自転車のイベントやレースは、決して速度や順位を競いあうだけではありません。それぞれの土地の景色やおいしいグルメを味わい尽くすファンライドや、自分のペースでこつこつ登るヒルクライムなど、初心者が主役になれるステージがたくさん。筆者は初めの頃はグルメライド、現在は主にヒルクライムレースを楽しんでいます。今回は、初めての自転車イベント・レースへのエントリーや、当日までにチェックしておきたい準備について紹介します。

大会は速い人だけのもの?初心者にぴったりなイベントの選び方

 

このイベントにでて大丈夫かな?と、エントリーボタンを前にためらっていませんか?

今では年間5つ以上の自転車イベントにエントリーしている筆者が、デビューにおすすめのレース選びについて紹介します。

ロードバイクレース初心者におすすめの種目は?

自転車のイベントは、ロードレースだけではありません。まずは他者と競わない種目から挑戦してみましょう。

タイム計測は一切なし!ファンライド

初めてのエントリーでとくにおすすめなのが「グルメライド」です。景色を楽しみながら、エイドステーション(休憩所)で地元のおいしい名物を味わうスタイル。筆者も最初の頃は何度も参加しました。

車や電車では通り過ぎてしまう速さを考えず土地の匂いや風を感じながら走る、自転車ならではの「旅感」にすっかり魅了されたのを今でもよく覚えています。

マイペースなヒルクライム

「いきなり坂道を登るの!?」と驚かれるかもしれません。しかし、ヒルクライムは基本が登りなので、スピードが出る危険が少なく、自分のペースさえ守れば誰もが安全に完走しやすいのが特徴です。そのため、実は初心者のデビュー戦として定番の種目。

現在の筆者が主に楽しんでいるのもこのヒルクライムです。忍耐強くペダルを回して頂上にたどり着き、素晴らしい景色を目の前にしたときの達成感はひとしお。少し慣れてきたら、自分のタイムを更新するのもヒルクライムの醍醐味です。

以下の記事では、ヒルクライムの魅力について紹介しています。

ロードバイクで挑む坂道!ヒルクライムの魅力とおすすめイベントまとめ
ロードバイクで挑む坂道!ヒルクライムの魅力とおすすめイベントまとめ

「ちょうどいい」を見つける距離の目安

初めてのエントリー目安として、普段のサイクリングで走っている距離の「1.5倍」までなら、問題なく完走できると思います。

たとえば、普段30kmくらい走っている人なら50kmのイベントなどです。当日の心地よい緊張感や、沿道の方々からの温かい応援パワーがあれば、驚くほどあっさりゴールできるかもしれません。

まずは30〜50km前後の、自分が楽しめそうなイベントを覗いてみるのがおすすめです。

最高のイベントを迎えるための事前スケジュール

出たいイベントが決まったら、直前になって慌てず笑顔で本番を迎えられるように、大まかな準備のスケジュールを押さえておきましょう。

まずはエントリー

参加したい内容や開催場所のイベントをみつけたら、各種公式サイトをチェックするか、プロショップに聞くと色々教えてもらえるでしょう。

スポーツエントリーからもたくさんのイベントがアップされているのでぜひチェックしてみてください。すぐに定員に達してしまう人気イベントもありますよ。

参照:スポーツエントリー

1ヶ月前:サイクリングに「+10km」のスパイスを

いきなりイベントと同じ距離を練習で走る必要はありません。いつものサイクリングに「10kmだけ遠くまで行ってみようかな」「坂道を1本だけ登ってみようかな」と、小さなスパイスを加えてみてください。

また、可能であれば、この期間に目標とする距離に近いライドをしてみると安心感が増します。少しずつ距離や道に体を慣らして、体力とモチベーションをあげましょう。

1週間前:愛車の体調管理はプロにおまかせ

イベントやレースを安全に、ストレスなく走りきるために、本番の1週間前には信頼できるショップで安全点検をお願いしましょう。

ブレーキの効き具合や変速の調整、タイヤのチェックなど、プロにみてもらうだけで、機材への信頼感が増して本番に集中できます。

前日:おいしく炭水化物を取り、早めに布団へ

前夜の夕食は、翌日のエネルギー源となる「炭水化物」を意識して、うどんやパスタ、ごはんなどでチャージしましょう。

遠足の前夜のようにソワソワして寝付けなくても、横になっているだけでも身体は休まります。当日は朝が早いイベントが多いため、ゆっくりお風呂に浸かったあとは早めに布団に入ってくださいね。

当日:スタート前の「心のゆとり」が一番の安全対策

当日の会場は、たくさんのサイクリストと熱気で想像以上に賑やかです。

ゼッケンの取り付けや車体に不備がないか点検、荷物を預けなどやるべきことがたくさんあります。

「時間がなくて焦る」のが一番のけがの元。深呼吸して周りを見渡せるくらいの時間のゆとりをもつことが、安全に楽しむ最大のコツです。

初めてのイベント会場!基本の必須アイテム

イベントに参加するならこれだけは用意しておきたいマストアイテムを解説。ちょっと聞きにくいレーパンの秘密も紹介します。

ロードバイク初心者が揃えるべきアイテム

イベントに参加するために以下のアイテムを用意しておきましょう。

ヘルメット・グローブ

多くのイベントで、ヘルメットやグローブの着用が「参加の絶対条件」と定められています。

万が一の転倒から大切な頭や手を守るため、サイズが合っており、安全基準を満たしたものを必ず着用しましょう。

ロードバイクのヘルメットについては以下の記事も参考にしてください。

ロードバイク用ヘルメットおすすめ22選!着用義務や選び方、メンテナンス方法についても解説
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サイクルボトル

サイクルボトルは走りながらでも片手で水分補給ができる、自転車専用のボトルです。

実はボトルなしで参加する上級者も多くいます。しかし初めての場合は、エイドに到着するまでにもこまめな水分補給が必要になるため、フレームのボトルケージに1本は用意しておくと安心です。

中身は少しカロリーのあるスポーツドリンクなどがよいでしょう。

パンク修理キット

機材トラブルはつきものです。とくに多いトラブルはタイヤのパンク

サポートライダーのいるイベントではパンク修理を手伝ってもらえるケースがありますが、道具は自身で用意しておく必要があります。予備チューブと工具は、サドルバッグやツールケースに必ず忍ばせておきましょう。

もちろん、事前にパンク修理の方法を調べておくことも大切です。

【ここだけの疑問】レーパンの下に下着って履かないの?

サイクルパンツ(通称:レーパン)は、お尻の部分に特殊なパッドが縫い付けられ、サドルとの摩擦や衝撃から守ってくれるウェアです。初めてレーパンを履くとき、人に聞きづらいのが「下着を履くべきか」という問題。

結論、レーパンの下は「下着なし」で着用するのが多くのメーカー推奨する履き方です。下着の上にレーパンを重ねてしまうと、下着の縫い目が皮膚と擦れ、痛みの原因になる恐れがあります。

また、パッドの優れた吸汗速乾性をダイレクトに活かすためでもあります。最初は「直に履くの?」と思うかもしれませんが、一度試してみると快適さや、お尻の痛みの少なさに驚くはずですよ。

レースにでるなら知っておきたい「集団走行のマナー」

イベントやレースでは、前にも後ろにもたくさんのサイクリストが一緒にコースを走っています。集団で走るマナーやルールをチェックしましょう。

ロードレースやイベントの「暗黙のルール」

道を貸し切ったレースであっても、基本は道路の左側をキープして走ります。

車でいう高速道路のように、右側から追い抜くのが暗黙のルールとなっているため、自分のペースで走る場合は左側を走りましょう。

声を掛け合い、急な動きは控える

挨拶や声掛けが行き交うイベントは一体感が生まれてとても心地よいものです。一方、無言の動きは周りの人を不安にさせます。

たとえば、前の人を追い越すときは、「右通ります!」と声をかけると、接触するリスクが減らせます。

また、急ブレーキをかけたり、進路を急に変えたりすると、後ろを走っている人が対応できず、追突や転倒の連鎖につながりる恐れも。

あらかじめ「止まります」「速度落とします」と大きな声を出したり、手信号を出したりと、周囲に伝えるようにしてくださいね。

目標のイベントに向けて「今週末はどこまで走ろう?」と計画したり、愛車をピカピカに磨いたり。実は、エントリーしたその瞬間から、もう準備は始まっています。大会は順位や速さが全てではありません。まずは近くで開催されるファンライドを検索して、素敵な自転車時間のために一歩を踏み出してみてください。

yomec(よめしー)

ライター

yomec(よめしー)

自然豊かな新潟県在住、夫婦でロードバイクを楽しんでいる自転車ライター。子育てしながらトレーニングする方法を日々模索中です。今ではヒルクライムを中心としたレースが家族旅行に。愛車はSPECIALIZEDとBROMPTON。夫婦での所有スポーツバイクはなんと8台。ファミリーでも楽しめる自転車の魅力を発信します。