ロードバイクのタイヤは、乗り心地や走行スピードの要となるアイテムです。そこで今回は、ロードバイクにおすすめのタイヤを種類別に紹介するとともに、交換した際のメリット・デメリットについて詳細にお伝えします。
ロードバイク用タイヤの選び方
ロードバイク用タイヤを選ぶ際には、タイヤの種類・サイズ・使用する環境に合わせた選択が大切です。ここでは、タイヤの種類とサイズの表記の見方についてくわしくみていきましょう。
タイヤの種類による違い
ロードバイク用タイヤには、大きくわけて3タイプのタイヤがあります。
- クリンチャータイヤ
- チューブラータイヤ
- チューブレスタイヤ
それぞれのタイヤに特徴があり、使用する環境や乗り心地の好みに応じて選ぶ必要があります。
クリンチャータイヤの特徴
クリンチャータイヤは取り扱いが簡単なタイヤです。一般的な自転車の多くに使われており、街なかで見かける自転車の大半はクリンチャータイヤです。また、普及率が高いので、コスパ・カラー・パンク耐性など多くの選択肢があります。
チューブラータイヤの特徴
チューブラータイヤは、タイヤとチューブが一体化しているタイヤです。タイヤの軽量化により、加速力と滑らかなカーブを実現しています。ただし、取り付けに専門的な知識を要するため、自分でタイヤを交換できないと、余計なコストがかかります。それでも、チューブラータイヤはプロ・アマ問わずロードバイクレースに参加する方々や、公道を早く走りたい方々に利用され続けています。
チューブレスタイヤの特徴
チューブレスタイヤは新しく登場したタイヤです。このタイヤの取り付けには専用のリムが必要となります。チューブラータイヤと同様に、自分でメンテナンスできない方は、コストが高くなるため注意しましょう。しかし、チューブレスタイヤは走行性能が高く、ロードバイクがもつ車体性能を高水準まで引き出したい方におすすめです。
タイヤサイズ表記の見方
ロードバイクで使われるタイヤのサイズ表記は2つあります。
- ISO表記法
- インチ表記法
ISO表記法は、25mmや28mmのような表記です。たとえば「25-622」の場合、タイヤの幅は25mm、リムの直径は622mmとなります。インチ表記法は、25c・28cのような表記です。表記方法は「700x25c」となり、タイヤの直径は「700」で、タイヤ幅は「25c」を意味します。
タイヤサイズの表記はメーカーにより異なるため、自己判断で割り出すのは危険です。購入したタイヤのサイズが所持しているロードバイクと合わない場合、お金の無駄になります。タイヤサイズを正確に知りたい方は、メーカーへ問い合わせたり、購入店舗に相談したりしましょう。
サイズ別でロードバイク用タイヤの特徴を解説
よく知られているように、ロードバイクやタイヤサイズによって特徴が異なります。それぞれの幅によってどのように特徴や利点が異なるのか、使い始める前にチェックしておきましょう。
23cタイヤはスプリントが仕掛けやすい
細めのタイヤ(25mm幅以下)のおもなメリットは、重量が軽いため、ロードバイクの上りや加速がより軽快に感じられることです。
細めのタイヤは空気量が少なく、荷重がかかった際に大きく変形する傾向にあります。変形量が大きいことからエネルギーロスが生じ、太めのタイヤと比べて転がり抵抗が増加します。
さらに、細めのタイヤは接地面が縦長になるため、急加速時のトラクションが高まります。スタート時やスプリントを仕掛ける際の漕ぎ出しにおいて、よりパフォーマンスの向上が期待できます。
また、空気圧を上げることで抵抗をさらに減らせるので、重量や加速感を重視するサーキットなど路面状況のよいコースやヒルクライムなどにぴったりです。
25cタイヤはエネルギーロスが少ない
25Cと23Cとの大きな違いは、タイヤの変形量です。
バイクに乗っていると車重や体重がタイヤにかかりますが、23Cは荷重がかかった時にタイヤが変形、つまり潰れやすいという特徴があります。対して、25Cは空気量が多くなるので変形が少なくなりますが、この変形量の差がいわゆる転がり抵抗となるのです。
23Cは変形量が大きくなるのでそこでのエネルギーがロスしますが、25Cでは変形量が少なくなりエネルギーロスも少ないのです。
そのため、同じ空気圧で比べた場合、太いタイヤの方が転がりが軽くなり、速く走れるのがメリットです。
28cタイヤは転がり抵抗が少ない
25〜28mm幅のタイヤは、ロードレースや勾配が緩めのヒルクライム、長時間のロングライド、そして街乗りといった、幅広いシーンでの使用に向いています。
また、細いタイヤに比べて適正空気圧を低く設定できるため、路面からの衝撃をより吸収します。これによって、長距離のライドや不整地が含まれるコースを走行する際に、疲労の軽減にもつながります。
25〜28mm幅のタイヤは、さまざまな性能をバランスよく兼ね備えており、とくにグリップ力と転がり抵抗のバランスが優れている点が特徴です。
さらに、タイヤの横幅が広がることで接地面が横方向に広がり、縦方向は短くなるため、安定したグリップを維持しながらも、スムーズな走りを実現できます。
30c以上のタイヤは悪路やオフロード向け
30mm幅以上のタイヤは、路面が荒れている場所でも、衝撃が体に伝わりにくく、オフロードのような悪路や長時間のライドでの疲労が少なくなります。
また、タイヤの接地面が横に広がることで、コーナリング時のグリップ力が向上し、転がり抵抗が低減されます。これにより、一度スピードに乗った後の巡航が楽になります。
未舗装の道や砂利道での走行能力に優れ、段差に対する耐性も高いので、街中での乗り越えが必要な場合にも安定した走行が可能です。
リム打ちパンクのリスクが低く、タイヤの空気圧管理も楽になり、メンテナンスの手間が軽減されるというメリットもあります。
25cサイズのロードバイク用タイヤのおすすめ商品3選
25cのロードバイク用タイヤは、23cとは違いタイヤ自体の変形が少なくなるため、効率的に走り続けられます。25cサイズのおすすめタイヤを3本ピックアップしました。
ContinentalGrand Prix 5000S TR
チューブレス仕様のレーシングタイヤです。より薄くしなやかなケーシングを新設計し、2層220TPIへ構成を進化、サイドウォール部分のみ1層加えた3層330TPIとすることで、サイドカットへの耐性を高めています。
「GP5000 TL」と比較して転がり抵抗20%向上、サイドウォール強度28%向上、さらに700x25Cで45gの軽量化を実現しています。
フックレスリムにも対応したチューブレスレディモデルであり、220gという軽量さでどこでも活躍してくれるでしょう。
Panaracer クローザープラス
「軽い走りをもっと気軽に」をコンセプトに開発された「CLOSER」を、耐貫通パンクベルト「PRベルト」で強化したタイヤです。軽さと耐パンク性能が高い次元でバランスされた、軽量ミドルクラスモデルです。
ストリートライドや通勤・通学にぴったり。 街乗りに適した耐パンク性能と軽量化をバランスよく組みあわせており、毎日乗る自転車にとって強い味方になる性能を備えています。初めて25cタイヤを使う方にもおすすめですよ。
Vittoria Rubino Pro 3
イタリアのスポーツサイクリング用タイヤブランド、ヴィットリアの2本セットタイヤです。ケーシングは頑丈で耐久性の高い合成繊維であるナイロン製で、ルビノプロシリーズは150TPIのナイロンケーシングが投入されたことにより、転がり抵抗値をポリコットンタイヤに近づけることに成功しました。
高密度のナイロンを使用した薄く軽量なレイヤー「Puncture Resistant Belting」をトレッドの下に敷くことで、小石や鋭い破片による耐パンク性能を備えています。
練習にはもちろん、ブルベでも使用可能なレベルで、距離の長いエンデュランス系でも活躍してくれるでしょう。
関連記事:ロードバイクタイヤのモスト!コンチネンタルの評判とおすすめ商品10選
28cサイズのロードバイク用タイヤのおすすめ商品2選
転がり抵抗が少なくなる28cのタイヤは、長距離のライディングや未舗装の道も難なく走れるのがメリットです。バランスに優れ、レースシーンにも対応するタイヤを3本厳選しました。
Panaracer レースA エボ4
あらゆるレースシーンに対応するオールラウンドタイヤとして展開されている製品です。GILLARに採用されたコンパウンドを改良し、エボ3から転がり抵抗値を10%軽減、グリップ性能を20%強化しています。
グリップ性能を維持したまま、癖のないハンドリングでバイクコントロールを高める設計。ハンドリングやバイクコントロールを筆頭に、トータルのバランスを求めている方にぜひ使ってほしいタイヤです。
Panaracer AGILEST
新コンパウンド「ZSG AGILE」、新素材「TF Super Belt/Outer Shield」を採用した、ロード用フラッグシップモデルです。前作より転がり抵抗低減と40gの軽量化を果たしています。
アジリストは、次の4つのタイプから選べるのが特徴的です。
- AGILEST
- AGILEST DURO
- AGILEST LIGHT
- AGILEST FAST
さまざまなライドシーンに対応できるタイプが揃っているので、自分の走り方に合ったタイヤを選びたい方におすすめです。
Continental Ultra Sport 3
コンチネンタルの高品質を実感できる、エントリーレベルのタイヤです。
トレッドデザインを一新し、新しく生まれ変わったウルトラスポーツ3には、ロードバイクとマウンテンバイクの両方の分野でパフォーマンス製品に使用されているコンパウンド「PURE GRIP COMPOUND」が採用されています。
優れたグリップを発揮しながら、耐久性にも優れています。値段もリーズナブルに抑えられていて、コストパフォーマンスを重視する方にもおすすめですよ。
ロードバイク用クリンチャータイヤのおすすめ商品3選
ロードバイクにおすすめのクリンチャータイヤをご紹介します。
- Continental GRAND PRIX 5000
- Panaracer AGILEST
- MICHELIN LITHION 3
Continental GRAND PRIX 5000
「Continental GRAND PRIX 5000」はクリンチャータイヤのベンチマークとして定評があります。走行の際にタイヤ変形の摩擦が少ないうえ、サイドにトレッドパターンを刻んでいて、さまざまな路面状況に対応します。
コンチネンタルが独自開発した振動を吸収する素材の採用と、ケーシングの製法を見直したアクティブコンフォートテクノロジーを搭載することで、レース向きのタイヤでありながら、乗り心地は抜群です。ロングライドやロードレースを快適に楽しみたい方にぴったりです。
Panaracer AGILEST
耐パンク性能と転がり抵抗、グリップ力のバランスの取れた、ユーザーや用途を選ばないタイヤです。タイヤの内部には、軽く薄く開発された耐パンクベルトを使用しています。耐久性があるにもかかわらず、重量が抑えられているため、転がり抵抗が少ないのもポイントです。
タイヤ装着時の方向が決まっていないのは、タイヤ交換のときに助かります。レースにもサイクリングにも、さまざまな用途で使えるタイヤなので、1台のロードバイクを幅広い乗り方で楽しみたいサイクリストにおすすめです。
MICHELIN LITHION 3
MICHELIN LITHION 3は、グリップ力を犠牲にしない耐久性の高いコンパウンドタイヤとして作られました。リーズナブルな価格帯なので、ロードバイクを通勤・通学など、日常的に使う方におすすめです。
ロードバイク用チューブラータイヤのおすすめ商品3選
ロードバイク用チューブラータイプのおすすめ商品を3つ紹介します。
- Vittoria CORSA CONTROL
- SOYO スーパートレーシング-290
- WOLFPACK Race Cotton
Vittoria CORSA CONTROL
Vittoria(ヴィットリア)CORSA CONTROLは、プロライダーのレースに採用されるレーシングタイヤです。独自開発のタイヤには、非常に薄く強度の高いグラフェン素材を使用。未舗装道路や悪天候でも、高いグリップ力を発揮します。
縦筋と杉目の独自のデザインのトレッドが特徴的で、耐パンク性が高く頼れるタイヤです。レースに参加する際はもちろん、悪天候が予想されるロングライドにもおすすめです。
SOYO スーパートレーシング-290
数あるタイヤのなかでも、高い耐パンク性を誇るタイヤです。総合繊維メーカー大和紡績株式会社が開発した製品で、日本競輪学校の練習用として長年採用されています。伸度と強度に優れた国産ラテックス素材のチューブを使用し、耐久性を高めています。
さらに、裁断・縫製によって作られる一般的なチューブラータイヤとは異なり、つなぎ目のないシームレスなつくりで、安定したグリップ力と優れた操作性を維持します。日頃の練習用にぜひ持っておきたいタイヤです。
WOLFPACK Race Cotton
「WOLFPACK」はドイツの新興メーカーで、ツール・ド・フランスに参加するプロチームにも採用されています。転がり抵抗・耐パンク性能・グリップ性能、すべての面でバランスよくまとまっていながら、手に取りやすい価格帯がうれしいタイヤです。
ロードバイク用チューブレスタイヤのおすすめ商品3選
ロードバイク用チューブレスタイヤのおすすめ商品を3つ紹介していきます。
- Continental GRAND PRIX 5000TT TR
- Vittoria Corsa Speed G2.0
- SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Race
Continental GRAND PRIX 5000TT TR
2023年に発売されたコンチネンタル史上最軽量モデルのタイヤです。最高峰のロードレースであるツール・ド・フランスにおいて、イネオス・グレナディアーズの選手が使用していたことで知られています。
ベクトランブレーカーと呼ばれる2層の耐パンク素材を採用することで、薄く軽量でありながらも、耐パンク性に優れた仕様になっているのがポイントです。
トレッド面にはレーザーによる溝が配置されているため、高めの空気圧設定でも優れたグリップ力を発揮します。軽さを極めたレーシングタイヤなので、ヒルクライムレースで記録を狙っている方は検討の価値ありです。
Vittoria Corsa Speed G2.0
Vittoria Corsa Speed G2.0は、転がり抵抗が少なく軽いチューブレスタイヤです。サイズは23c・25cのどちらかのみのため、タイムトライアルやヒルクライム用のロードバイクを持っている方に向いています。
SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Race
SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Raceは25cから34cまでのサイズがあるチューブレスタイヤです。タイヤの寿命は3,500km前後と長いわりに、重さも気になるほどではありません。タイヤの寿命や重さを気にする方は、SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Raceを検討してみてはいかがでしょうか?
コスパの良いロードバイク用おすすめタイヤ9選
ここからはコスパのよいロードバイク用タイヤを3つのカテゴリにわけて紹介します。
コスパのよいクリンチャータイヤおすすめ3選
ロードバイク用クリンチャータイヤのなかから、コスパ重視で3つピックアップしました。
- BRIDGESTONE EXTENZA RR2LL
- MAXXIS RE-FUSE
- Vittoria RUBINO PRO CONTROL
BRIDGESTONE EXTENZA RR2LL
BRIDGESTONE EXTENZA RR2LLは、旧シリーズより耐摩耗が27%上昇し、転がり抵抗や耐パンク性能も強化されたチューブレスタイヤです。ただし、そのぶんタイヤに重みが出ているため、加速性を求めている方には不向きです。悪路を走ったり、硬い路面を走ったりする方は、ぜひ検討してみてください。
MAXXIS RE-FUSE
MAXXIS RE-FUSEは25c・28c・32cのサイズから選べるチューブレスタイヤです。コーナリング性能を追求しており、トレーニングや街乗りに適したタイヤとして作られています。ロングライドを目的としている方にもおすすめです。
Vittoria RUBINO PRO CONTROL
Vittoria RUBINO PRO CONTROLは23c・25c・28cに対応しています。硬いタイヤなのでリムにはめ込むのはたいへんですが、非常に優れた耐久性を発揮します。悪路や濡れた路面に強いタイヤなので、割れたコンクリートの上を走ったり、砂利道に近いオフロードの道路を走ったりする方は検討する価値アリですよ。
コスパのよいチューブラータイヤおすすめ3選
ここではコスパのよいロードバイク用チューブラータイヤを3つ紹介します。
- Continental チューブラータイヤ GIRO
- Vittoria RALLY RVC チューブラータイヤ
- Continental SPRINTER チューブラータイヤ
Continental チューブラータイヤ GIRO
Continental チューブラータイヤ GIROはリーズナブルな価格ですが、Continental製で耐久性に優れているタイヤです。レースメインで利用するには物足りなさがあるかもしれません。練習用として割り切って使うとよいでしょう。通勤・通学・ロングライド・スペア目的なら性能は十分なので、検討に値するタイヤです。
Vittoria RALLY RVC チューブラータイヤ
Vittoria RALLY RVC チューブラータイヤは、Vittoriaブランドを試したい方におすすめです。このタイヤはトレーニング目的に使われる傾向があります。色はオールブラックとブラック/パラの2種類があります。価格は2本で1万円を切るくらいリーズナブル。扱いやすいのでロードバイク初心者に向いているタイヤです。
Continental SPRINTER チューブラータイヤ
価格帯は中級のContinental SPRINTERは、ラバーに多くのカーボン粒子を含んでおり、レースにも使える実力のチューブラータイヤです。もちろん練習にもOK!
1本で練習にレースにと、すべて賄えるポテンシャルを秘めたタイヤは、コストパフォーマンス抜群。オールマイティに乗りこなしたいサイクリストにおすすめです。
コスパの良いチューブレスタイヤおすすめ3選
ロードバイク用チューブレスタイヤのなかから、コスパのよい3つの商品を紹介します。
- SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Race
- Hutchinson FUSION 5 PERFORMANCE 11STORM
- SCHWALBE ONE TUBELESS EASY
SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Race
SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Raceは、耐久性・グリップ力を落とさず、軽さを追求したタイヤで、並のタイヤとはひと味ちがう性能を誇ります。サイズは25c・28c、カラーはブラックかトランスペアレントのみです。SCHWALBE PRO ONE TLE ADDIX Raceはロードバイクのタイヤ性能に妥協したくない方におすすめです。
Hutchinson FUSION 5 PERFORMANCE 11STORM
Hutchinson FUSION 5 PERFORMANCE 11STORMは、軽量性のケブラー耐パンク層のバランスを見直し、グリップ性能と耐久性を両立させたタイヤです。25cは転がり抵抗の低さを追求し、走行時の快適性を増しています。
Hutchinson FUSION 5 PERFORMANCE 11STORMはヒルクライムや加速性を求めている方にマッチするタイヤです。
SCHWALBE ONE TUBELESS EASY
SCHWALBE ONE TUBELESS EASYは、250g前後の軽さが特徴のチューブレスタイヤです。荒れた路面でもグリップ力が高く、トレッドの摩耗が抑えられ、コスパもよいタイヤです。サイズは25c・28c・30cの3つあり、レース向けで利用したい方は25cを使いましょう。
関連記事:コスパならシュワルベ!シュワルベのロードバイク用おすすめ10選
乗り心地重視のロードバイク用タイヤのおすすめ商品3選
ロードバイクの走行性において、タイヤは要となるパーツです。通勤・通学中の安定性・速度などにも影響するため、とくに乗り心地重視の方はサイズ・品質ともに妥協せずに選びたいところです。
IRC FORMULA PRO HOOKLESS TUBELESS READY S-LIGHT
転がり抵抗が小さく漕ぎ心地が軽いのが魅力の、IRCのフラッグシップタイヤです。チューブレスタイヤ用の器具でタイヤを装着したあとは、一般的な空気ポンプで簡易的にメンテナンスできます。
操作性が高く快適に走行できるタイヤなので、日常的にロードバイクを利用する方におすすめです。
BRIDGESTONE ANCHOR EXTENZA R2X
グリップ力と耐久性のバランスを高めた、ハイパフォーマンスタイヤです。主流のワイドリム(新ETRTO規格)に対応しつつ、トレッド幅が従来品比で15%幅広になり、乗り心地も向上しています。
「プロがレースで戦えるタイヤ」として2023年にフルモデルチェンジを果たしており、一般のホビーライダーもハイレベルなパフォーマンスを楽しめるでしょう。
Vittoria ザフィーロプロIV G2.0
トレーニング用に軽さと耐久性を追求した、コストパフォーマンスに優れるモデルです。街乗りやポタリングで心強い耐久性で、グラフェン2.0が耐久性と価格からくるコストパフォーマンスをピンポイントで向上させています。
ヴィットリアはとくにスピード・ウェット時のグリップや耐久性、耐パンク性能のパフォーマンスを追求し、押し上げています。
ロードバイクのタイヤのおすすめブランド5選
ここからは、ロードバイク用タイヤを展開しているおすすめブランドを5つ紹介していきます。タイヤ選びの参考にしてください。
- Vittoria
- Panaracer
- BRIDGESTONE
- PIRELLI
- NESTO
Vittoria
Vittoriaは、1953年にイタリアで誕生したスポーツバイクタイヤの専門ブランドです。
Vittoriaはタイヤの素材を一新し、「グラフェン2.0」という最新の素材を採用しました。この技術によって、走行性能はさらなる進化を遂げています。
Vittoriaの代表的なシリーズには、CORSAやRUBINOなどがあります。これらのシリーズは、レース用・トレーニング用・日常のライディング用など、幅広いニーズに応える製品ラインナップを展開しており、さまざまな条件下で優れたパフォーマンスを発揮します。
Panaracer
Panaracerは、1952年に創業した日本の企業で、自転車用タイヤとチューブの製造に特化して70年以上の長い歴史を持っています。
代表的なモデルが「AGILEST」であり、最近発表された「AGILEST FAST」は「Fマテリアル」の開発・採用によって、転がりの軽さと高いグリップ力を同時に実現した優れものです。
Fマテリアルによって、Panaracer史上最小の転がり抵抗を達成し、多くのサイクリストたちに愛用される製品となっています。
BRIDGESTONE
ブリヂストン(BRIDGESTONE)は、日本を代表する自転車メーカーであり、世界最大級のタイヤメーカーとしてもその名を馳せています。
ブリヂストンのロードバイク用タイヤは、現在主流のワイドリムに対応しながら、トレッド幅を従来品に比べて15%広げることで、ドライ・ウェット路面問わず安定したコーナリング性能を実現しました。
また、耐パンク性の向上を目指してタイヤの構造を見直し、ケブラー製パンクプロテクターの配置変更やトレッド厚の増加により、耐摩耗性も高い商品を開発しています。
PIRELLI
ピレリ(PIRELLI)はイタリアのミラノに本社を置き、タイヤやフィルターなどを製造している著名な企業です。世界的に見てもシェア第5位を誇り、ヨーロッパではミシュランと肩を並べるほどの信頼と実績を持つ大手タイヤメーカーとしての地位を築いています。
中でも、ピレリの定番商品である「P ZERO RACE」は、ロードレースにおいて優れたパフォーマンスを提供するタイヤです。さらに、タイムトライアルに特化した「P ZERO RACE TT」は、耐パンクベルトを省略することで最軽量を実現しています。
ネスト(NESTO)
ネスト(NESTO)は、「ホダカ」という90年の長い歴史を持つ自転車ブランド保有企業によって新しく設立されたブランドです。
マウンテンバイクやシクロクロスといった国内最高峰カテゴリーで活躍する現役ライダーに使用されていることで知られ、その性能はレースレベルの要求を満たすだけでなく、フィットネスや街乗りにも最適な設計が施されています。
ネストのタイヤは優れたグリップ力と走行性能で知られており、さらにケブラービード仕様によって軽量化を実現しています。
ロードバイクのタイヤを交換する4つのメリット
ロードバイクのタイヤを交換すると、どんなメリットがあるのでしょうか?それぞれのメリットを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
- ロードバイクが加速しやすくなる
- 太いタイヤは荒れた路面を快適に走れる
- パンク耐性が高くなる
- ロードバイクのグレードを上げるよりコスパが良い
ロードバイクが加速しやすくなる
タイヤの性能を高くすると、ロードバイクが加速しやすくなります。それは「性能の高いタイヤ=軽い」というシンプルな理由から。タイヤもロードバイクを構成するパーツのひとつであり、質量が軽いほど加速に対して大きな影響を与えます。
また、高品質なタイヤは空気を適切に保持し、転がり抵抗を低く保てます。転がり抵抗が低いタイヤはペダルを漕ぐ力を抑えられるからです。そのため、性能の良いタイヤに交換すると加速が早く、疲れにくいロードバイクになります。
太いタイヤは荒れた路面を快適に走れる
ロードバイクのタイヤを太くすると乗り心地がよくなります。太いタイヤは細いタイヤより、タイヤを膨らませるのに多くの空気が必要ですが、適正空気圧を低めに設定できます。適正空気圧が低いと荒れた路面を走るときにタイヤが変形しやすく、ロードバイクに伝わる衝撃を分散しやすいのが利点です。
また、太いタイヤは細いタイヤよりも地面と接地する面積が広くなります。タイヤと地面が設置する面積が増えればグリップ力も高まるため、コーナーでスピードを落とさずスムーズに走り抜けられます。快適な乗り心地とスムーズな旋回を求めている方は、太いタイヤに変えるメリットが大きいので検討してみてください。
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パンク耐性が高くなる
ロードバイクのタイヤを変えるとパンク耐性が高くなります。ただしパンク耐性が高いタイヤには、メリットとデメリットがあるので注意しましょう。
- パンク耐性がある
- 耐久性が高くコスパに優れる
- 重量が重くなり加速しにくい
耐パンク性能を追求したタイヤを選ぶと、ロードバイクの醍醐味である加速性を損ないます。しかし、これらの妥協点を見出すタイヤを探し出すのも、タイヤ選びの楽しみです。通勤・街乗り・ロングライドが目的の方は、パンク耐性が高いタイヤを選ぶとよいでしょう。
ロードバイクのグレードを上げるよりコスパが良い
コスパを重視したいなら、ロードバイクのグレードを上げるよりタイヤ交換を検討してみましょう。ロードバイク本体のグレードを上げたいと考えるとき、以下にあげる5つの項目いずれか、または複数に改善を求めているのではないでしょうか。
- 回転性能
- 直進性能
- 制動性能
- 変速性能
- 姿勢制御
これら5つの性能に対する改善点は、すべてタイヤを変えるだけで解決できます。タイヤはロードバイクで唯一地面に触れているパーツです。たとえば、どれだけ車体が軽くても、タイヤにグリップ力が無ければ、カーブで減速しないと転倒するおそれがあります。
タイヤのトレッドがすり減り続けた状態では、減速しにくく、いつどこでパンクするかわからないため非常に危険です。また、空気が抜けやすくなったタイヤは、力を込めてペダルを漕がないと前に進みません。タイヤはロードバイクの乗り心地を大きく左右する要素なのです。
車体やパーツを購入すると数万円かかりますが、タイヤなら前輪と後輪を合わせて5,000円から10,000円くらいでおさまります。コスパよくロードバイクの車体性能を引き出したい方は、ぜひタイヤの見直しをしてみてください。
ロードバイクのタイヤを交換する2つのデメリット
ロードバイクのタイヤを交換することによるデメリットについて考えてみましょう。
- 自分でタイヤ交換できないと費用がかかる
- 路面に適したタイヤに交換しないと乗り心地が悪くなる
自分でタイヤ交換できないと費用がかかる
ロードバイクのタイヤを自分で交換できないと、余計な必要がかかります。依頼費用の相場は、およそ1,000円から1,500円ほどで、所要時間は約15~30分ほどです。
自分でタイヤを交換する際は、いくつかの工具が必要です。交換に必要な工具を持っていない場合は、別途購入する必要があります。その点を考慮したうえで、タイヤ交換を依頼したほうがコストをおさえられるなら、購入店に依頼しましょう。
路面に適したタイヤに交換しないと乗り心地が悪くなる
路面に適したタイヤを選択して交換しないと、ロードバイクの乗り心地は悪くなります。悪路や、通勤・通学、ロングライドなどを目的としている方が、均一な路面を想定したレース向けタイヤを選ぶと、衝撃が車体に伝わりやすくなり乗り心地が悪くなります。
そのため、ロードバイク用のタイヤは目的にあわせて選ばなければなりません。ただ価格が安い・スピードが早い・かっこよい、という理由で選ぶと、あとで後悔することになるかもしれません。ロードバイク用タイヤを購入する際は、必ず自分の目的にあった物を選びしましょう。
ロードバイクのタイヤおすすめ26選のまとめ
ロードバイクのタイヤは種類が多く、目的を決めずに探し始めると間違えて高額なものを選んでしまったり、自分のロードバイクにあわないサイズのタイヤを購入してしまったりするおそれがあります。通勤・通学なら耐久性と耐パンク性能、レースなら軽さと転がり抵抗の低さを基準に選んでください。
所持しているロードバイクにあうタイヤサイズがわからないときは、購入店舗やメーカーに問い合わせてみましょう。正しいタイヤを選んだロードバイクは快適性が高まり、365日乗りたくなるでしょう。そのために、ぜひ今回ご紹介したタイヤを参考に、ロードバイク用タイヤの交換を検討してみてください。