管理釣り場には守らなければいけないルールや配慮すべきマナーがあります。施設により細かく決められていることもありますが、基本は一緒。管理釣り場のルールやマナーをレギュレーション(規則)といいます。今回は代表的なレギュレーションをお伝えします。

ルアーやフライのルール

初心者のうちは、こんなにたくさんのルール覚えられない!ルールだらけで敷居が高い!と感じるかもしれませんが、基本的には以下の3つの可能性があるものを使わなければいいだけです。

  1. 水質を悪化させるもの
  2. 魚を傷つけるもの
  3. 釣れ過ぎるもの

また、ラインが切れてしまい、ルアーが対岸の人に当たってケガをしてしまう恐れがあるので、ルアーのサイズを制限している釣り場もあります。

バーブレスフックを使用する

釣り針には通常ハリの先に、かかった魚が簡単に外れないよう、バーブ(かえし)が付いています。

持ち帰る魚以外は原則リリースする管理釣り場では、バーブのないバーブレスフックの使用が大前提です。

これは、魚を必要以上に傷つけないということのほかに、近くの釣り人に万が一引っ掛けてしまったときや、自らフックを指に刺してしまったとき、バーブが付いているとなかなか外すのが難しく、大けがをする恐れがあるためです。

管理釣り場で販売しているルアーやフライは基本的にバーブレスですが、他のお店で購入したものでバーブが付いている場合は、事前にペンチで潰してください。

現場でバーブが付いていることに気付いた場合は、魚の口からルアーやフライを外すときに使うフォーセップで潰せば大丈夫です。

また、ルアーのフックには先が3つに分かれているトリプルフックがありますが、これもほとんどの釣り場でNG。

確かにトリプルフックのほうがヒット率は上がるかもしれませんが、魚を傷つけてしまうので、必ずシングルフックを使用してください。

禁止されているルアー・フライ

管理釣り場 ルール&マナー

ワーム(ミミズのような柔らかいルアー)は、切れたワームを魚が食べてしまったり、水質を汚染する可能性があるため、禁止されているところが多いです。

ペレット型のルアーやエッグフライ、また、トレーラー、ドロッパーなどのシステムも禁止されているところがほとんど。

禁止されてなくても、あまりにも釣れすぎるため、他の釣り人からは反則と思われるので使わないほうがいいでしょう。

 

☆ペレット・・・管理釣り場や養殖所で魚に与えられるエサのこと。

☆エッグフライ・・・イクラを模したフライ。

☆トレーラー・・・ルアーのフックにさらにルアーを付けること。

☆ドロッパー・・・ウェットフライの手前にもう1つウェットフライを付けるシステム。ドライフライの後ろにニンフを付けるドライドロッパーもある。

 

魚の扱いについてのルール

管理釣り場 ルール&マナー

ランディングネットはラバーネットを

管理釣り場では、ラバーのランディングネット(魚を取り込むときの網)の使用を義務づけているところもあります。

渓流などで使うランディングネットは、通常糸が編まれて作られていて、ウロコのデリケートなトラウトにダメージを与えやすいのです。

また、ラバーならネットの中で魚が暴れても絡みにくく、フックがネットに刺さってもすぐ取れます。

ラバーネットを持っていない場合は、管理釣り場で貸し出しをしているところもありますよ。

リリースについて

魚をリリースするときは、水中でフックを外すようにし、魚の体になるべく触らないのが基本です。

間違っても魚を陸に引きずり上げ、押さえつけることはしないように。

とは言っても、初心者でいきなり魚に触らず上手くフックを外すのは至難の業です。

魚に触らなければいけないときは、手を水に浸けて十分冷やしてから触るようにしてください。

魚にとって人間の手はものすごく熱く、そのまま握るとヤケドをして弱ってしまいます。

ルアーの場合は、魚をいちいちネットに入れずに、水中で素早く針を外せるリリーサーを使うと、魚の負担が少なくて済みます。

リリーサーを使いこなすのは一見難しそうですが、慣れれば楽に外せるようになりますよ。

記念に写真を撮るときなども必ず手を冷やして魚を持ち、素早く水中に戻してあげましょう。

リリースするときに、魚が気絶して横になって浮いてしまうときは、魚のしっぽの付け根を持ち、意識を取り戻すまで水中で支えてあげてください。

持ち帰り制限を守る

釣り場によって何匹持ち帰れるかは違いますが、だいたい1日券で10匹、半日券で5匹までという感じです。

それ以上持ち帰ろうとすると、追加料金がかかる場合があります。

あまり欲張らずに、自分の家で食べられる分だけ持ち帰り、あとはゲームとしてのフィッシングを楽しみましょう。

また、いったんフラシなどでキープした魚は再びリリースしないようにしてください。

 

場内のマナー

隣の人と適度に距離をとる

管理釣り場は、週末になるとたくさんの人で埋め尽くされ、かなり隣の人との距離が近くなってしまうことがあります。

混雑時は仕方ないとはいえ、ラインが絡んだりしてトラブルになりますので、空いているときは十分に距離をとりましょう。

特に初心者のうちは上手くキャスト(投げること)ができないので、ラインを隣の人のラインにクロスさせないように注意してください。

場所を独り占めしない

管理釣り場では、釣れる場所と釣れない場所がはっきりしています。

季節や状況によってその場所は変わりますが、調子がいいときは1投1匹くらいの勢いで釣れまくるときも。

全く釣れてない場所にいる人としては、自分もあそこでやりたいなぁ…と、空くのを待っていたりするのですが、たまに、1日中そこで釣り続ける人もいます(笑)

本人は面白いかもしれませんが、やはり周りからは白い目で見られますので、ある程度のところで区切りをつけて、別の場所へ移動しましょう。

また、置き竿や椅子での場所取りも禁止です。

サングラス・帽子を着用し、露出は控える

場内はルアーやフライが飛び交っていますので、引っかかってケガをしないよう、サングラスや帽子を着用し、なるべく肌を露出しないようにしましょう。

通路が狭い場所で釣り人の後ろを歩くときは、キャストしていないタイミングを見計らうか、「通りますよ~」と声をかけながら通るようにするといいですよ。

その他のマナー

やっと魚が釣れて叫びたいほど嬉しい気持ちは分かりますが、大声を出したり騒いだりすることはマナー違反です。

魚を警戒させてしまいますし、他の釣り人の迷惑になります。

また、釣り糸やパッケージなどのゴミは原則持ち帰ってください。

タバコは野外なので吸ってもOKでしょ?と思われるかもしれませんが、だいたい場内は禁煙で、喫煙所が設けられているので、マナーを守って吸いましょう。

たくさんルールを挙げてきましたが、魚に優しい釣り方をすることと、周りの釣り人に配慮するということを頭に入れておけば大丈夫。各施設のレギュレーションは、公式のHPで確認できるので、事前にチェックしておきましょう。分からないことがあれば、電話で聞いておけば安心ですよ。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。