤック・カヌーも人気です。真冬の際のパドリングウェアはより保温性の高いコーディネートをして、低体温症の危険から身を守る必要があります。
もし行う場合は、完全防水のドライジャケット・パンツまたはドライスーツと、ミドルウェアも活用しフル装備でのぞみましょう。
高階救命器具 ブルーストーム BSJ-RV104 ハイドライトドライトップ ネイビー/M
透湿・防水にすぐれたドライスーツです。縫製部分を極力少なくすることで、水の流入を防ぐ工夫がされています。
立体裁断なのでパドリングの際の動きを阻害しません。長時間の着用でも不快にはなりません。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。