ライフセービングとは?
日本ではまだ認知度が低いライフセービングですが、アメリカやオーストラリアなどはライフセービングがとても盛んです。
公務員として海水浴場の監視や救護などを行うライフセーバーは、「ライフガード」と呼ばれ、日本での消防士や警察官と同様に、子どもたちにとって憧れのヒーロー的な存在になっています。
国際ライフセービング連盟(以下ILS)という国際機関も創設されており、日本を含め90カ国以上の国々が加盟しています。
日本を代表する機関が特定非営利活動法人日本ライフセービング協会(以下JLA)です。
JLAとは・・・
海岸をはじめとする日本全国の水辺の環境保全、安全指導・教育、監視・救助を行うライフセービングの普及および発展等に関する事業を行い、国民の安全かつ快適な水辺の利用に寄与する(出典:JLA )
JLAでは、指導員の養成や、水辺の安全についての情報発信など、様々な活動を行っています。
ライフセーバーのポリシーとは?
海は潮の満ち引きや風、波など、自然の影響により状況が刻々と変化し続けるため、その時の状況に合わせて臨機応変に対応しなければなりません。
お盆の時期になると海水浴客が増え、急病人や迷子の対応も多くなり、ライフセーバーは休む暇がありません。
そんな状況下でも、常に「事故を未然に防ぐ」ことに全精力を注ぎ、海水浴に来たすべての人に楽しんでもらうことを使命とするのがライフセーバーなのです。
ライフセービング、特に水辺の事故防止における最重要事項は「溺れた人を助ける」ことではなく、「事故を未然に防ぐ」こと。
ライフセーバーは溺れた人を助けるための訓練もしていますが、海やプールで遊ぶ人が溺れないための環境づくりを最も重要視しています。
夏だけじゃないっ!ライフセービングの活動
ライフセーバーは夏以外に何をしているのか気になったことはありませんか?ライフセーバーも夏だけ活動しているわけではありません。
「事故を未然に防ぐ」ためにライフセーバーが行っている活動をご紹介します。
講習会
JLAでは、一般市民向けに、救命講習会や水辺の事故防止プログラムを提供しており、ライフセーバーが実際に企画・運営しています。
また、ライフセーバーにも資格制度があり、監視・救助活動におけるスキルアップのために、オフシーズンは様々な資格講習会に参加しているライフセーバーも多いです。
スポーツ
ライフセービングにはスポーツの要素も含まれており、海やプールを舞台に、国内大会のみならず、世界大会まで開催されています。
世界大会には様々なスポンサーが付き、観客数も多く、海外ではテレビ中継をしている国もあります。
テレビ番組の企画などでも取り上げられている「ビーチフラッグス」も、実はライフセービングスポーツの種目のひとつなんですよ。
大会に向けてトレーニングを積み、互いに競い合いながら肉体と精神も鍛えているライフセーバーがいつも見守ってくれていると思うと、安心しますよね。
教育
「事故を未然に防ぐ」ために欠かせないのが、教育です。
なぜなら、日本では水辺に潜む危険や、いざという時の対処法について学ぶ機会があまりにも少なく、正しい知識がないまま海や川、プールで遊んでいて溺れてしまったり、そのまま命を落としてしまったりするケースが非常に多いからです。
学校教育の中で未だに確立されていない水辺の安全教育も、ライフセーバーの活動のひとつ。
地域の子どもたちに向けて学外で展開しているジュニアプログラムの需要も高まってきています。
また、日常生活の中でもライフセービングの本旨が発揮されるよう、一次救命処置や応急手当に関する講習会も開催しており、ライフセービングの普及にも努めています。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。