アウトドアの人気が高まるなか、資格を取得してより深く自然と関わりたいと考える人もいるのではないでしょうか。アウトドアに関連する資格は、初心者から中級者でも取得しやすいものも多いです。今回は、おすすめの資格と取得するメリットを紹介します。
アウトドアに関連するおすすめ資格6選
まずは、アウトドアに関連するおすすめ資格を5つ紹介します。
1. ブッシュクラフトアドバイザー
ブッシュクラフトアドバイザーは、Japan Bushcraft School(運営:一般社団法人危機管理リーダー教育協会)が提供する森での技能体験を通じてサバイバル術を身に付けられる資格です。そもそもブッシュクラフトとは、「森での技能」という意味。通常のキャンプと違うのは、最小限の道具だけしか使用しない点です。
ブッシュクラフトアドバイザーの資格を得れば、ブッシュクラフトを趣味として楽しみながら、遭難や災害時などいざという時に役立つ実践的な知識が身に付きます。
資格取得は1泊2日の宿泊型講習を受講するのみ。自然の中で生き抜くための知識を学びたい人や、アウトドア活動をより深く楽しみたい人におすすめですよ。
2. 自然ガイド
自然ガイドは、登山道や自然のスポットを訪れる人に自然や歴史、民俗などを解説する資格です。
公益社団法人日本山岳ガイド協会が認定する資格で、ステージIとIIの2段階があります。ステージⅠでは雪が積もっていない時期の里山・山地などで、ステージIIではどの季節でもガイドとして活動できますよ。
自然ガイドの資格では、山や森の生態系や歴史について深い知識を得られるので、自然の魅力を専門的な観点から伝えられます。
なお、取得するには十分な体力かつ通算100日以上のアウトドア経験が必要。山や自然の魅力をほかの人に伝えたい方におすすめです。
3. キャンプインストラクター
公益社団法人日本キャンプ協会が運営するキャンプインストラクターは、個人やグループにキャンプの流れやアクティビティの指導ができる資格です。
キャンプインストラクターの資格を取得すれば、キャンプでの安全管理やテント設営、野外炊事などのスキルをほかの人に教えられますよ。実際のキャンプで実践できる技能が身に付けられるので、自分自身のキャンプもより楽しめるようになります。
キャンプインストラクターは、全国の都道府県キャンプ協会や大学などの認定団体による講習会を受講し、試験に合格すれば18歳以上で取得可能。よりキャンプを楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。
4. 森林セラピーガイド
森林セラピーガイドは、森林を訪れた人がより森林浴による効果を得られるような案内をする専門家。そもそも森林セラピーとは、森林浴を通して、心身の健康増進や病気予防を行うものです。
特定非営利活動法人森林セラピーソサエティが提供する森林セラピーガイドの資格があれば、森林の知識やリラックス効果などの理解が深まるので、ガイドできることはもちろん、自分自身の健康管理にも役立ちますよ。
森林セラピーガイドの取得方法は、通信教育課程2級を履修し、森林セラピーソサエティの個人賛助会員になること。森林浴や健康に関心がある人におすすめです。
5. Leave No Trace(レベル1)
Leave No Trace(リーブノートレイス)は、自然環境への影響を最小限に抑える行動原則を学ぶ資格です。1990年代にアメリカで誕生した環境倫理プログラムで、7つの原則に基づく環境配慮の技術が学べます。
国内では「特定非営利活動法人リーブノートレイスジャパン」が運営。資格を取れば、アウトドアにおける自然への影響やするべき行動を伝えられ、ワークショップを開催する権利も得られますよ。
Leave No Traceのレベル1であれば、2日間のプログラムを受講し、Leave No Trace Japanの会員になると取得できます。環境保護に興味がある人や教育に関わりたい人におすすめです。
6. インタープリター(自然解説員)
インタープリター(自然解説員)は、自然の魅力や大切さを体験を通して伝える専門家で、公的な資格の認定制度はありません。自然についてただ言葉で解説するのではなく、土地を訪れた人が歩いたり触ったりして自然を体験できるよう、サポートするような役割をします。
インタープリターになると、学校の学習や緑化イベント、森林のツアーなどでガイドツアーができるようになりますよ。インタープリターの仕事に興味がある人は、自治体やNPO法人などが主催する養成講座で知識を得るのがおすすめ。比較的リーズナブルな価格で受講できるので、気軽に参加しやすいのがメリットです。自然の魅力をより知りたい方や誰かに伝えたい方は、ぜひチェックしてみてください。
アウトドアに関係する資格を取るメリット3選
アウトドアに関する資格を取ることで得られるメリットを紹介します。
1. スキルアップで行動に自信が持てる
1つ目のメリットは、専門知識や技術が身に付き、自然の中での行動に自信が持てるようになること。資格を取得すると、自然やアウトドアについて深く理解できるため、環境問題を自分事として捉えられるようになり、責任ある行動ができるようになるのです。
たとえば、Leave No Trace(レベル1)の知識があれば、家族や友人とキャンプへ行った際も、環境への影響を考えながらサイトや道具を選んだり、ゴミの分別をしたりできるようになります。周りの人へも知識を共有し、共にそういった行動ができるようになりますよ。
2. トラブルや事故が起こった時に対処できる
2つ目のメリットは、トラブルや事故が起こった際にも冷静に対応できるようになること。アウトドアに関する資格を取得する際に、さまざまなトラブルや事故発生時の対処法を学ぶことが多いからです。
キャンプインストラクターやブッシュクラフトアドバイザーなどでは、焚き火の安全な消し方や食材の正しい保存方法など、アウトドアで実践できる知識を身に付けられます。
万が一何か起こった際は、冷静に自分や家族の安全を守る方法を見つけられますよ。
3. コミュニティが広がる
3つ目のメリットは、コミュニティが広がること。資格取得のための講習会やワークショップへの参加を通じて、同じ趣味や志を持つ人々と交流できるチャンスがあるからです。
また、交流が深まれば情報交換したりイベントを一緒に開催したりなど、アウトドアライフをより充実させられますよ。自分だけでは知りえないアウトドアのコツや貴重な情報を得られるのもうれしいメリットです。
参考サイト:
Japan Bushcraft School
資格取得|日本山岳ガイド協会
キャンプインストラクター|日本キャンプ協会
資格・通信教育 | 森林セラピーソサエティ
レベル1インストラクターコース | LNTJ-Leave No Trace Japan(リーブノートレース)
日本インタープリテーション協会
ライター
エレナ
フリーランスライター。学生時代の海外ボランティアをきっかけにSDGsやエシカルに興味を持つ。主にSDGs、英語学習、留学、旅行について執筆。リフレッシュには自然の中でのんびり過ごすのが好き。