水辺でのバス釣りは危険がいっぱい
キャンプやバーベキューといった水辺でのアウトドアは、華やかである一方で、常に危険と隣りあわせであることも知っておく必要があります。
バス釣りも例外ではなく、落水や気象条件による落雷・突風・洪水といった突発的な事故を普段から予測し、釣りをする危機管理が、どのようなシーンでも求められます。
それに加え、水辺で出会う危険生物の存在も忘れてはなりません。毎年少なからず発生している偶発的な事故は、時に悲惨な結果を招きます。
危険な生き物に出会う機会が多い陸っぱりなどのバス釣りでは最大限に注意を払い、事前に対策を万全にして釣りに出かけましょう!
バス釣りで気を付けるべき危険な生き物&対策法
水辺で危険な生き物に遭遇し、腰を抜かすほど驚く思いをされた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、バス釣りをしていて出会う可能性の高い危険生物を7選厳選してご紹介します。もしものために、最低限の対処法だけは知識として覚えておくようにしましょう。
危険生物①毒ヘビ
バス釣りに行くと必ずといっていいほどよく見かける毒ヘビ。
一般的には、マムシやヤマカガシといった小型の毒ヘビが国内の河川敷や湖沼に多く生息しています。
噛まれるシチュエーションが特に多いのが、手をついた時。むやみやたらに草むらに手を突くなどの行為は極めて危険であることを認識しておいてください。
万が一、噛まれてしまったらポイズンリムーバーなどの器具で毒を吸い取り、いち早く病院に駆けつける必要があります。
血清の効果は6時間以内といわれているので、噛まれた時間を記憶しておき、迅速な行動を心掛けてください。
危険生物②スズメバチ
ホバリングしながらゆっくりと人間に近づいてくるスズメバチは、秋口が最も活発に動き回る時期とされています。
人の目線よりはるか上にある巣をよく見かけますが、実は木の根元や地面など、足元にも営巣することはあまり知られていません。
スズメバチ特有の警戒行動であるカチカチ音が聞こえたら、ゆっくりと後ずさりをしてその場を立ち去るよう心掛けてください。
個体を刺激しすぎるため、黒っぽい服装も極力避けましょう。
危険生物③カミツキガメ
関東の印旛沼水系や静岡県でも生息が確認されている特定外来生物のカミツキガメ。
雑食性の彼らは、他の固有種の亀や小魚などを捕食してしまうため、日本の生態系を崩すことが危惧されている生物です。
不用意に田んぼなどのあぜ道を通らない、水の中に入らないなど、普段よりカミツキガメが生息するテリトリーに近づかない工夫をすることがもっとも大切です。
もしも噛みつかれてしまったら、局部を亀ごと水中にゆっくりと浸けることで、その場をしのぐことができるかもしれません。
危険生物④熊
渓流でのトラウトなどとは異なり、バス釣りで熊に遭遇する確率はそう多くはないでしょう。
しかしながら、福島県の檜原湖を代表する山上湖・リザーバーなどでは、昨今でも多数の目撃情報があり注意が必要です。
クマよけの鈴をあらかじめ携帯するなど、相手に人間の存在を知らせることが重要です。
もしも出会ってしまった時は落ち着いた行動を心掛け、走って逃げるなど熊を刺激することのないようにゆっくりとその場を立ち去りましょう。
危険生物⑤マダニ
マダニは、刺されると感染症を引き起こす病害虫として有名です。
一般には、野生動物が出没する草などが生い茂った環境に多く生息しているとされ、野池や湖といったバス釣りに適した環境も例外ではないでしょう。
マダニの付着から身を守るには、首・足・腕など直接の肌の露出を避け、手袋や厚手の靴下で衣服を隠すなどの着用が効果的です。
また、帰宅した際に着用していた衣類は、室内へ持ち込まないなどの工夫も必要といえるでしょう。
もしも噛まれてしまった場合は、吸血中の個体を手で取り除こうとはせず、皮膚科等の医療機関で適切な処置を受けるようにしてください。
その後も数週間程度の体調の変化に注意し、経過観察を慎重に見極めていくようにします。
危険生物⑥ヒル
湿気の多い登山道、水辺の草むらには人間の血を吸血するヤマビルが多く生息しています。
とくに9月~10月にかけての秋口は産卵シーズンと重なり、釣りに行く際は十分注意が必要です。
吸血されると個体から吐出されるヒルジンの影響で血が止まりにくくなり、次第にかゆみを伴う症状が現れ始めます。
血を吸われていることに全く気づかずに付着していることも多いですが、もしもその場に気づいた際は慌てずに塩水や忌避剤を用いて肌から取り除くようにします。
ヒルは熱や振動、二酸化炭素といった人間の発する動作に敏感に反応する生き物なので、釣りに行く際は、直接の肌の露出を避けることができる長袖などの着用が望ましいといえます。
危険生物⑦ハクチョウ
厳寒期になると北国から越冬のために日本を訪れるハクチョウは、愛らしくなじみの深い生き物ですが、その反面、怒らすと非常に怖い動物であることを知っておく必要があります。
とくに小さな子連れのハクチョウは、子供たちを守るためにその形相を剥き出しにして人に襲い掛かることが多いのが特徴。
バス釣りで出会った際は、決して近づかないなど、無理に彼らのテリトリーに侵入して刺激することのないよう十分注意しておく必要があります。
バス釣りで危険な生き物に遭遇したら?
危険生物に遭遇:陸っぱり時
危険なこれらの生き物に遭遇する確率が最も多いのが、ランガンを多用する陸っぱりスタイルです。
トラブルに巻き込まれた場合を想定し、その場ですぐに対処できる忌避剤や居場所を確認できるGPS機能付きの端末などを常日頃から携帯するなど、リスク管理に努めてください。
とくにGPSは道に迷った際の手助けとなるほか、一刻の余談も許さぬ時間との闘いの際に医療機関への道しるべとなる大切なガジェットとして、大いに活躍するはずです。
危険生物に遭遇:ボート乗船時
ボート乗船時では、陸っぱりに比べて危険な生き物に遭遇する確率は極めて少ないですが、ゼロではありません。
木々が生い茂るブッシュの中や狭い水路など、陰が生まれる要素のある自然の中では、ヘビやハチに襲われる危険性が高まるからです。
これらの生き物に遭遇した場合はまず慌てず、冷静に対処することが必要です。
もしも何らかの生物から被害を被った場合は、出船前にメモしたボートハウスなどの連絡先を取り出し、できるだけ急いで現状を伝える努力をしてください。
危険生物に遭遇:カヤック出艇時
カヤックを使ったバス釣りは、ひとりで出艇することが多いうえにボートハウスなどの緊急時の連絡先の所在もありません。
水上での対処法は限られますが、できるだけ急いで上陸できそうな陸地に避難することが賢明です。
当然、非常事態に備えて、身近な友人や家族などの緊急連絡先を常日頃から持参しておくことはいうまでもありません。
あると便利な「危険な生き物」対策グッズ
最後に万が一の事態に備えて、おすすめの対策グッズをご紹介します。
どれも安価に購入できるアイテムばかりですので、ぜひタックルボックスの中に釣り具と一緒に忍ばせておいてみてはいかがでしょうか。
対策グッズ①エクストラクターポイズンリムーバー
毒虫や毒ヘビにかまれた時に直接傷口から毒を吸い取ることができる簡易救急キット。
軽量かつ小型なので携帯性は抜群。医師の診断を受ける前の応急手当てとして、ぜひ本品の使用・携帯をおすすめします。
対策グッズ②プロバスター モグラ・ヘビ 即効忌避スプレー
釣り場でヘビを見かけたらこれ。
ヘビ園などでも使われている本格プロ仕様で、強力噴射ノズルにより広範囲に薬剤の散布が可能です。
蛇穴に潜り込んだ個体めがけて入口から直接散布しても高い確率で効果が持続します。
対策グッズ③スズメバチマグナムジェットプロ
強力大量噴射が可能なスズメバチを巣ごと一網打尽にできる殺虫剤。
速効性・致死効果に優れ、高い効果が望めますが、釣り場でいたずらに蜂の巣に手を加えるなど、無理な使用は控えましょう。
対策グッズ④スネークバイトプルーフゲーター
ヘビの牙が素材を貫通することなく、快適に脚部を保護できるレッグゲーター。
ヒルやダニ、カミツキガメなどの危険生物から身を守るのにも重宝するアイテムです。
対策グッズ⑤イカリ ヤマビルファイタージェット
登山や釣りなど、屋外のアウトドアでヤマビルから身を守ることができる殺虫スプレーです。速効性で強力噴霧式。
ヒルに対しては食塩なども効果があるといわれますが、都度準備するには手間がかかるため、本アイテムをポーチの中に入れておくことにより不安を解消できます。
お互いに情報を共有しあい、危険なフィールドをあらかじめ熟知しておくよう最大限つとめてください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。