③燃料式カイロ/雪山で本領発揮

登山 カイロ

液体燃料(ベンジン)で発熱するオイル式カイロです。つかい捨てカイロと違い、何度でも使用可能。持続時間は約6〜24時間で、温度は約130〜350℃にもなります。専用の袋に入れてつかいましょう。

メリット
  • 持続時間が長い
  • 厳冬期の過酷な環境でも使用可能
  • 繰り返しつかえてエコ
  • 燃料の量で持続時間の調節ができる
デメリット
  • 燃料が必要
  • 燃料の臭いが気になる場合がある
  • ベンジンは引火しやすいため、燃料を入れるときは火気に注意する必要がある
  • 燃料が「引火性液体の危険物」にあたるため、飛行機への持ち込みはできない

燃料式カイロが活躍する登山シーン

燃料式カイロは発熱量が大きいので、厳冬期の日帰り登山やテント泊で本領が発揮されます。繰り返しつかえてゴミにならず、環境問題が気になる方にもつかってほしいアイテムです。

登山におすすめの燃料式カイロ

燃料式カイロのおすすめは、「ハクキンカイロ」と「ZIPPOハンディウォーマー」です。大きさが丁度よく、つかい勝手もよいので長く愛用できますよ。

ハクキンカイロ

ロングセラーを誇る燃料式カイロです。芯から温かくなれる保温力があります。アウトドアだけでなく、外仕事の方にもおすすめしたいアイテムです。

ハクキンカイロ
ハクキンカイロ

ZIPPO ハンディウォーマー

オイルライターのジッポーが手がけた燃料式カイロです。保温力とスタイリッシュさを兼ね備えた一品。登山好きな方へのギフトにも喜ばれるでしょう。

ZIPPO ハンディウォーマー
ZIPPO ハンディウォーマー

なお、キャンプでカイロを使用したいときは、以下の記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてくださいね。

秋冬キャンプにおすすめのホッカイロは? 携帯カイロの種類や注意点を解説
 

登山で便利なカイロの活用方法

登山 カイロ

カイロは体を温めるだけが役目ではありません。幅広く有効につかえる活用方法をご紹介します。

食品の保温

秋冬の登山ではおにぎりやパンが冷たくなりすぎて、おいしさが半減しますよね。つかい捨てカイロを食品のパッケージに貼りつければ、ほんのり温められます。充電式カイロや燃料式カイロなら、保冷バックに食品と一緒に入れて保温するのも方法です。

ただし、長時間の食品の保温は、菌が繁殖する場合もあるので注意してくださいね。

バッテリーの保温

カイロで電子機器のバッテリーを長持ちさせられます。電子機器は寒さに弱いため、秋冬の登山ではバッテリーの消費が早くなりますよね。

たとえば、スマートフォンの通常の使用環境は5〜35℃とされています。しかし、厳冬期の登山では、気温が-20℃になることも。スマホを布で包みつつ、カイロでじんわり温めて、冷えすぎを防ぎましょう。

ただし、電子機器に直接カイロを貼ったり、高温で温めたりすることは避けてください。バッテリーの劣化や故障の原因になります。

テント泊での防寒対策

厳冬期のテント泊では、マットやシュラフにカイロを貼って保温力をプラスしましょう。水が氷るほどの寒さのなかでも寝やすくなりますよ。

また、汗をかいたあとは、夜間にブーツが凍ることがあります。ブーツにカイロを入れてビニール袋で包み、シュラフのなかに入れておけば、翌朝、靴が冷たくなりません。

緊急時の備え

万が一のときのために、つかい捨てカイロをエマージェンシーキットに入れておきましょう。登山で遭難した場合は、低体温症にならないように暖をとれるかが重要になります。

カイロは登山にもって行くと、いろいろと役立つアイテムです。体が冷えて寒くなると、楽しいはずの登山がつらいものになってしまいます。温かいカイロはホッとさせてくれる必需品になるはず。寒さをしのぐだけでなく、アイデア次第で活用シーンも広がりますよ。カイロによる汗冷えや低温やけどに注意しつつ、秋冬登山の装備にぜひ加えてみてくださいね。

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この記事を書いた人

Yuki

幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。