過酷なサハラ砂漠を生き抜くためのモロッコ料理
モロッコ、特にサハラ砂漠周辺で暮らす先住民「ベルベル人」の間では、赤い食材をさかんに摂取する習慣があります。
赤いパプリカを使用したクスクス料理や、トマトを使用したサラダなどです。
これらの赤い食材には、「カプサイシン」や「リコピン」といった成分が豊富に含まれており、過酷な太陽光線にさらされダメージを受けた細胞を補修する効果があるといわれています。
赤パプリカに含まれるカプサイシンにはβ-カロテンよりも高い抗酸化作用があります。
サハラ砂漠で暮らしてきた人たちは、酷暑をのりきるためにカラダに良いモノを本能的に摂取していました。
赤パプリカパウダーを使用したラム肉のクスクス
北アフリカのモロッコやアルジェリア、チュニジアなどではパプリカパウダーを使ったクスクスをよく食べます。
クスクスというのはパスタを粒状にした食材で、フランスやイタリアなどでもよく食べられています。
ここではモロッコでよく食べられているクスクス料理「ラム肉のクスクス」の作り方をご紹介します。
ラム肉のクスクス
【材料(2人分)】
・スープ
オリーブオイル適量・ラム肉300g・玉ネギ1/2個・水1ℓ・ニンジン1本・ジャガイモ2個・ズッキーニ1本・ホールトマト1/2缶
・スパイス
クミンパウダー(小さじ1)・コリアンダーパウダー(小さじ1)・ターメリック(小さじ1/4)・パプリカパウダー(大さじ1)・ブラックペッパー(小さじ1)・ジャンジャーパウダー(小さじ1)・おろしにんにく(小さじ2)・塩(適量)
・スムール
クスクス(1カップ)・水(3カップ)・塩(適量)・コショウ・オリーブオイル(小さじ2)
【作り方】
・スープ作り
鍋にオリーブオイルをひいてラム肉をソテーします。
ラム肉に焼き色がついたら玉ネギを入れて透きとおるまで炒めます。
水1ℓと上記のスパイスを入れて30分ほど煮込み、ラム肉が柔らかくなってきたら、上記のホールトマト1/2缶とニンジン1本・ジャガイモ2個・ズッキーニ1本を大きめにカットして入れ、柔らかくなるまで煮込みます。
・スムール作り
スープを煮込んでいる間に、スムールを作ります。
ボールにクスクスと塩、コショウ、オリーブオイルを入れて混ぜます。
クスクスの入ったボールにお湯を注いでラップをし、10分ほど蒸らします。
10分蒸らしたらだまにならないように手でほぐしておきます。
クスクスは蒸らした後、蒸し器で蒸すとふっくらプチプチの食感になります。
蒸らしただけでも食べられます。
クスクスにオリーブオイルを混ぜたらスムールの出来上がり。
・盛りつけ
スープの具材だけをすくってスムールにのせ、スープは別の器に盛ってだします。スムールのスープをかけながらいただきます。
体温を下げる効果があるミントティー
モロッコの酷暑をのりきるもう一つの知恵にミントティーがあります。
ミントティーは体温を下げる効果があるといわれています。
副交感神経のバランスを整える効能もあるといわれており、興奮を抑えてカラダやココロの疲れをいやす効果があります。
モロッコのミントティーはモロッコミントティーと呼ばれる緑茶の茶葉を使用しています。
私たちが普段飲んでいるお茶と同じものです。
モロッコでの茶葉の年間消費量は1人当たり1.4kgというから驚きです。
【ミントティーの作り方】
お湯500 mlにティースプーン2杯の茶葉を入れて15分ほど煮だします。
煮だしている間にフレッシュなミントと砂糖を用意します。
煮だしたお茶にミントと多めの砂糖を入れます。モロッコでは大量の砂糖を入れますが、好みで適量入れるようにしましょう。
いったんコップに注いでまたポットに戻し,ミントの味と砂糖をなじませます。
飲む際は高いところからコップに注いで泡立てていただきます。
ビタミンEが豊富なアルガンツリーの木の実
モロッコではオリーブの栽培がさかんに行われています。
オリーブの塩漬けはクスクス料理やタジン料理にもよく使われ、塩分やミネラル分の摂取に最適です。
また、モロッコの南部にしか生息していないアルガンツリーの木の実からとったアルガンオイルは、高級美容液として知られています。
アルガンオイルにはオリーブオイルの10倍ほどのビタミンEが含まれています。
ビタミンEには抗酸化作用や血行促進効果があり、肌を若返らせるといわれています。
モロッコの女性は乾燥した気候にもかかわらずしっとりとした肌をしています。
きっとアルガンオイルでお肌のケアをしているからなのでしょうね。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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