ただし雨の渓流は危険が付き物で、注意点もあります。
今回は、雨の日の渓流釣りの魅力と注意点について解説します。
雨の日だからこそ!絶好の渓流釣り日和!
雨の日は、キャンプやスポーツなど、多くのアウトドアはお休みにする方が多いですよね。
せっかくの休日に雨が降ってしまうと、アウトドアファンはがっかりします。
唯一、雨の日にテンションのあがるアウトドアファンは渓流釣り師です。
釣りファンも雨だと出不精になってしまいますが、渓流だけは別ですね。
なぜなら、雨の日の渓流はよく釣れるから。
このため、渓流釣り師にはあえて雨の日を待つ人もいるほどです。
雨の日の渓流釣りは危険もいっぱい!無理は禁物
渓流釣りの好機とはいえ、雨を嫌う渓流釣り師も少なくありません。
多くのアウトドアファンが渓流を嫌うのは、快適に楽しめないだけでなく、危険もあるからです。
もちろん雨にはリスクがあり、うまく天気を読まないと命に関わります。
このため、釣果が上がる雨模様でも無理は禁物です。
なぜ雨の日は釣果が上がるのか
では、なぜ雨の渓流はよく釣れるのでしょうか。
釣り用語で言えば、雨の日は魚の「活性」が上がるからです。
そこには、渓流魚の習性と、生息環境に理由があります。
雨が降ると魚の警戒心が解かれる
渓流の魚は、クマや鳥、イタチなど動物達の貴重なたんぱく源です。
こういった天敵に常に狙われながら生活しているため、渓流の魚とても警戒心が高いです。
水場を荒らされると、1週間はそこで釣れないとも言われるほどです。
雨が降ると、そういった動物達の活動も鈍くなります。
このため雨が降ると、魚達はここぞとばかりに活発になり、また天敵が現れる前に栄養を補給しようとします。
カフェオレ水で魚は活発になる
水が増水したり、雨で川の周りの泥などが流入すると、水が濁ります。
渓流釣り師は適度な水の濁りを「カフェオレ水」と呼んだりします。
濁りによって魚は外敵から身を守れるので、活動が活発になります。
川底に沈んだ魚の隠れ家も大雨の増水によって変わり、生息エリアを変えざるをえなくなり、活動的になるのです。
また、水質の変化によって魚の調子も変わるので、活動が活発になることもあります。
このため、釣果が上がらない日が続いたあとに、大雨が降って環境が大きく変わると、釣果が上がることが多いのです。
釣れやすい雨と釣れにくい雨がある
雨は渓流釣りにいい変化をもたらしますが、もちろん危険もあります。
また、どういう雨模様でも釣れるというわけではなく、釣れない雨もあります。
危険をなるべく避けるためにも、どういう雨が釣れて、どういう雨は釣れないのか読み解く力を身につけましょう。
雨の降りはじめは釣果は現れない
雨はたしかに活性を上げますが、降り始めてすぐに釣果が現れるわけではありません。
まだ水質が大きく変わらず、濁りも出ないので魚も降りはじめてすぐに警戒心を解くわけではないからです。
また、急激に大気の状態が変わってくると鉄砲水や落雷も起こりえるので、危険もあります。
雨が降りはじめたら、ひとまずようすを見てしばらく待機するようにしましょう。
数日続く雨では無理をしない
何日も雨が続く状況で、増水し水位が上がっている場合は、魚の活性が逆に落ちていることがあります。
増水して流れが激しい場合は、魚は流されないように岩陰や浅瀬に身を潜めているので、ほぼ釣れる事はないでしょう。
足場の岩も濡れてぬめり、滑りやすくなっているので事故の確率も上がります。
また、道中もぬかるんでいたり、地面が緩くなっている場合があるので、自動車で行く場合にはルートに注意しましょう。
場合によっては土砂崩れの可能性があったり、上流にダムがあれば放水されより水位が上がることもあるので、無理をして行かないほうが賢明です。
雨上がりのやや濁りは絶好釣
雨が上がり、やや濁りの残ったタイミングは、魚にとっても人間にとってもいい環境です。
濁りが残り、流れも収まってきた状況であれば、魚は泳ぎやすく警戒心も解いているので活性があがりやすくなっています。
また、流れが早いときに隠れていたためお腹をすかせており、雨によって落ちた昆虫などを求めて捕食行動を取りやすいので釣れやすくなるのです。
人間にとっても、雨が上がり体を濡らすリスクがないため体力を奪われにくく、雨が降っているときよりも動きがとりやすいでしょう。
ただし、まだ路面は濡れ、道路状況も悪いので十分注意する必要はあります。
また、雨が降っているから必ず釣れるわけではなく、水が荒れすぎるとつれないことも。
相応の装備を用意し、よくその後の天気に注意して釣りを楽しみましょう!