防水と撥水の違いって?
長い間使っているテントは防水性能が落ちてくるので、自分で加工する必要があります。どんな製品を買えばいいのか考える前に、まず防水と撥水について理解しましょう。
「防水」とは水が染み込まないこと、「撥水」とは水をはじくことを意味します。私たちが「防水スプレー」と呼んでいるものは、実際はほとんどが撥水加工を施すためのスプレーです。
防水スプレーの種類
防水スプレーは、成分によって2つに分けることができます。
- シリコン系
- フッ素系
この2つについて詳しく説明します。
シリコン系
撥水力が高く、比較的安く購入できるのが魅力です。しかし、シリコン樹脂自体が油性なので、油をはじきません。
また、通気を遮断してしまうのでゴアテックスには使用できません。
フッ素系
シリコン系に比べて少し高めですが、油をはじき、通気を遮断しません。TC(ポリコットン)やコットン素材のテントにはフッ素系がおすすめです。
汚れ防止にもなり便利ですが、摩擦や汚れの付着によって撥水効果が落ちてしまうことがあります。
防水スプレーはいつ使うの?使う時の注意点4つ
①水漏れが気になりだしたら使用する
防水スプレーはテントの撥水機能が落ちてきたと感じたときに使うのが一般的です。市販されているほとんどのテントやタープには撥水加工が施されているため、自分で使用前に加工する必要はありません。
テントを汚れから守りたい場合や確実に撥水させたい場合は、新品テントに防水スプレーを使って加工しておくとよいでしょう。
②買うときは必要な量を確認する
大きなテントを加工したい場合は、スプレー1つでは足りないことも。購入時は、テントのサイズや防水スプレーの容量を確認しましょう。フライシートのみに使用するという手もありますよ。
③必ず外で使う
防水スプレーは必ず屋外で使ってください。防水スプレーを大量に吸い込むと体に悪影響を及ぼすことがあるので、風向きにも注意しましょう。
換気の悪い場所、特に暖房が効いている部屋では絶対に使用しないようにしてください。
④使用前は汚れを落とし、シミや色落ちのチェックをする
撥水加工をする前に、テントの汚れを落としておきましょう。 汚れがあると、防水スプレーがきちんと付着しない場合があります。テントが濡れている場合は、必ず乾かしてください。
また、テント全体に使用する前に、色落ちやシミにならないか、目立ちにくい部分でテストしましょう。
用途に合ったタイプを選ぼう!
簡単に加工したい場合はスプレータイプ
店頭でよく見かけるのがスプレー式のタイプですよね。他のタイプのものよりも使い方が簡単なので人気があります。
ムラなく加工したい場合は塗布タイプ
スプレーでムラになるのが嫌な方は、塗布タイプを選びましょう。スプレータイプのものより撥水効果が高く、2度塗りすることでさらに効果を高められます。
内側も加工したい場合は漬け込みタイプ
少し手間はかかりますが、内側まで完璧に加工したいときには漬け込みタイプがおすすめです。乾燥機やアイロンでの処理が必要な場合もあります。
コストと品質、どっちを重視する?
コスト重視ならホームセンターも選択肢に!
ホームセンターでは500円~1,000円で防水スプレーが手に入ります。特にプライベートブランドのものは安く購入でき、コストを気にせずたっぷり使いたい方にぴったりです。少し多めに買って、余ったら椅子や靴などに使用するのもよいですね!
品質重視ならプロに任せるという手も
防水スプレーは種類が豊富で、価格が高いものは効果が高く、長持ちします。
ただ、自分で加工するとどうしてもムラができ、シミになったり色落ちしたりする可能性もあります。不安な方はプロによる撥水加工サービスも検討してみてください。
おすすめの防水スプレーと雨キャンプ対策グッズ
ハイブリッドのスプレータイプ:モンベルSRスプレー 330ml
フッ素系とシリコン系のハイブリッドで、通気性を損なうことなく高い撥水効果を得ることができます。残ガス排出機構付き。
テント用、フッ素系の塗布タイプ:コールマン テント撥水剤
スプレー缶に見えますが塗るタイプです。スポンジ付きなので自分ではけを準備する必要がありません。
フッ素系のスプレータイプ:LOGOS 強力防水スプレー 420ml
テントだけでなく、さまざまなアウトドア用品に使うことができるスプレー。1缶で大型のドームテント1つ分加工できます。
軍幕テントの加工には:フェールラーベン グリーンランドワックス
ワックスを塗り、ヒートガンやアイロンで熱するタイプ。軍幕などコットンやTC素材のテントの加工に多くの人が使っています。
縫い目の補修におすすめ:キャプテンスタッグ シームレステープ
テントの縫い目から水が漏れてきたら、シームレステープで補修しましょう。アイロンで簡単に加工できます。
丈夫な防水グランドシート:オレゴニアンキャンパー 防水グランドシート
裏面にPVCコーティングがされているのでしっかり防水してくれまう。ペグダウンができ、タープとしても使えます。デザインもオシャレで1つあると重宝するアイテムです。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。