雪山用テント選びのポイントは?
強風や積雪に耐える強度
冬山ではたまにテントが飛ばされるような強風が吹きます。
寝ている間にテントごと吹き飛ばされてしまって遭難した、なんてケースも少なくありません。
冬山用のテント選びでもっとも優先すべきポイントは、強風や積雪に耐える耐久性能があることです。
耐久性の高いテントは構造がしっかりしているので多少重たくなります。
多少重たくても、耐久性能を優先させてテントを選ぶようにしましょう。
シングルウォールなのか、それともダブルウォールなのか
登山用やキャンプ用のテントには大きく分けて2種類あります。
1つはシングルウォールというタイプのテント。
シングルウォールとはその名のとおり、1枚のシートでできたテントです。
シングルウォールに対して、ダブルウォールは2枚のシートを使った2重構造になっています。
冬山用のテントはダブルウォールがおすすめです。
ダブルウォールテントは、外側のシートを外張りアイテムでけん引して固定するので、強風で飛ばされにくい構造をしています。
また、二重構造になっているので結露しにくく、断熱性能に優れているという点もダブルウォールテントの特徴です。
登山上級者でエベレスト級の山にアタックする場合は、設営時間が短い軽量タイプのシングルウォールテントをつかうことがあります。
はじめて雪山でテント泊する方や登山初心者の方は、ダブルウォールテントのほうが安心です。
冬山用テントに求めるのは保温性能ではない
冬山用テントに求める機能はテント内部の保温性能ではありません。
冬山用テント内はシートが何重になっていようとも零下を下回ります。
テント内の温度を上げるのではなくて、足もとの雪面の冷たさをいかにして遮断するかが問題です。
テントの底に断熱性の高いシートを敷き、寝るときには冬山用のシュラフを使用するようにしましょう。
とくに雪面と接する背中側が冷えて眠れないことがよくあるので、断熱性能にすぐれたエアーマットは必需品です。
冬山用のテントは保温性能ではなく、耐久性能で選ぶようにしてください。
雪山泊におすすめのテント
アライテント「エアライズ」
エアライズは登山家の間では名の通ったテントです。
ダブルウォールの代表的なテントで、世界中の登山家たちがエアライズを使用しています。
テントの上にかぶせるスノーフライは別売りです。
雪山でテント泊する際にはスノーフライも用意しましょう。
モンベル ステラリッジテント2
長年愛されてきた「ステラリッジ」を改良して、過酷な環境でも使用できるようになったモデルです。
雪山にあわせた工夫がテントのいたるところに施されています。
豊富なオプションと組み合わせることで、オールシーズンお使いいただけます。
オクトス「アルパインテント冬用外張り」
オクトス「アルパインテント冬用外張り」は雪山に特化したテントです。
シートには撥水加工が施されていて、保温性能にも優れています。
耐水性能はありませんので、雨や水分の多い雪には不向きです。
雪山でのテント泊で注意すること
雪山でテント泊する際の注意点をまとめました。
これから雪山に出かけてテント泊をする予定の方は参考にしながら準備するようにしてください。
雪山登山は足もとが悪く装備が重いので予想以上に時間がかかる
雪山には、アイゼンを装着した登山靴で一歩一歩、安全確認しながら登る必要があります。
また、雪山用のテントも重く、目的地への到着時間が予想よりも遅れがちです。
余裕のある登山計画を立てるようにしましょう。
雪山のテント内は氷点下になる
雪山のテント内は氷点下になります。
水筒の水などは凍って飲めなくなる恐れがあるので、寝るときにシュラフのなかに入れて寝るなどの対策が必要です。
テント内ではとくに足もとの雪面から冷気があがってくるので、断熱性能にすぐれたエアーマットを敷いて寝るようにしてください。
シュラフは必ず冬山仕様のタイプにしましょう。
テント内では登山靴もカチカチに凍ってしまいます。
登山靴もビニールなどで包んで、シュラフのなかに入れて寝ると安心です。
食事に注意!
冬山では想像以上にカロリーを消費します。
カロリー不足は山での行動に大きな支障をきたします。
低体温症の原因にもなりかねませんので、食事は無理をしてでも食べるようにしてください。
また、意外に汗をよくかくので水分は多めに摂取するように心がけましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。