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SDGsの浸透で、目にする機会が増えた「アップサイクル」。ゴミを再利用するだけではないため、難しそうに感じますが、アイデア次第で個人で取り組むことも可能です。今回は、簡単にできるアップサイクルのアイデアと、アウトドアブランドの事例をご紹介します。

アップサイクルとは

アップサイクル アイデア

アップサイクルは、リサイクルやリユースなどと同じゴミを減らす行為のひとつ。自分で取り組んだり、アップサイクルされた商品を選択したりすることで、生活のなかで環境保護に貢献できます。

アップサイクルについて詳細をみていきましょう。

ゴミを価値あるモノに変える

アップサイクルとは、ゴミをただ再利用するのではなく、再利用後の製品の価値を重視するのが特徴です。環境省が定義するアップサイクルも、「(廃棄される)元の製品に新たな付加価値を持たせて、別の製品として再生させる」こととしています。

アップサイクルを理解するうえで役立つ言葉が、「ダウンサイクル」。ダウンサイクルでは、再利用後の姿が元の製品より付加価値が低い、または同程度の価値のモノとなります。

たとえば、使用後のペットボトルを再利用し、同じペットボトルに再生することはダウンサイクルです。一方で、新たにスニーカーや制服などとして再利用すれば、アップサイクルに分類されますよ。

アップサイクルの関連用語との違いについて、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

環境保護に欠かせない「アップサイクル」とは?関連用語も合わせて解説します

出典:環境省「これからのファッションを持続可能に

企業にも注目されている

アップサイクル アイデア

SDGsへの貢献のために、企業も徐々にアップサイクルを意識した取り組みが増えています。2020年時点、日本は世界の都市廃棄物(ゴミ)排出量が世界4位。世界的にみても、日本はゴミの問題を軽視できない状況です。企業のアップサイクルへの貢献が期待されています。

たとえば、製造過程での環境への負荷が懸念されているファッション業界。さまざまなブランドが、廃棄予定の製品や古着を原材料に使用するなどして、アップサイクルに取り組んでいますよ。

アップサイクルの動きは、もちろんファッション業界にとどまりません。日常的に使っているモノのなかにも、さまざまなアップサイクル製品があります。どの企業がどのような取り組みを行っているのか、ぜひ注目してみてくださいね。

アップサイクル製品の服でおしゃれに環境保護!おすすめブランド10選

 

すぐにできる!簡単なアップサイクルのアイデア4選

アップサイクル アイデア

不用品や廃棄物を、新しく価値のあるモノへと生まれ変わらせるアップサイクル。日常生活でも、アイデア次第でアップサイクルに取り組めます。

ここでは、簡単なアップサイクルのアイデアをご紹介します。少しの手間と工夫でアップサイクルを実践できるので、親子で楽しむのもおすすめですよ。

①野菜の皮やコーヒーかすで布を染める

玉ねぎやみかんなどの植物の皮や、コーヒーかすを使えば、自宅で布を染められます。家にある不要な布を雑巾などにしてしまうのではなく、自然由来の染料でアップサイクルするのはいかがでしょうか。

染め物の工程は奥が深いですが、シンプルな染め方なら、材料を煮出して染色用の液をつくり、布を浸すだけで完成します。ミョウバンを色どめとして混ぜれば、色を定着させられるので、染色後も繰り返し洗って使用できますよ。

化学染料とは異なり、自然で素朴な色味を出せるのが魅力。布が工芸品のような趣に生まれ変わるでしょう。

②Tシャツで布ぞうりをつくる

着古したTシャツ数枚とロープを使用すれば、履き心地のよい布ぞうりをつくれます。まずはTシャツを細長く切り、紐状にしてみてください。その紐を、ロープでつくった枠組みに編み込んでいくだけで完成します。

編み方さえ覚えれば単純な作業なので、親子でつくってみるのもおすすめです。つくった布ぞうりは、自宅ではもちろん、キャンプのテント内でくつろぐときにも使えますよ。

③木の端材でブックスタンドをつくる

DIYで余ってしまった半端な木材。薪にして燃やしてしまう以外にも、うまく組み合わせればブックスタンドをつくれます。つくり方は簡単で、釘やネジで数か所とめるだけ。インテリアにあわせて、ペンキで塗装するのも楽しいですね。

④空き缶でプランターをつくる

空き缶はプランターとして活用できます。水が抜けるように、底面にキリで穴を空ければ、すぐに完成。ジャンクな雰囲気がインテリアのアクセントにもなります。

プランターをアップサイクルしたあとは、育てる植物も、人参のヘタなど野菜の端を再利用するのもよいですね。

アウトドアブランドのアップサイクル事例

アップサイクル アイデア

アウトドア・アクティビティでおなじみのブランドも、持続可能な社会に向け、続々とアップサイクルに取り組んでいます。ここでは3つの具体的な事例をご紹介。ブランドが掲げる理念を、アップサイクルに取り組むときの参考にしてみてください。

Colemanの『MFYR』

Coleman(コールマン)のプロジェクト、『MOVEMENT FOR YOUR RIGHT(MFYR)』。このプロジェクトの目的は、「サステナビリティな思想が、キャンプやアウトドアを愛する人々のなかに、ムーブメントとなって拡がっていく」ことです。

プロジェクトの特徴は、徹底して行われる仕分け作業。回収されたテントやタープのなかから、廃棄される部分のみを使い、トートバッグなどアップサイクルした製品を生み出しています。アウトドアだけでなく、タウンユースも考慮されたデザイン性の高さが魅力です。

SNOW PEAKの『UPCYCLE COTTON PROJECT』

「自然との関わりを発信していく」という基本理念を掲げる、SNOW PEAK(スノーピーク)。その理念をもとに、「たくさんの人が日常的に着ている天然繊維のコットンこそ、リサイクルすべきでは?」という発想から生まれたプロジェクトが、『UPCYCLE COTTON PROJECT』です。

このプロジェクトでは、日常でも使えるベーシックなコットンのデニムを販売しています。回収から製造までを、一貫して自社で行っているのが特徴。生地はもちろん、縫製に使う糸も含めて、すべてアップサイクルしたモノで製造していますよ。

また、他社のコットン製品も、SNOW PEAK直営店で回収しています。個人でもアップサイクルに貢献しやすいところも魅力です。

SNOW PEAK(スノーピーク)Recycled Cotton 5pkt デニムパンツ
SNOW PEAK(スノーピーク)Recycled Cotton 5pkt デニムパンツ

THE NORTH FACEの『Upcycle Collection』

段ボールアーティストの島津冬樹さんとコラボした『Upcycle Collection』を展開する、THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)。このコレクションのシューズボックスには、旅をテーマにした小物の型がプリントされていて、再利用できます。

シューズボックスから自作できる小物は、パスポートケース・ポーチ・ピルケース・ラゲッジタグの4種類です。

廃棄しがちなシューズボックスを、購入者自身が組み立てることで、アップサイクルされた製品へと変身させられるのが特徴。もちろん、シューズ自体もアッパーにリサイクル材を使用したものなど、環境に配慮した製品がそろっていますよ。

THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)ベロシティ ニット II GORE-TEX インビジブル フィット NF52245 ユニセックス
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)ベロシティ ニット II GORE-TEX インビジブル フィット NF52245 ユニセックス
ゴミをゴミで終わらせず、廃棄物を新しく生まれ変わらせるアップサイクル。再利用するだけよりも、モノに付加価値を与えられるため、より楽しく環境保護に貢献できます。自分でアップサイクルに取り組む以外に、アップサイクル製品を意識して選ぶことも、ゴミを減らす行動につながりますね。持続可能な社会に向けて、身近なところから活動してみてはいかがでしょうか。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。