ハーネスを装着しよう
ハーネスを正しく装着することは、ハーネス本来の機能を損なうことなく自分の体を危険から守ることにつながります。
以下にご紹介するブラックダイヤモンドのWebページと動画をご覧になり、安全なクライミングができるよう備えましょう!
- ウエストベルトが緩いと腰骨からハーネスが抜けてしまう可能性があるので、ウエストベルトは腰骨の上に、また両方の手のひらがウエストベルトに入る程度のきつさに締めましょう。
- レッグループは片方の手のひらが入る程度のきつさに締め、ベルトの長さがループに届かない場合は、足側(内側)に折り返しておきましょう。
参照:Black Diamondテクニカルインフォメーション(クライミングハーネス使用上の注意)
ロープをハーネスにつなげよう
ロープをハーネスにつなげるには、3つの結び目を作ります。
ルートクライミングに慣れていない方は上級者の方に結んでもらうのが賢明ですが、覚えて損はない結び方なので、この機会に練習してみましょう。
1.1つ目の結び目エイトノットを作る
ロープの末端から130cmくらいの位置にエイトノットを作ります。
2.タイインループにロープを2回通す
タイインループにはロープを1回通すだけでも十分ですが、ロープに重さがかかった時にループとの摩擦が生じて、ロープとループの消耗が進む可能性があります。
消耗を軽減させるために、ハーネスの2つのタイインループにロープを2回通すことをおすすめします。
タイインループにロープを2回通すと、重さがかかった時にロープが2つのループをまとめるように締め上げて、摩擦がおきにくくなります。
エイトノットの結び目がタイインループに近くなるように位置を調整して引き締めます。
3.2つ目の結び目ダブルエイトノットを作る
ロープの末端をエイトノットのロープの通り道のとおりに沿わせていきます。
不自然な重なりがないように整え、エイトノットの結び目の緩みがないようにしっかり引き締めます。
4.3つ目の結び目ダブルフィッシャーマンズノットでさらに安全確保
ダブルエイトノットで結ぶだけでも十分ですが、より一層の安全確保のために、フィッシャーマンズノットで末端処理を行います。
ダブルフィッシャーマンズノットは、ダブルエイトノットの結び目の近くに結びます。
5.クライマーとビレイヤー相互に安全確認
クライマーの結び目が緩んでいないか、ビレイヤーのルベルソの向きが正しいか、カラビナのロックがされているか、お互いに安全の確認をしましょう。
ロープの結び忘れ防止のため、必ずクライミングシューズを履く前に結びましょう!
クライミングシューズを履こう
新しいクライミングシューズはきつくて履きにくいことがあります。そのような時は半透明のビニール袋を履いてからクライミングシューズを履くと、滑りがよくなり履きやすくなります。
また、くるぶし丈のストッキング素材のソックスを履くのもおすすめです。ロングヘアの方は髪を結び、ヘルメットをかぶりましょう。
チョークをつけて登ってみよう
チョークバッグの中でチョークを触り、程良く付いたら余分なチョークを落として手のひらまで伸ばします。チョークバッグから手を出し、手を叩いてチョークを落とすのはやめましょう。
チョークは手の汗や湿気を抑えるもので、チョーク自体に滑り止め効果があるわけではありません。チョークの付けすぎは岩を汚す上、逆に滑りやすくなります。
フォールしそうな時は?
ルートクライミングで墜落することを「フォール」と言います。
フォールの恐怖心から岩に張り付いて耐えてしまう方も多いので、登り始める前にビレイヤーにロープを張ってもらい、フォールした時にぶら下がる疑似体験をしておくとよいでしょう。
ビレイヤーはクライマーの安全を守るため、クライマーがフォールしそうと判断できる時、手や足が滑って不意にフォールする可能性があることなど、いかなる状況にも対応できるようビレイしています。
それでもフォールが怖い時は、登り始めからロープを張り気味にしてもらったり、途中で「テンションお願いします」や「張ってください」と伝えましょう。
クライミング後に下りる時は?
長い壁の上から下りるのは勇気が必要かもしれませんね。ビレイヤーとコンタクトをとりながら、ゆっくり下りましょう。
終了点に到着したらビレイヤーに声をかけよう
ルートのゴールである終了点までたどりついたら「テンションお願いします」または「下ります」とビレイヤーに伝えましょう。
ビレイヤーはロープの張りを強めて、クライマーを下ろす準備をします。
ロワーダウンで下りよう
ビレイヤーがロープをゆっくり繰り出しながらクライマーを下ろすことを「ロワーダウン」と言います。
ビレイヤーから「テンションOKです」や「下ろします」などの声がかかったら、クライマーはロープが張ってあることを確認。
クライマーは岩から手を離し、ロープに片手を軽く添えます。
ビレイヤーはクライマーの状況をみながら下ろすので、クライマーは上半身を少し反らし、下や足元を見てクライミングシューズで岩を軽く蹴りながら下ります。
下りる途中体が岩にぶつかりそうな時は、手や足で岩を軽く蹴りましょう。
革新的なコミュニケーションアイテム
ビレイヤーとの円滑なコミュニケーションを実現できるウェアラブルトランシーバー。専用アプリを利用することで、距離無制限で最大10人まで同時通話が可能に!
このイヤホンの最大の特徴は、話すと自動的に通信がはじまり、話し終わると通信が終わること。ルートクライミングの必須アイテムとなりそうです。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。