≫ 「飯盒炊爨でおすすめの飯盒25選」をすぐに見たい方はこちら
飯盒炊爨(はんごうすいさん)とは?
飯盒炊爨とは、飯盒を使って米を炊くことです。飯盒は「メスキット」ともよばれ、元々は、ヨーロッパの軍隊で携帯用の食器や調理器具として広く使われていました。
日本には明治時代に伝来し、米を食べる文化のある国として炊飯機能が加わるなどの独自の進化を遂げました。現在も、飯盒は自衛隊の装備品として活躍しています。
飯盒を使うと屋外でも手軽にご飯が炊けるため、キャンプやBBQなどで食事を作る際には欠かせません。飯盒炊爨は炊飯器で米を炊くのに比べて手間はかかりますが、高温でふっくらと炊き上がるのが魅力です。
「飯盒炊爨」と「飯盒炊飯」の違い
飯盒炊爨と飯盒炊飯は、どちらも飯盒を使って米を炊くことを指す言葉です。両者に明確な意味の違いはありませんが、飯盒炊爨には米を炊くだけでなく、飯盒を使って肉や魚を調理することも含まれます。
飯盒炊爨のほうがより正確な言葉ではあるものの、「炊爨」は漢字が難しいこともあり、近年は飯盒炊飯とよばれることも増えています。
関連記事:飯盒での最適な炊飯時間とキャンプで美味いご飯の炊き方
【兵式】飯盒炊爨でおすすめの飯盒5選
みなさんが飯盒と聞いてイメージするのは、こちらの「兵式」とよばれる形状ではないでしょうか。
兵式飯盒は古くから使われているクラシックなタイプで、そら豆のような特徴的な形をしています。
複数の飯盒を並べて炊飯するときに場所を取りにくいうえ、かさばらずに収納しやすいのがメリットです。また凹んでいる部分をリュックサックに沿わせて括り付けられます。
ここからは、飯盒炊爨におすすめの人気の兵式飯盒を5つご紹介します。
オオイ金属「兵式飯盒4合炊き」
オオイ金属「兵式飯盒4合炊き」は、ツヤのあるボディが印象的な日本製の兵式飯盒です。基本の4合炊きタイプです。
アルミニウム製で、内側には酸化による黒ずみを抑えるアルマイト加工が施されています。本体の中央部分に革通しがついているため、リュックサックに固定して持ち運べます。
初心者向けのシンプルで使いやすい飯盒を選びたい方や、リーズナブルな価格の飯盒を探している方におすすめします。
ロゴス「ハンドル付ハンゴウ」
ロゴスの「ハンドル付ハンゴウ」は、蓋の部分にハンドルがついているタイプの兵式飯盒です。アルミニウム製の4合炊きです。
蓋の部分を裏返しにしてハンドルを持つとフライパンとしても活用できます。本体を鍋としても使えるため、これひとつでさまざまな料理を作れるでしょう。
アルマイト加工が内側に施されており、シーズニングの手間がかかりません。米を炊くだけでなくフライパンや鍋を使った料理も作りたい方におすすめです。
ムラコ「ライスクッカー」
ムラコ「ライスクッカー」は、蓋にブランドロゴが描かれたアルミニウム製の兵式飯盒です。4合炊きで、ブラックとグレーの2色展開です。
2合炊きと4合炊きの水量の目盛がついており、計量カップいらずでお米を炊けます。内側には、焦げがこびりつきにくいアルマイト加工が施されているため、お手入れも簡単です。
またオプションで揚げ物や蒸し料理に使えるクッキングメッシュや専用のまな板を取り付けられます。炊飯以外の調理もおこないたい方はあわせて購入するのがおすすめです。
キャプテンスタッグ「林間兵式ハンゴー4合炊き」
キャプテンスタッグ「林間兵式ハンゴー4合炊き」は、シンプルなデザインの兵式飯盒です。アルミニウム製で、耐久性の高いエポキシ樹脂塗装が外側に施されています。
中蓋が米2合を計量できる大きさであり、内側には2合炊きと4合炊きの水量の目盛がついています。計量カップいらずで、アウトドア初心者でも簡単に炊飯が可能です。
ベーシックな兵式飯盒を購入したい方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
ランドフィールド「チタン製飯ごう」
ランドフィールド「チタン製飯ごう」は、1人分の米を炊くのにちょうどよい300mLの飯盒と、煮込み料理や麺料理を作るのに便利な600mLの飯盒のセットです。2段に重ねてコンパクトに収納できます。
本体はチタンでできており、高い抗菌効果や保温効果が期待できるほか、約212gと非常に軽量です。保管や持ち運びに便利な収納袋もついています。
大きさの異なる飯盒のセットがほしい方や、使い勝手のよい飯盒を探している方におすすめです。
【丸型】飯盒炊爨でおすすめの飯盒5選
続いてチェックしたいのが、鍋のような見た目をしている丸型の飯盒です。丸型飯盒は熱が均一に伝わりやすく、初心者でもムラなくおいしいご飯を炊きやすいのが魅力です。
兵式飯盒よりも高さがあるため鍋として活用しやすいほか、パスタやラーメンなどの麺料理も作りやすいでしょう。凹凸のないフォルムなので洗うときに手間がかかりません。ただし収納時に場所をとってしまうのが唯一の難点です。
ここからは、飯盒炊爨におすすめの人気の丸型飯盒を5つご紹介します。
ロゴス「丸型ハンゴウ」
ロゴス「丸型ハンゴウ」は、アルミニウム製の丸型飯盒です。大容量の5合炊きで、米を炊くだけでなく大鍋としても使えます。
中蓋で米2.5合が測れるようになっているほか、内側には2.5合炊きと5合炊きの水量の目盛がついています。計量カップいらずで簡単に米を炊けるので、荷物を減らしたいときに便利です。
大人数でキャンプを楽しみたい方や、飯盒を活用してカレーや豚汁などの料理を作りたい方におすすめします。
キャプテンスタッグ「林間丸型ハンゴー4合炊き」
キャプテンスタッグ「林間丸型ハンゴー4合炊き」は、シンプルなデザインの4合炊き丸型飯盒です。アルミニウム製で、外側にはサビを防ぐエポキシ樹脂加工が施されています。
2合炊きと4合炊きの水量の目盛が内側についており、人数にあわせて米の量を手軽に調節できます。内側はアルマイト加工済みであるため、シーズニングなどのメンテナンスの手間がかかりません。
アウトドア初心者や上級キャンパーなど人を選ばずに使えるベーシックな丸型の飯盒です。
オオイ金属「飯盒 5合 アルミ」
オオイ金属「飯盒 5合 アルミ」は、2.0L・5合炊きの大きな丸型飯盒です。炊飯だけでなく、煮込み料理を作る際の鍋としても活用できます。
2.5合炊きと5合炊きの水量の目盛が内側についており計量の際に便利です。内側は、アルマイト加工が施されているため焦げがこびりつきにくく洗い物の手間がかかりません。シーズニングも不要で、開封後はすぐに使えます。
大型の飯盒を探している方にぴったりな、大人数のキャンプに好適な商品です。
前川金属「丸飯盒 4合炊き」
前川金属「丸飯盒 4合炊き」は、マットブラックのスタイリッシュな見た目が印象的な商品です。アルミニウム製の4合炊きです。
350gと軽量なので、持ち運ぶ際に負担がかかりにくいでしょう。持ち手部分が垂れ下がらずに固定できるため、調理中に持ち手が熱くなりにくいのもうれしいポイントです。
4合炊きのシンプルな丸型飯盒を探している方や、使い勝手のよい飯盒を購入したい方におすすめします。
チタンマニア「クッカー」
チタンマニア「クッカー」は、コンパクトサイズのクッカーが3つセットになった商品です。高さ・幅の異なる2種類の550mLクッカーと、幅13.5cm・700mLのクッカーが入っています。
頑丈でサビにくいチタン製素材なので、焚き火やガスバーナーの直火で使えます。持ち手部分は折りたたんで小さくスタッキングできるため、かさばらずに収納できるのもうれしいポイントです。
炊飯だけでなく幅広い調理にも活用できるクッカーを探している方やソロキャンパーの方にも向いています。
【角型(メスティン)】飯盒炊爨でおすすめの飯盒5選
取っ手のついたアルミ製の四角い飯盒を「メスティン」といいます。小型ながらこれひとつで炊飯・フライパン・鍋・蒸し器として活用できるため、ひとつ持っておくと便利なアイテムです。
熱伝導率が高く、時間がないときでも素早く料理が完成します。取っ手は折りたたんでコンパクトに収納できるうえ、ちょっとした小物入れとして荷物をまとめる役割も果たします。
ここからは、飯盒炊爨におすすめの人気のメスティン(角形飯盒)を5つご紹介します。
トランギア「ラージメスティン」
トランギア「ラージメスティン」は、熱伝導性の高い薄手のアルミニウムでできたメスティンです。工場で、一つひとつ職人の手によって作られています。
最大約3.5合まで米を炊けるので、大人数でキャンプをするときに便利です。別売りの専用メッシュトレイをあわせて購入すれば、肉まんや焼売などの蒸し料理も簡単に作れます。
大容量のメスティンがほしい方や、バーナーでもおいしく米が炊けるものを探している方におすすめの商品です。
キャプテンスタッグ「アルミ角型メスティン」
キャプテンスタッグ「アルミ角型メスティン」は、コンパクトストーブやガスバーナーの上で使えるアルミニウム製メスティンです。容量は1Lで、重さは185gと軽量です。
1合炊きの米の量と水量の目盛が内側についており、計量カップいらずで簡単に米を炊けます。ハンドル部分を折り畳めば食器や弁当箱としても活用できるでしょう。
持ち運びに便利な軽量でコンパクトな飯盒を探している方や、1合分の米を炊きたい方に適した商品です。
スケーター「メスティン」
スケーター「メスティン」は、容量850mLのミニサイズのメスティンです。ブラックカラーに英字のロゴが刻印されたスタイリッシュなデザインが魅力的です。
蓋の中央部分が高めに設計されており、中の具材の押し潰れを防げます。安定感のある大きめの持ち手がついているので、フライパンや鍋としても使いやすいでしょう。
見た目のおしゃれなメスティンを探している方や、調理のしやすさを重視したい方におすすめです。
フィールドア「メスティンアルミクッカー コーティングタイプ」
フィールドア「メスティンアルミクッカー コーティングタイプ」は、蓋の部分にロゴがデザインされたアルミニウム製メスティンです。オプションで、バット網とステンレス製のグリルプレートをつけられます。
コゲや汚れを防ぐノンスティック加工が表面に施されており、調理後の洗い物やお手入れがしやすいのが魅力です。
体に害を与えるといわれている有機フッ素化合物を使用していないため、表面加工がされたクッカーの安全性が気になる方でも安心して使えるでしょう。
洗い物やシーズニングの手間がかからないものを選びたい方にぴったりの商品です。
チタンマニア「メスティン」
チタンマニア「メスティン」は、調理時に便利な吹きこぼれ防止溝がついたチタン製のメスティンです。3合炊きができる大きめサイズです。
蒸し料理や燻製料理に使える専用の穴あきチタンパッドがついており、幅広いジャンルの料理を作れます。耐久性の高いチタン製でサビに強く、大きさの割に211gと軽量なのも魅力のひとつです。
焼く・煮るだけでなく、蒸す・燻すこともできるメスティンがほしい方や、大きめのメスティンを購入したい方におすすめします。
ソロキャンプや少人数での飯盒炊爨におすすめの飯盒10選
ソロキャンプや少人数でのバーベキューでは、軽量で持ち運びやすい小さめの飯盒がおすすめです。一般的な飯盒の大きさは4〜5合炊きですが、1人や少人数なら1〜2合炊きのもので十分でしょう。
ソロキャンプでは、かさばりにくく機能性の高いメスティンタイプが便利です。兵式飯盒や丸型飯盒のなかにも小さいサイズのものが販売されているので、使うシーンにあわせて適切なものを選びましょう。
ここからは、ソロキャンプや少人数でバーベキューをするときに使いやすい飯盒を10商品ご紹介します。
キャプテンスタッグ「アルミ角型クッカー」
キャプテンスタッグ「アルミ角型クッカー」は、コンパクトな1Lサイズの角形飯盒です。ブランドロゴが大きく刻印されたデザインが特徴的です。
底の厚さが0.8mmの薄手のアルミニウムを使用しており、料理に素早く火を通せます。内側には、米1合分を計量できる目盛がついており炊飯時に便利です。
コンパクトストーブや小型のガスバーナーでご飯を炊きたい方や、かさばりにくい小さめの飯盒を探している方に適しています。
トランギア「メスティン」
トランギア「メスティン」は、約1.8合の米を炊けるアルミニウム製のメスティンです。職人の手によって工場で製造されています。
熱伝導率が高いため、シングルバーナーでもムラなくご飯を炊きやすいのが魅力です。取っ手部分を折りたためばランチボックスとしても活用できるほか、持ち運ぶ際はバーナーや五徳などの小物も入れられます。
一人分のご飯を炊ければ十分という方や、軽くて使い勝手のよい飯盒を探している方におすすめの商品です。
ミリキャンプ「アウトドア炊飯」
ミリキャンプ「アウトドア炊飯」は、厚さ1.0mmの薄手のアルミニウム製メスティンです。165gと軽量で、2合分の米を炊けます。
凹凸の少ないフォルムで汚れが溜まりにくく、洗い物がしやすいのが魅力です。本体のほかに、調理に便利なバット網・持ち手用のカバー・専用の収納袋もセットでついています。
オプションのアイテムを購入する手間を省きたい方や、炊飯のほかにフライパンや蒸し器としても活用したい方におすすめします。
エバニュー「山岳飯盒弐型」
エバニュー「山岳飯盒弐型」は、自衛隊官給品として用いられている「戦闘飯盒2型」を山岳仕様にした商品です。アルミニウム製の兵式タイプで2合炊きです。
大きな取っ手が蓋についており、裏返しにすればフライパンとしても活用できます。持ち手部分は小さく折りたためるため、持ち運びや収納時に場所を取りません。
プロが使っている本格的な飯盒に興味がある方や、使い勝手のよい一人用の兵式飯盒を探している方にイチオシです。
ロゴス「23式ハンゴウ」
ロゴス「23式ハンゴウ」は、自衛隊規格の金型で製造された2合炊きの兵式飯盒です。飯盒を吊り下げたまま蓋の開閉ができるようになっています。
米研ぎや湯切りの際に便利な穴付きの「なかご」がついているのも特徴のひとつです。なかごを活用すれば、ご飯とおかずを同時に調理できるほか、蒸し料理や水蒸気炊飯もできます。
さまざまな調理方法ができる一人用の兵式飯盒を探している方や、本格的なキャンプ用品をそろえたい方にぴったりな商品です。
ロゴス「メスキット」
ロゴス「メスキット」は、黒いボディにブランドロゴが描かれたクールな見た目が印象的なアルミニウム製のメスキットです。容量は1Lで直火調理が可能です。
表面には、傷に強く耐久性の高いハードアルマイト加工が施されているため手入れの手間がかかりません。ハンドル部分は折りたたみや取り外しができ、コンパクトな状態で持ち運びや収納できます。
洗い物やメンテナンスが楽なものを選びたい方や、取っ手が取り外せるメスティンがほしい方にぴったりな商品です。
スノーピーク「トレック1400」
スノーピーク「トレック1400」は、コップのような持ち手がついた丸型飯盒です。アルミニウム製の2合炊きで、耐摩耗性のあるアルマイト加工が表面に施されています。
縦に長い形状のため、持ち運ぶ際はシングルバーナーや食材、調理器具などをすっぽりと収納できます。蓋の部分には取っ手がついており、丸型のフライパンとしても活用可能です。
ソロキャンプで便利な一人用の丸型飯盒がほしい方や、スタッキングのしやすさを重視したい方におすすめします。
富士見産業「ラーメンライスクッカー」
富士見産業「ラーメンライスクッカー」は、袋麺がぴったり収まる正方形のメスティンです。熱伝導率の高いアルミニウム製の2合炊きです。
内側には200mLごとの目盛がついており、炊飯や調理の際に計量カップいらずで水を注げます。専用の収納袋もセットになっているため清潔な状態で保管が可能です。
ご飯とラーメンの両方が作れるクッカーを探している方や、均一に火を通しやすい正方形のメスティンに興味がある方は要チェックの商品です。
SOTO「ミニマルクッカー角」
SOTO「ミニマルクッカー角」は、正方形のアルミニウム製メスティンです。トングとしても使える取り外し可能な取っ手がついています。
厚さ1.6mmと一般的なメスティンと比べて厚みがあり、凹みや傷に強いのが魅力です。市販の袋麺がぴったり入るサイズのため、炊飯だけでなくラーメン作りにも活用できます。
耐久性の高いメスティンを探している方や、取っ手が取り外せる正方形のクッカーがほしい方にぴったりの商品です。
大一アルミニウム製作所「アルミホシマルメスティン」
大一アルミニウム製作所「アルミホシマルメスティン」は、アルミニウム弁当を作っているメーカーが開発した日本製のメスティンです。容量は750mLで、約1.8合の米を炊けます。
厚さ1.0mmの薄手のアルミニウムでできており、素早く均一に火を通せるのが特徴です。表面にはアルマイト加工が施されているためシーズニングの手間がかかりません。
日本製のメスティンを購入したい方や、一人分の米を炊ける小さめの飯盒がほしい方に適した商品です。
飯盒炊爨が上手くいく飯盒の選び方
飯盒を使って上手くご飯を炊くためには、使いやすい飯盒を選ぶことが大切です。ひとくちに飯盒といっても、大きさ・形・価格はものによってさまざまです。
表面に加工が施されているものや便利な機能がついているものもあるので、使うシーンにあわせてぴったりな飯盒を選びましょう。
サイズ
まずチェックしたいのが飯盒のサイズです。飯盒は、大きいものや小さいものなどのさまざまな大きさがあるので、使うシーンや人数にあわせて適切なものを選びましょう。
家族や友人などの大人数でキャンプをするときは、一度に4〜5合炊ける大きめの飯盒を選ぶのがおすすめです。大きめの飯盒は米を炊くだけでなく、鍋やフライパンとしても活用できます。
ソロキャンプや少人数でのキャンプで使用したい方は、1〜2合程度の容量があれば十分です。サイズが小さいぶん火がとおりやすく、食器や弁当箱としても使えます。
形状
飯盒は、大きく分けて兵式・丸型・角形(メスティン)の3種類に分けられます。
兵式タイプはカーブのかかったそら豆のようなフォルムをしており、持ち運びの際に収納しやすいのが特徴です。オーソドックスな形なので、キャンプ初心者や上級者など使う人を選ばないタイプといえるでしょう。
鍋のような形をした丸型タイプは熱が均一に伝わりやすく、初心者でもコツいらずでおいしいご飯を炊きやすいのが魅力です。かさばりやすいのは難点ですが、洗い物がしやすく鍋としても活用できます。
取っ手がついた四角形の角形飯盒(メスティン)は、小型でソロキャンプ向きです。米を炊くだけにとどまらず、フライパンや食器としても使える万能さが魅力です。
素材
飯盒の素材としてよく使われているのは、アルミニウム・チタン・ステンレス・鉄などの金属です。もっともおすすめなのが熱伝導率が高く軽量なアルミニウムです。市販の飯盒はほとんどがアルミニウムで作られています。
軽さを重視したい方は、アルミニウムよりも軽量で耐久性の高いチタン製の飯盒を選ぶのもひとつの手です。熱伝導率が低いためアルミニウム製の飯盒よりも調理に時間がかかりますが、一度あたためると冷めにくいというメリットもあります。
表面加工の有無
お手入れのしやすさを重視したい方は表面加工の有無も確認しましょう。
内側にアルマイト加工が施されているものは、調理の際にできた焦げがこびりつきにくく、酸化による黒ずみを防げます。
使用前のシーズニングが不要なため、洗い物やメンテナンスの手間もかかりません。エポキシ樹脂加工が外側に施されているものはサビに強く、高い耐久性を発揮します。
表面加工があるだけで耐久性や使い勝手がグッと上がるため、初心者キャンパーの方は表面加工済みの飯盒を選ぶのがとくにおすすめです。
蓋や取っ手などの機能
使い勝手のよい飯盒を選びたいなら、蓋や取っ手などの便利な機能がついているかどうかも要チェックです。
蓋に取っ手がついているものは、逆さにしてフライパンとしても使えます。取っ手は上向きの状態で固定できるタイプが便利です。持ち手が熱くなりにくくストレスフリーで使えます。
なかには、「なかご」や専用のバット網がついているものもあります。ご飯とおかずを同時に調理したり、揚げ物や蒸し料理を作れたりと調理の幅が広がるので、本格的な調理にチャレンジしたい方におすすめです。
飯盒炊爨のコツ
まず、飯盒を使った基本の炊飯方法をマスターしましょう。炊飯器で作るご飯と同じように、はじめに計量した米を研ぎ、飯盒に水を入れて30分ほど浸水させます。中火→弱火の順に火を通し、最後に少し蒸らしたら飯盒で炊いたご飯の完成です。
毎回同じ方法で炊いても失敗はしませんが、米の浸水時間や火加減、炊飯時間を細かく調節することで、よりふっくらとしたおいしいご飯ができ上がります。
少し手間はかかりますが、それを楽しむのもキャンプの醍醐味です。炊飯器で普段作るご飯との違いを味わってみてはいかがでしょうか。
以下の記事では、飯盒での炊飯方法をより詳しくご紹介しています。あわせてぜひチェックしてみてください。
米の浸水時間・水量は品種・季節にあわせて変える
研ぎ終わった米はすぐに炊くのではなく、一度水に浸して放置する時間が必要です。浸水の時間を設けることで米の芯まで火がとおりやすくなり、ふっくらとした米が炊き上がります。
浸水時間の目安は、夏は30分程度、冬は1〜2時間です。同じ季節でも、コシヒカリ・ゆめぴりかなどのやわらかめの品種はやや短め、つや姫・ササニシキなどの硬めの品種はやや長めに浸水させるのがおすすめです。
水の量は、一般的には米の1〜1.2倍といわれていますが、炊き上がりの硬さの好みにあわせて調整してもよいでしょう。
こまめに火加減を調節する
飯盒炊爨ではこまめな火加減の調節が欠かせません。飯盒をセットしたら、最初は弱火〜中火でじっくりと沸騰させます。沸騰したら少し火力を強め、中火で炊き上げたら完成です。
はじめのうちは、火加減の確認や均一に火を通すのに苦戦するかもしれませんが、少しずつコツをつかんでいきましょう。
炊飯時間に注意
飯盒で米を炊くときは炊飯時間をしっかりと測りましょう。炊飯時間が短すぎると硬くなってしまい、長すぎると焦げができたりやわらかくなりすぎたりするため、ちょうどよいタイミングで火を止めることが大切です。
理想の炊飯時間は、沸騰するまでに8〜12分、沸騰してから8分といわれています。そのあと火からおろして10分程度蒸らしたらおいしいご飯のでき上がりです。
炊飯以外にも挑戦!飯盒炊爨のおすすめレシピ
飯盒では、ご飯を炊くだけでなくカレーや豚汁、ピザなどの料理も作れます。ここからは、キャンプやBBQで炊飯以外の料理にチャレンジしたい方におすすめの手軽に作れるレシピをいくつかご紹介します。
カレー
飯盒を鍋代わりに使うだけで簡単においしいカレーを作れます。
調理方法は通常のカレーと同じです。お好みの野菜をバターで炒め、肉と塩胡椒・調理酒を加えてさらに炒めたら、具が被るくらいまで水を入れます。蓋をして20分程度煮込んだらカレールーを溶いて完成です。
どのタイプの飯盒でも作れますが、深さのある兵式飯盒や鍋の形に近い丸型飯盒がより調理しやすいでしょう。大きめの丸型飯盒なら大人数分のカレーをまとめて作れます。
ピザ
飯盒で料理をするとなると、みなさんは、鍋や蒸し器のような活用方法をイメージするのではないでしょうか。実は炊飯でも鍋でもない画期的な使い方で本格的なピザを焼けます。
使用するのは兵式タイプの飯盒です。飯盒を横に寝かせて使うため、丸型やメスティンでは作れないことに注意してください。
焼くだけの状態まで調理したピザや市販の冷凍ピザを用意したら、焚き火の上に寝かせた飯盒に金網かアルミホイルを敷きます。その上にピザを載せ、飯盒の上に熾火(おきび)を載せて焼くだけで完成です。
飯盒をオーブンのように活用して熱々のピザが簡単に作れます。普段とは違ったキャンプ飯にチャレンジしたい方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
チーズフォンデュ
チーズフォンデュ鍋の代わりに飯盒を使うことで、野外でも簡単にチーズフォンデュを楽しめます。おすすめは小さめの丸型飯盒や兵式飯盒で、素材は熱伝導率の高いアルミニウム製のものが適しています。
はじめに、ピザ用のとろけるチーズ200gと片栗粉大さじ1をボウルに入れ、よく混ぜあわせます。牛乳200ccを飯盒に入れて加熱し、煮立ってきたら片栗粉を加えたチーズを溶かして完成です。
お好みで、バゲット・ウインナー・ブロッコリー・トマト・じゃがいもなどをつけて味わいましょう。
まとめ
キャンプやアウトドアで料理を作るときに欠かせない飯盒炊爨。飯盒は圧力をかけて高温で炊飯できるため、ふっくらとした炊き上がりのおいしいご飯が味わえます。
また飯盒を鍋代わりに使って、カレーやスープなどの煮込み料理を作ったり、ラーメンやパスタを茹でたりと炊飯以外にも幅広く活用できるのも魅力のひとつです。
使うシーンや人数に合った飯盒を購入して、楽しいアウトドア時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。