落車につながる3つの要素について
落車の原因となるものには、大きく分けて3つの要素があります。
1つ目は、道路の状況です。
自転車で走る道はすべてが完璧に整っているわけではなく、走行するうえで障害となりうるものが多くあります。それらをきちんと認識し、うまく避けていくことが重要です。
2つ目は、運転意識や技術です。
落車をしないためには、できるだけリスクを軽減できるような走行が求められます。安全運転のための意識や、しっかりとした運転技術が必要です。
3つ目は、自転車の状態にあります。
いくら安全に走行し、道路の状況を把握していたとしても、自転車が不良状態では安全に走ることができなくなります。
今回は、この3つの落車要因について詳しく解説していきます。
落車の原因となる要素① 道路状況
まずは、1つ目の道路状況について。道路上には自転車の転倒につがる障害がいろいろありますので、例を出しながら詳しく紹介します。
①縁石などの段差
自転車で走っているときは、車道の状況に応じて歩道へと進路を変えて走ることがあります。道路と歩道を仕切る縁石は、とくに事故につながりやすいポイントです。
ロードバイクなどの細いタイヤでは段差にとられて落車のリスクがあがりますし、雨でぬれているときはより注意が必要です。
対策としては、段差を上がるときにはスピードを落とし、段差に対して車体に角度をつけて上がるようにするといいでしょう。
②マンホールや白線など
車道を走行しているとよく目にするマンホールなどの金属や、車線として引かれている白線は、じつはアスファルトよりも滑りやすいです。
とくに雨が降ったあとの濡れたマンホールは、凍結路面と同じぐらいスリップのリスクが高くなります。
そのため、こうした部分はできるだけ避けるか、減速してマンホールの上では曲がらないように通ったほうがいいでしょう。
③アスファルトの裂け目や排水溝
道路にはアスファルトが裂けている部分や、コンクリートとの境目に生じた亀裂があります。
こういった部分はタイヤの細い自転車で走ってしまうと、タイヤがはまってしまいハンドルの制御ができなくなります。
また、排水溝の部分でも同様の危険があります。このような部分はなるべく避けるために、道路状況をしっかりと把握しながら走行しましょう。
落車の原因となる要素② 運転意識や技術
次は、自転車を運転する人の意識や技術についてです。どんな人でも危険な運転をしていると落車のリスクが高まりますので、安全な運転を心がけるようにしましょう。
① スピードの出しすぎ
スポーツ自転車に乗っている場合、普通の自転車よりもスピードが出やすいため、ついついスピードを出して走りたくなってしまいますよね。
しかしスピードを出すということは、それだけ自転車の制御が難しくなるということにもなるので、道路の状況や自分の運転技術に合わせて、安全な速度で運転することが大切です。
法定速度にとらわれず、安全な速度を心がけましょう。
②ブレーキング技術
自転車の運転技術のなかで重要なものに、ブレーキングがあります。
ブレーキング技術が未熟な場合、ブレーキをかけたときにスリップしてしまったり、止まりたい場所で止まれない、曲がりきれないなどが問題が生じます。
自転車の基本は走る、止まる、曲がるですが、そのすべてにブレーキングは関わってくるので、十分なブレーキング技術を身に着けるようにしてください。
お子さんの自転車練習でも、まずはブレーキから教えてあげることで、安心感をもって走らせてあげることができます。
落車の原因となる要素③ 自転車の状態
いくら自転車に乗るのがうまくなっても、肝心の自転車本体に問題があれば、安全性を低下させてしまいます。
自転車の消耗についてはすべての部品において言えることですが、今回は落車につながる代表的なポイントを紹介します。
①タイヤ
自転車に長く乗っているとタイヤがすり減ってきますが、タイヤは消耗するほどグリップ力が低下し、スリップの危険が高まります。
また、タイヤの太さや溝のパターンで対候性が変わるので、利用シーンに合わせてタイヤを交換するのも有効です。
②ブレーキ
ブレーキに付いているブレーキシューが消耗していると、制動力が低下し危険です。自転車は定期的に点検し、常に安全な状態で走行できるようにメンテナンスをしましょう。
③ギア・チェーン
筆者がある程度ベテランになってから、唯一予想外だった落車がチェーンの破断です。
時速20㎞ほどで走行中に、いきなりペダルにトルクがかからなくなり、バランスを崩して肩から落ちた経験があります。
ピンの抜けが原因で、劣化しているのに気づかずに乗り続けていたのが原因だったと考えられます。
普段からこまめにチェーンやギア回りのメンテナンスをしていれば気づけていたと思うので、日ごろのメンテナンスは非常に重要だと痛感した事故でした。
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ライター
Greenfield編集部
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