環境保護活動として注目されているアップサイクル。アパレル業界でもこの取り組みに参入するブランドが増えてきています。ここでは、環境保護とおしゃれを両立するアップサイクル製品のブランドをご紹介します。

アップサイクルとは?

アップサイクル

限りある資源を有効活用する

アップサイクルは、不要になった物に柔軟なアイデアを加え、「より価値の高い物」へと生まれ変わらせる取り組みです。

不用品を活用することで、ゴミという概念をなくしていくことをコンセプトとしています。

アップサイクルとリサイクルの違い

アップサイクルとリサイクルの違いが分かりづらく、区別が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

アップサイクルが一般的なリサイクルと大きく違うポイントは、以下の2点です。

  • 付加価値があること
  • 持続可能であること/li>

一般的なリサイクルでは、加工前の物よりも品質や価値が落ちる場合が多く、循環の持続が難しいことが弱点です。

このように、物の価値が下がっていく循環をダウンサイクルと言います。

それに対してアップサイクルでは、もともとの製品の良さを活かしながら、より価値の高い物へと生まれ変わらせる取り組みのことをいいます。

こちらのページでも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

環境保護に欠かせない「アップサイクル」とは?関連用語も合わせて解説します

 

アップサイクルがアパレル業界から注目されている理由

アップサイクル

衣服の大量廃棄が問題になっている

独立行政法人「中小企業基盤整備機構」の調査によると、日本における衣類廃棄量は年間約100万トン。

枚数に換算すると、なんと33億着にもなるとのことです。 その衣服の半数以上は焼却処分されており、自然環境への悪影響が問題視されています。

なぜ、そんなにも廃棄量が多いのか?

アパレル業界で廃棄量が多いことの原因として、ファストファッションの流行が挙げられます。

ファストファッションとは、最新の流行スタイルに合わせて、短期間のサイクルで大量に仕入れ・販売する業態のこと。

そこで多くのロスが生まれ、流行が去った後の売れ残り商品は廃棄される運命となります。

アップサイクルが注目される

経営コストの面だけではなく、情熱を込めて作った衣服を大量に廃棄することに罪悪感を抱く企業は多く、ロスを減らすための活動が注目されるようになりました。

近年、消費者側にも環境保護への関心を持つ人が多くなり、需要の高まりを受けて、アップサイクル製品の衣服を生産に参入する企業が増えています。

アップサイクルのおすすめブランド10選

アップサイクル活動に取り組んでいる、おすすめのブランドをご紹介します。 

1.BEAMS COUTURE(ビームスクチュール)

カジュアルファッションで有名な「BEAMS」の倉庫に眠る商品を、手作業でアップサイクルして新たなアイテムとして蘇らせるブランドです。

なかでも「ジップロック」とのコラボ商品は、新作が出るたびに売り切れるほど人気があります。

【公式HP】BEAMS COUTURE

2.commpost(コンポスト)

アップサイクル

出典 commpost

有名ブランド「URBAN RESEARCH」を母体とする、アップサイクルに特化したブランド。

元素材の良さを生かしたブランド特有の落ち着いた色味が特徴的で、大人のファッションを楽しめます。

衣服だけでなくバッグやスマホケースなども生産しており、アイテムのバリエーションが豊富な点も魅力です。

【公式HP】commpost

3.MALION VINTAGE(マリオンヴィンテージ)

ハイセンスな柄の生地を再構築して、世界にひとつだけの衣服を製作しているレディースブランド。

オリジナリティあふれる洋服のデザインは、古着好きにはたまらない仕様となっています。

メンズ服の生地を使用した製品も多いので、メンズライクな着こなしなどの幅広いファッションを楽しむことができます。 

【公式HP】 MALION VINTAGE

4.tadas(タダス)

アップサイクル

出典 tadas

1度役目を終えた着物をアップサイクルして、洋服や小物などに生まれ変わらせているブランドです。

着物特有の美しい和柄に目を引く、身につけていて楽しい気分にさせてくれるアイテムを扱っています。

【公式HP】 tadas

5.PASS THE BATON(パス ザ バトン)

個人の思い出の品物を世界中から集め、次に使ってくれる人へとバトンを渡すように販売するリサイクルショップです。

ほかのアパレルブランドなどとコラボして、余った革などの素材をアップサイクル製品へと生まれ変わらせる取り組みも行なっています。

【公式HP】 PASS THE BATON

6.森

アップサイクル

出典

従来の古着屋から発展させた「進化型古着屋」として、アップサイクル製品を手がけるブランド。

実店舗の売り場面積は約1,000平方メートルと大きく、そこにある利用客から見えるスタジオでアップサイクル作業が行われています。

客層も20代から60代までと、幅広い年代の方々から愛されています。

【公式HP】

7.FROMSTOCK(フロムストック)

アップサイクル

出典 FROMSTOCK

捨てられる運命にある衣服を、黒染めというロスが少ない方法で蘇らせるアップサイクルブランドです。

きれいに黒染めされた衣服はあらゆるファッションに取り入れやすいというメリットがあるため、1着は持っておきたいおすすめのブランドです。

【公式HP】 FROMSTOCK

8.MUSKAAN(ムスカーン)

アップサイクル

出典 MUSKAAN

ヴィンテージ着物をアップサイクルするブランドです。

着物の和柄を用いたジャケットやワンピースは、和の伝統を取り入れながらもワクワクするような新しさを感じさせてくれます。

【公式HP】 MUSKAAN

9.Love & sense(ラブ アンド センス)

缶のプルタブをアップサイクルするという、画期的な製品を手がけるブランドです。

プルタブから作られた服やバッグなどはとても美しく、高い芸術性に驚かされます。
【公式HP】 Love & sense

10.SEAL(シール)

アップサイクル

出典 SEAL

タイヤチューブをバッグやシューズに生まれ変わらせるブランドです。

スタイリッシュなデザインだけでなく素材の丈夫さも特長で、ハードな使用環境でも長く使うことができます。

【公式HP】 SEAL

まとめ
アップサイクル製品を取り扱うブランドをご紹介しました。こういった商品を活用することで一歩進んだファッションを手軽に楽しむことができるので、環境保護に関心のある方はぜひこれからのコーディネートに取り入れてみてくださいね。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。